岩国市議会 > 2017-06-23 >
06月23日-06号

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  1. 岩国市議会 2017-06-23
    06月23日-06号


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    平成 29年 第2回定例会(6月)平成29年第2回岩国市議会定例会会議録(第6号)平成29年6月23日(金曜日)――――――――――――――――――――――――――――――議事日程(第6号)平成29年6月23日(金曜日)午前10時開議┌───┬───────────────────────────────────┬───┐│日 程│       件                   名       │備 考│├───┼───────────────────────────────────┼───┤│第 1│会議録署名議員の指名                         │   │├───┼───────────────────────────────────┼───┤│第 2│経済常任委員会審査報告                        │   ││   │ 議案第64号 岩国市地方活力向上地域における固定資産税の不均一課税に│   ││   │        関する条例                      │   ││   │教育民生常任委員会審査報告                      │   ││   │ 議案第68号 岩国市学校給食センター条例の一部を改正する条例    │   ││   │総務常任委員会審査報告                        │   ││   │ 議案第65号 岩国市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例│   ││   │       等10件                        │   │├───┼───────────────────────────────────┼───┤│第 3│議員提出議案第2号 駐留軍関係離職者等臨時措置法の期限延長に関する意見│   ││   │          書                        │   │├───┼───────────────────────────────────┼───┤│第 4│議員の派遣について                          │   │├───┼───────────────────────────────────┼───┤│第 5│諸般の報告 空母艦載機の岩国飛行場への移駐について          │   │└───┴───────────────────────────────────┴───┘――――――――――――――――――――――――――――――本日の会議に付した事件 目次に記載のとおり――――――――――――――――――――――――――――――出席議員(32人) 1番 前 野 弘 明 君12番 藤 本 泰 也 君23番 桑 原 敏 幸 君 2番 渡 辺 和 彦 君13番 中 村   豊 君24番 石 本   崇 君 3番 細 見 正 行 君14番 桑 田 勝 弘 君25番 石 原   真 君 4番 阿 部 秀 樹 君15番 河 合 伸 治 君26番 山 本 辰 哉 君 5番 田 村 順 玄 君16番 越 澤 二 代 君27番 丸 茂 郁 生 君 6番 重 岡 邦 昭 君17番 片 岡 勝 則 君28番 長   俊 明 君 7番 広 中 英 明 君18番 片 山 原 司 君29番 坪 田 恵 子 君 8番 三 原 善 伸 君19番 貴 船   斉 君30番 大 西 明 子 君 9番 松 川 卓 司 君20番 植 野 正 則 君31番 山 田 泰 之 君10番 広 中 信 夫 君21番 松 本 久 次 君32番 小 川 安 士 君11番 武 田 伊佐雄 君22番 藤 重 建 治 君―――――――――――――――――――――――――――――― 説明のため出席した者       市長             福 田 良 彦 君       副市長            白 木 勲 君       教育長            佐 倉 弘 之 甫 君       水道事業管理者        高 田 博 昭 君       政策審議官          村 田 光 洋 君       総務部長           杉 岡 匡 君       危機管理監          廣 田 秀 明 君       総合政策部長         村 上 昇 君       行政経営改革担当部長     青 木 英 子 君       基地政策担当部長       高 田 昭 彦 君       市民生活部長         加 納 健 治 君       文化スポーツ担当部長     井 上 昭 文 君       環境部長           村 中 雄 二 君       健康福祉部長         森 川 義 雄 君       保健担当部長         森 本 聡 子 君       地域医療担当部長       山 田 真 也 君       産業振興部長         平 井 健 司 君       農林水産担当部長       河 平 悦 司 君       都市建設部長         辻 孝 弘 君       都市開発担当部長       髙 﨑 智 船 君       拠点整備担当部長       中 岡 達 夫 君       由宇総合支所長        手 島 康 宏 君       玖珂総合支所長        室 茂 康 夫 君       周東総合支所長        大 門 幹 也 君       錦総合支所長         沖 晋 也 君       美和総合支所長        岡 村 正 彦 君       会計管理者          藤 本 玲 子 君       教育次長           山 口 妙 子 君       監査委員事務局長       重 村 久 幸 君       農業委員会事務局長      迫 良 史 君       選挙管理委員会事務局長    米 田 勝 明 君       水道局次長          樋 谷 正 俊 君       消防担当部長         國 清 宏 君――――――――――――――――――――――――――――――会議の事務に従事した職員       議会事務局長         村 上 篤 史       庶務課長           後 詳 子       議事課長           桝 原 裕 司       議事課主査          桂 健 治       書記             福 本 和 史       書記             木 下 勝 貴       書記             河 杉 祐 太 朗――――――――――――――――――――――――――――――午前10時 開議 ○議長(桑原敏幸君)  所定の出席議員がありますので、会議は成立いたしました。 これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付しておるとおりであります。―――――――――――――――――――――――――――――― △日程第1会議録署名議員の指名 ○議長(桑原敏幸君)  日程第1 会議録署名議員の指名をいたします。 本日の会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、9番 松川卓司君、10番 広中信夫君、11番 武田伊佐雄君を指名いたします。―――――――――――――――――――――――――――――― △日程第2経済常任委員会審査報告         議案第64号 岩国市地方活力向上地域における固定資産税の不均一課税に関する条例        教育民生常任委員会審査報告         議案第68号 岩国市学校給食センター条例の一部を改正する条例        総務常任委員会審査報告         議案第65号 岩国市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例等10件 ○議長(桑原敏幸君)  日程第2 経済常任委員会に付託いたしました議案第64号を議題といたします。 委員長の報告を求めます。 ◎17番(片岡勝則君)  それでは、経済常任委員会に付託された事件につきまして、審査した結果を御報告いたします。議案第64号 岩国市地方活力向上地域における固定資産税の不均一課税に関する条例 本議案は、慎重審査の結果、原案妥当と認め可決すべきものと決しました。 それでは、審査の状況について、御報告いたします。 議案第64号 岩国市地方活力向上地域における固定資産税の不均一課税に関する条例の審査におきまして、委員中から、「本条例の制定により、本社機能を本市へ移転したり拡充したりする企業にとっては、固定資産税でのメリットがあるようだが、本市にとってのメリット・デメリットはどういったものがあるのか」との質疑があり、当局から、「メリットとしては、不均一課税を行った場合の減収分について、普通交付税により補?されること、また、デメリットとしては、特にないものと考えている」との答弁がありました。 これを受けて、委員中から、「本条例の制定に伴うデメリットとしては、雇用や業種において、既存企業と競合することも想定されるが、それに対する方策は何か考えているのか」との質疑があり、当局から、「現在、具体的な対応策は考えていないが、既存の企業が存続していくことは、本市の産業振興において非常に重要なことであると認識している。雇用機会の創出を図る上で、本条例に定める制度は有効なものであることから、事業者の決定を行う県とも協議しながら、今後しっかりと進めてまいりたい」との答弁がありました。 本議案につきましては、慎重審査の結果、全会一致で可決すべきものと決しました。 以上で、経済常任委員会の審査報告を終わります。 ○議長(桑原敏幸君)  ただいまの委員長の報告に質疑はありませんか。  〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  別になければ質疑を終結し、これより討論に入ります。  〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  別になければ討論を終結し、これより採決に入ります。議案第64号を委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  御異議なしと認めます。よって、議案第64号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、教育民生常任委員会に付託いたしました議案第68号を議題といたします。 委員長の報告を求めます。 ◎30番(大西明子君)  おはようございます。それでは、教育民生常任委員会に付託された事件について、審査した結果を御報告いたします。議案第68号 岩国市学校給食センター条例の一部を改正する条例 本議案は、慎重審査の結果、原案妥当と認め可決すべきものと決しました。 それでは、審査の状況について、御報告いたします。 議案第68号 岩国市学校給食センター条例の一部を改正する条例の審査におきまして、委員中から、「供用開始される西部学校給食センターにおいて、調理上の問題や、各学校等への配送中の事故等が発生した場合、児童等のもとに給食が届かない状況となることも考えられるが、その際はどのような対応をとるのか」との質疑があり、当局から、「調理業務、配送業務は、それぞれ専門業者に委託することとしているが、そのような状況となった場合は、マニュアルやこれまでの経験則等を踏まえ、市と委託事業者が連携して、迅速に対応する。また、何らかの不測の事態が生じた場合でも、例えばパンや牛乳など、当該給食センターで調理されないものは、別途配送されることから、学校等に何も届かないという状況にはならないと考えている」との答弁がありました。 続いて委員中から、「調理業務を専門業者に委託するとのことだが、従前どおり、地元食材が使用されるのか」との質疑があり、当局から、「献立の作成や食材の発注については市において実施することとしており、地元食材を優先的に活用するという観点からも、現在の食材納入業者から、引き続き、購入したいと考えている」との答弁がありました。 本議案は、慎重審査の結果、全会一致で可決すべきものと決しました。 以上で、教育民生常任委員会の審査報告を終わります。 ○議長(桑原敏幸君)  ただいまの委員長の報告に質疑はありませんか。  〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  別になければ質疑を終結し、これより討論に入ります。  〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  別になければ討論を終結し、これより採決に入ります。議案第68号を委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  御異議なしと認めます。よって、議案第68号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、総務常任委員会に付託いたしました議案第65号等10件を一括議題といたします。 委員長の報告を求めます。 ◎15番(河合伸治君)  おはようございます。総務常任委員会に付託された事件について、審査した結果を御報告いたします。議案第65号 岩国市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例議案第66号 岩国市職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例議案第67号 岩国市税条例の一部を改正する条例議案第69号 岩国市民会館耐震補強及び大規模改修建築主体工事請負契約の一部変更について議案第70号 岩国市民会館耐震補強及び大規模改修電気設備工事請負契約の一部変更について議案第71号 財産の無償譲渡について議案第72号 財産の無償譲渡について議案第73号 字の区域の変更について議案第74号 室の木地区調整池設置工事請負契約の締結について 以上9議案は、慎重審査の結果、原案妥当と認め可決すべきものと決しました。請願第 1号 民主主義と地方自治を尊重して沖縄県との誠意ある話し合いを行うよう求める意見書を提出することについて 本件は、引き続き審査すべきものと決しました。 それでは、審査の状況について、御報告をいたします。 議案第69号 岩国市民会館耐震補強及び大規模改修建築主体工事請負契約の一部変更についての審査におきまして、委員中から、「本工事に係る入札においては、当初からいろいろと曲折があったが、工事の進捗状況や今後の予定はどのようになっているのか」との質疑があり、当局から「進捗状況としては、現在のところ、工事は順調に進捗している。また、本年8月までに解体工事及び仮設工事、8月から12月までに屋根及び内装工事、10月から来年3月までに大ホール・小ホールの工事、来年1月から3月までに昇降機設置工事、同じく7月までに機械電気工事、4月から7月までに舞台機構工事をそれぞれ予定している」との答弁がありました。 これを受けて、委員中から「工事の進捗いかんによっては、完成がおくれることも懸念されるが、そういったことも見据え、工事期間中は、市民へのきめ細かな対応が求められると考えるが、具体的にどういった取り組みを行っているのか」との質疑があり、当局から「まずは工事を予定どおり完成できるよう、全力を挙げて取り組まなければならないと認識している。利用機会が多かった団体はもとより、利用に係る問い合わせがあった場合には、情報提供を行っているほか、庁舎内のスペースや多目的ホールなどの他施設の利用も案内している」との答弁がありました。 本議案につきましては、慎重審査の結果、全会一致で可決すべきものと決しました。 なお、そのほかの案件につきましては、特に申し上げるべきことはございません。 以上で、総務常任委員会の審査報告を終わります。 ○議長(桑原敏幸君)  ただいまの委員長の報告に質疑はありませんか。 ◆30番(大西明子君)  けさの地方紙の新聞を見ましたら、市長出席要請否決ということで、「福田市長は普天間基地移設の見通しが立ったという要件として昨年12月の最高裁の判決内容を挙げている。裁判結果を重視するなら、この7月から始まる工事差し止めの沖縄県の新たな裁判の結果も重視する必要がある」「この問題について市長の見解を聞かないと、請願の審査はできない」と委員会への市長出席を要請したというふうに報道されております。挙手による採決の結果、賛成少数で市長の出席要請は否決され、請願も引き続き調査研究となった、このように報道されております。 本日、市長が厚木の艦載機の移駐の問題について結論を出すということの前の委員会であれば、大事な問題なので、ぜひこういう問題は論議をしたほうがいいんじゃないかなと私は思っております。それで、反対された理由については、どういうふうな内容で否決をされたのか、審議の状況についてお尋ねをいたします。 ◎15番(河合伸治君)  それでは、お答え申し上げます。 一部委員から、この請願の審査におきまして、市長の出席を求める意見が出されましたので、それを受けまして直ちに、挙手による採決をいたしました結果、賛成少数で市長の出席を求めないということになりました。
    ◆30番(大西明子君)  質問に答えていただきたいんですが、反対の理由というのはどういうのが出たのか、全くなくて否決だったのか、その点についてお尋ねいたします。 ◎15番(河合伸治君)  特に意見は出ませんでした。 ○議長(桑原敏幸君)  ほかにありませんか。  〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  ほかになければ質疑を終結し、これより討論に入ります。  〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  別になければ討論を終結し、これより採決に入ります。本10件は委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  御異議なしと認めます。よって、議案第65号、66号、67号、69号、70号、71号、72号、73号、74号、請願第1号、以上10件は委員長の報告のとおり決しました。―――――――――――――――――――――――――――――― △日程第3議員提出議案第2号駐留軍関係離職者等臨時措置法の期限延長に関する意見書 ○議長(桑原敏幸君)  日程第3 議員提出議案第2号 駐留軍関係離職者等臨時措置法の期限延長に関する意見書を議題といたします。  (議案別添) ○議長(桑原敏幸君)  提案者において説明をお願いします。 ◎28番(長俊明君)  議員提出議案第2号 駐留軍関係離職者等臨時措置法の期限延長に関する意見書につきまして、提案者を代表して、提案理由の説明をいたします。 それでは、案文の朗読をもって、提案理由にかえさせていただきます。『駐留軍関係離職者等臨時措置法の期限延長に関する意見書 駐留軍関係離職者等臨時措置法は、米軍基地で働く日本人従業員の雇用確保・離職者対策の一環として昭和33年に制定された。以来、同法は、米軍の撤退・縮小等を理由とする駐留軍労働者の離職に際して職業訓練・特別援護に力を発揮しつつ5年ごとの期間延長を続け、今日に至っている。 同法は、平成30年5月16日をもって、その効力を失うこととなっている。しかし、基地労働は、その使用者が米軍であり、米軍戦略の変更、米国防予算の削減及び基地の返還等により離職を余儀なくされる不安定雇用であることから、引き続き同法の期限延長を図ることが必要不可欠である。 よって、政府におかれては、来年5月の法期限を延長し、日本人従業員の雇用安定確保及び離職者対策に万全を期するよう強く要望する。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。  平成29年6月23日岩 国 市 議 会                                              』 以上、全会一致で御賛同いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。 ○議長(桑原敏幸君)  本議案に質疑はありませんか。  〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  別になければ質疑を終結し、本議案は委員会付託を省略することにして御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  御異議なしと認めます。よって、本議案は委員会付託を省略することに決しました。 これより討論に入ります。  〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  別になければ討論を終結し、これより採決に入ります。本議案を原案のとおり決することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  御異議なしと認めます。よって、議員提出議案第2号は原案のとおり可決されました。―――――――――――――――――――――――――――――― △日程第4議員の派遣について ○議長(桑原敏幸君)  日程第4 議員の派遣についてを議題といたします。  (別  添) ○議長(桑原敏幸君)  本件につきましては、地方自治法第100条第13項及び会議規則第161条の規定により、お手元に配付しておるとおり、第18回山口県市議会議員研修会に議員を派遣することにして御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  御異議なしと認めます。よって、お手元に配付しておりますとおり、議員を派遣することに決しました。 なお、派遣日時等に変更が生じた場合は、議長に一任していただきたいと存じますが、これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  御異議なしと認め、さよう決しました。―――――――――――――――――――――――――――――― △日程第5諸般の報告空母艦載機の岩国飛行場への移駐について ○議長(桑原敏幸君)  日程第5 諸般の報告 空母艦載機の岩国飛行場への移駐について、当局から発言があります。(別  添) ◎市長(福田良彦君)  皆さん、おはようございます。それでは、空母艦載機の岩国飛行場への移駐について、御報告をいたします。 本件につきましては、本年1月20日、国から具体的な移駐に係るスケジュールが示されたことから、市において、基地対策の基本方針及び米軍再編に対する基本姿勢、また、これまで国と協議を行ってきた安心・安全対策や地域振興策の進捗状況、国への要望事項などの対応状況を整理し、去る5月21日、23日に市内4カ所での住民説明会、5月31日に市議会全員協議会において説明をさせていただき、市民や議員の皆様からそれぞれの御意見を伺ったところでございます。 また、本定例会の一般質問においても、さまざまな観点から御質問をいただき、これに答弁をさせていただきました。 これまでも申し上げておりますが、空母艦載機の移駐については、これまでの成果や国との協議、皆様からの御意見を踏まえ、総合的に判断し、6月市議会定例会の会期中に、市の方針を表明する旨、お示ししてきたところであります。 こうした中、本日、6月市議会定例会も最終日も迎えました。市においては、昨日及び本日の2回、市の重要な政策の方針を決定する会議である岩国市政策戦略会議を開き、空母艦載機の移駐について、最終的な判断を行い、方針を決定したところであります。 政策戦略会議では、各判断材料の達成状況、成果などに加え、市民や議員の皆様からいただいたさまざまな御意見を総合的に判断し、また、多くの市民の御理解が得られるかといった観点からも審議を行ったところであります。 結論を申し上げますが、空母艦載機の岩国飛行場への移駐につきましては、審念熟慮した結果、私はこれを受け入れることといたします。(「反対」と呼ぶ者あり) 米軍再編問題に関してここに至るまでの経緯、また、その意義を考えますと、受け入れという言葉の重みやその中に込められた思いは、一言で言い尽くせるものではありません。 米軍再編の目的は、厳しい安全保障環境の中で、抑止力を維持し、戦争を回避することで、我が国の安全を保障するとともに、国際的な平和と安定を維持する措置であると認識をしております。 本定例会の一般質問においても、多くの議員から御質問がございましたが、日本が置かれた昨今の安全保障環境、特に北朝鮮の弾道ミサイルの発射事案などの情勢を考えれば、日米同盟の結束がこれまで以上に重要なときであることは、誰もが認めるところと思います。(「そうだ」と呼ぶ者あり) 私には、米軍基地が所在する自治体の長として、住民の安心や安全を確保し、良好な生活環境を維持するという責務もあり、これを両立させるための最良の選択がどこにあるのか、葛藤し、苦悩したこともございます。 基地の存在そのものを、日本全体の安全保障の観点を無視して、一面的に負担とか犠牲とかの概念で定義するところに、基地問題の難しさがあると感じております。 今回、私に課せられた判断は、いわば宿命であったのかもしれませんが、同じく市民の代表である岩国市議会の多くの議員の皆様の御理解と御支援なくして、今回の判断はできなかったものと思っております。 かつて、平成18年5月、米軍再編の日米のロードマップの最終報告が示された当時、岩国市は、再編問題に端を発し、新庁舎補助金、民間空港の再開、愛宕山地域開発に係る問題や財政の健全化など、多くの課題が山積しておりました。山口県との協議や国との交渉も暗礁に乗り上げ、市政が停滞し、市民の間に閉塞感や先行きの不安感が蔓延する状況でありました。 そうした中、私は、このままでは岩国市が衰退してしまうという危機感から、衆議院議員の職を辞し、市長選挙に立候補することを決断いたしました。 市政は、実際の取り組みにおいて実効性が確保できるかどうかが重要であり、自治体の役割は、具体的に住民福祉の増進を図り、現実に市民の幸福を実現することが基本であると考えております。 私のこうした姿勢は、その後においても、多くの市民の皆様の負託を得て、変わることなく今に至っております。 空母艦載機の移駐については、市がぜひにと誘致したものではありませんが、昨今の我が国の安全保障環境を考えると、多くの国民は、日米安全保障体制のもとで、在日米軍と自衛隊の連携による抑止力の必要性を理解しているものと思います。 外交や防衛政策は国の専管事項でありますが、私は、国との信頼関係を維持しながらも、市民の安心・安全を守る立場として、時に、国や米軍と、毅然として向き合っていかなければならないとの思いを強くしているところであります。 また、空母艦載機の移駐は、岩国市だけでなく、和木町や周防大島町にも影響が及ぶことから、両自治体とは、国への要望等において密接に連携し、対処してまいりました。 岩国基地周辺の安心・安全対策等については、移駐後においても、引き続き、和木町、周防大島町、そして山口県と連携して取り組んでいく必要があると考えております。 基地が存在する限り続くさまざまな課題に対しては、これからも市民の声に耳を傾け、議会の御意見を伺いながら、また、国に対しても言うべきことは言うという姿勢で対処し、引き続き、市民の不安が少しでも解消されるよう、全力を傾注してまいります。 なお、今後につきましては、山口県及び周辺自治体とも協議をした上で、国へ回答したいと考えております。 以上で、報告を終わります。 ○議長(桑原敏幸君)  ただいまの発言に質疑はありませんか。 ◆6番(重岡邦昭君)  残念なことに、今回、市長が空母艦載機の岩国飛行場への移駐について受け入れると表明がありました。そこで、5つの質疑を行いたいと思います。岩国市にとって大事なことですので、丁寧に答えていただきたい、そのように思います。 まずは、市長は、受け入れの表明に当たって、その理由の1つに、米軍再編の目的は、厳しい安全保障環境の中で抑止力を維持し、戦争を回避することで我が国の安全を保障するとともに、国際的な平和と安定を維持する措置であると、こういうふうに今、言われました。 しかし、今回の米軍再編で、岩国基地が極東最大級となり、北朝鮮のミサイル攻撃の目標となっている。こうした、市民に不安を与えている事実が今、出ております。ついては、先ほどの市長の発言について確認したいんですが、市民に大きな負担を与えても、不安を与えても、それでも、今回の米軍再編についての当初の目的――間違いなかったということについて、再度確認をしておきたい、これが1つ目です。 それから、次に、福田市長は、空母艦載機移駐の是非については、安心・安全対策43項目要望の達成状況や4項目の移駐判断基準の条件を満たすことが必要だと、繰り返し市民に訴えてきました。そこで、まず安心・安全対策43項目要望の達成率の矛盾からお聞きをしたいと思います。 市長は、移駐判断の条件の1つである安心・安全対策43項目要望は、既に80%達成したということを示しております。しかしながら、43項目の達成率を検証してみますと、実質達成率は48%、市長就任以来、協議中が32%、未達成が20%であります。では、なぜ意図的に、実質達成率が48%にもかかわらず、ここを強調するのか、どういう目的があるのか、市民を欺いていないと言えるのか、そこの所見をお伺いいたします、これが2つ目。 また、未達成の20%には、市民の安心・安全につながる住宅防音工事に関する制度の拡充や治安対策の強化、騒音対策の強化など、重要施策が含まれております。なのに、市長は、7月から開始する艦載機移駐を理由に、重要施策を一旦棚上げするとし、市民との約束をほごにし、容認すると、今、表明しました。まさに、市民に対する責任放棄と言わざるを得ません。これについても市長の見解をお聞きいたします、これが3つ目。 次に、市長は、4項目の移駐判断基準である普天間基地の見通しがつくまで容認しない。また、今以上の基地機能強化は認めない、これ以上の負担増は認めない、岩国基地でのFCLPは認めないとする、市民との約束も問題を残したまま全て条件を満たしたと、こういうふうに言っております。 そこで確認をいたしますけれども、今以上の基地機能強化は認めないについて検証してみますと、国は、艦載機移駐により、160ヘクタールの地域において、環境基準に違反する騒音が現状より拡大すると、こう言っております。逆に市長は、基地周辺の住民生活に影響はないと、こういうふうに言っております。国と市との説明に大きな違いがあります。なぜそういうふうになっておるのか、そういう説明を市民にされているのか、その所見についてお伺いいたします、これが4つ目。 次に、普天間基地の見通しについて確認をいたしますが、市長は、工事の進捗状況を自身で確認した、そのことを理由に、見通しが立っていないという判断はできないと発言しました。つまり、最高裁の決定を重視し、見通しが立ったと結論づけておるわけでございます。であるならば、沖縄県知事による埋立工事差しとめ訴訟が7月には行われることが確実と言われている中で、普天間基地の見通しについて、結論を見送るということをしなければ、司法の判断を重視する、市長のその意思決定に、私は矛盾が生じてくるんではないかというふうに思います。このことについて改めて――沖縄での裁判は無視をして今回の容認発言になったのか、所見をお伺いします。 以上、5つの質疑について、しっかりとお答え願いたいというふうに思います。 ◎市長(福田良彦君)  ちょっと順不同で答弁をさせていただきますが、まず、43項目の安心・安全対策についてでありますが、我々は、これまで43項目の100%の達成を目指して、国との協議を重ねてまいりました。定期的に、市・県・国の協議会を開いて進捗を確認しながら、その都度、さまざまな難しい協議を重ねてまいりましたが、直近では第12回目の、この安心・安全対策等を含めた基地に関する協議会を開いております。 そこで確認したわけでありますが、その43項目のうち、達成された事項は21件、そして、達成に向け進捗中の事項は13件、合わせて80%の進捗状況ということで説明させていただいております。また、議員の御指摘のように、中には未達成の懸案もあります。これは、やはり全国的な制度上、または相手が米国という中で厳しいハードルもあるわけでありますが、しかしながら、このたび、外郭防音工事については、これまで85W以上、約3,800戸が対象でありましたが、新たに80W以上の外郭防音工事に拡大されました。プラス4,200戸が対象となりました。これは、岩国に特化した制度であります。こういった意味では、一定の評価ができるものというふうに思っております。 そういった意味で、これで一定の整理として本日表明させていただきましたが、さまざまな市民の不安なり騒音問題などについては、これで協議は終わったという認識は、もちろん持っておりません。基地がある以上続くさまざまな不安、また、そういった市民の懸案などについては、これからも粘り強く国と協議を続けていく、そういった覚悟であります。どうぞ御理解賜りたいと思います。 それと最後の、沖縄の視察についての話でありましたが、これについては、この議会でもたびたび議論として上がっておりましたが、私は、実際に沖縄県の名護市辺野古に行って、その場で沖縄防衛局の説明を聞きながら、現場の工事をこの目で視察をしております。現場では、トラックが往来し、重機が砕石を積み上げて、いわゆる傾斜護岸というものを建設中でありました。また、キャンプ・シュワブの陸地部分では、既に新しい隊舎が何棟か完成をしておりました。また、コンクリートのプラントのほうも建設中でありました。そういった状況を見て、工事が進んでいないということに違和感があったからこそ、工事は進んでいると。いわゆる普天間の移設の見通しは立っていると言える状況だということを申し上げたわけでありますので、これは、客観的な表現として使わせていただきました。もちろん、今、沖縄県のほうで沖縄県議会が始まり、そこで、その訴訟が提起されるというのも報道等で承知はしておりますが、今の段階では、昨年の最高裁判決で国が勝訴し、そして、沖縄県と国のほうでは、和解の趣旨に基づき、関係法令にのっとって工事を進めていくという、そういった説明も国から聞いております。これが、現実であります。 ですから、今後、沖縄県と国の動向はしっかりと注視はもちろんしていきますが、状況は変わっていないわけでありますので、そういった中で岩国市としては適切に今後――もし仮にいろんな動きがあれば、そのときに適切に対応していく、そういった姿勢であります。 それと最初の、北朝鮮のミサイル事案などについてもございましたが、これについては、相手が他国でありますので、そのときの意図、そのときの情勢でもってどこを標的にするか、それについて私はわかりません。しかしながら、先般も稲田防衛大臣と直接お話をさせていただきましたが、やはり、日本においても、来月開かれるであろう2プラス2の中で、まずは、北朝鮮がそういった挑発行為に出ないように、国際社会においてしっかりとそれを抑え込むといいますか、それをさせないそういった体制を国際社会に築いてほしいということを大臣のほうには申し上げました。 あわせて、我が国独自のミサイル防衛システム、これについては、しっかりと向上していただきたいと……。これまで日米同盟の中で日本海に展開しておりますイージス艦、その中でのSM-3、さらにはPAC-3、こういったミサイル防衛システムがありますが、これをしっかりと構築し――今までありますが、その精度を上げるとか、運用をしっかりとしていくことによって、岩国市民のみならず、国民の不安を取り除いてほしいと。まさに、今週は岩国市でも、Jアラートによる伝達訓練、これを開催をいたします。市として、できることはしっかりとやっていきたいというふうに考えております。 その中で、そういった東アジア安全保障環境の厳しさゆえ、日米同盟の必要性については、先ほど述べさせていただいたとおりであります。 残りにつきましては、担当部長のほうから答弁をさせていただきます。 ◎基地政策担当部長(高田昭彦君)  4つの基本スタンスの1つであります岩国基地の今以上の機能強化は容認できないという部分でございますが、これは、再編が実施されても騒音や安全性等の問題で、基地周辺住民の生活環境は全体として現状より悪化するとは言えないという部分でございます。 1月20日に国から空母艦載機の具体的なスケジュールが示されました。そのときに、予測コンターも示されております。その予測コンターでは、現在、住宅防音工事区域が1,600ヘクタールあります。それが、再編が実施され、艦載機の移駐後においては650ヘクタールに減少するということが示されておりますので、そうした意味において、今より現状が悪化することは言えないというふうに整理をしたものでございます。 ◆6番(重岡邦昭君)  今、市長のほうから、私の質疑に対して答弁があったわけですが、どれ一つをとっても十分な答弁ではなかった、非常に不満足ということを私は今、思っております。ある意味、私の真っ向からの質疑をねじ曲げた、市民不在の中での答弁を繰り返し、国に対するそんたくをした答弁、これがしっかりとうかがえて、そういう思いを感じました。 それでは、中身を一々検証していきますと時間がかかります。詳しいところはまた後の方に質疑をお任せして、私は、この質疑でとめたいと思いますが、これについてもしっかりと答弁をしてください。 今、いろいろなことを思って空母艦載機移駐容認、そういうことを言われました。今、前段で少し触れましたが、今の説明については、事実を歪曲化している、市民をごまかしている、市民の苦痛と引きかえの交付金ありきの条件闘争が露呈したというふうに言えます。このように多くの問題を抱える中、市長が艦載機移駐を容認するとした発言は、究極の市民に対する冒?である、背信及び背任行為であると言えますが、市長は、その見解についてどういうふうに思っておられるか答えてください。 ◎市長(福田良彦君)  このたび本定例会最終日におきまして、空母艦載機移駐についての最終的な判断を述べさせていただきましたが、これに至るまでは――盤根錯節という言葉があります。まさに根とか節が非常に入り組んで、非常に難しい、困難という例えであります。この基地問題は、やはり、ただ単に受け入れとか容認という言葉で片づけられるものではありません。さまざまな市民の思い、そして、さまざま課題がありました。そういった中で、反対だけ述べていたら、何もこの協議は進みません。であるからこそ、これまで国の外交防衛政策には協力をしながら、片や市長としての市民の安心・安全を守るための立場、さらには地域振興、議員の方々のたくさんのそういった要請、要望等を受けながら、前面に立って国との協議をこれまで重ねてきて、そして、1月20日に国から、7月から艦載機移駐を具体的に始めるというスケジュールが述べられました。であるからこそ、一旦ここでこれまでの国との協議、内容を整理をして説明をさせていただいて、市としての判断をさせていただきましたが、これまで申し上げたとおり、これで全てが終わりではないんです。これからも基地がある以上は、さまざまな不安を払拭するためにあらゆる努力をしていく、そして、これまで岩国市は、国のそういった外交防衛政策には協力をしてきている。であることから、正当な措置としての財源措置を求めていく、これは、条件闘争ではありません。そういった国防に協力、理解を示してきている岩国市民だからこそ言える適切な措置であります。これを堂々と国に訴えて、財源を確保し、中長期的な市勢発展のためにかじをとっていく、片や、さまざまな課題についても、これからもちろん協議を重ねていくと、そういった姿勢で臨んでいきたい、それを先ほども壇上のほうで述べさせていただいたつもりであります。(「矮小化しちゃいかん」と呼ぶ者あり) ○議長(桑原敏幸君)  ほかにありませんか。 ◆3番(細見正行君)  市政改革クラブの細見です。 5月31日に行った岩国市議会全員協議会でも申しましたが、これまで長きにわたってよく頑張ってこられたものと理解いたしております。まず申し上げておきます。また今回よく決意をされました。 それでは、質疑をいたします。 今後とも、岩国市議会の議会意思であります「国防協力都市宣言を求める決議」や、福田市長の掲げている基地との共存を実現していただくよう求めておきます。しかし、現段階では、43項目の未達成の案件を初め、まちづくり、まちづかいの多くの課題を残しております。市長におかれましても、今述べました理念に基づいて、これからも岩国市民にとっても、暮らしやすいまちづくりを推進すべきと考えますが、いかがですか。 また、移駐が現実となって、新たな課題や市民から新たな要望が出てきた場合には、福田市長がこれまで築き上げてこられた人脈などを活用して、より迅速な対応が必要かと考えますが、いかがでしょうか、あわせて御答弁、決意をお願いいたします。 ◎市長(福田良彦君)  まず、議員各位の御支援なり協力がなくては本日の判断には至らなかったというふうに感じております。そんな中で、これまで市議会のほうで「国防協力都市宣言を求める決議」もされておりますし、岩国市の最上位計画であります総合計画の中に基地との共存を掲げておりまして、これについても多くの議員の御理解をいただきながら市政運営をしてまいりました。 そういった基地との共存というのは、やはり国際協力であり、防災とか英語教育の推進、さまざまな分野でこの基地をうまく活用していこうじゃないかという趣旨であります。市民の間でもいろんな活動が広がっているというふうに思っています。こういったことを広げることによって、最終的には、事件・事故の抑止力につながっていくという、そういった側面もあります。そういったことをしっかりと進めていきたいというふうに考えています。 そうした中で、先ほどからの細見議員のお話の中で、私とも同感する部分が多いわけでありますが、今後まだまだ積み残しの課題については、今後ともしっかりと国と協議をしていくわけであります。また、再編がこれから始まるわけでありますが、これまでの国の説明と仮に違うことがあれば、そこは市として国と米軍に対し、毅然として対応していきたい、もちろん市民の場に立って毅然とした対応で向き合っていきたいというふうに思っています。 あわせて、今後の住みよいまちづくりについても、さまざまな市民要望、またニーズも変わってくるというふうに思っております。これについても、柔軟に対応しながら、国に適切な対応を求めていきたいので、ぜひ議員各位の御協力をよろしくお願いをいたします。 ○議長(桑原敏幸君)  ほかにありませんか。 ◆30番(大西明子君)  先ほど諸般の報告の中でこの文書を初めて見たわけですけれども、私たちは、諸般の報告は、事前に早く文書を配付して、議員がしっかりと理解できるようにしてほしいということをこれまでも言ってきました。議場に入る――配付がされておる状況について、やはり、これについては強く抗議をしますし、受け入れることといたしました、そういうふうに市長が決断したんですが、これについては、撤回するよう強く求めます。 そして、最後に、厳しい安全保障環境の中で、抑止力を維持し、戦争を回避することで、我が国の安全を保障するとともに、国際的な平和と安全を維持する、こういうふうな記述がありますが、今までも、日本共産党は、抑止力向上、維持するということは、すなわち攻撃力を維持し、相手もそういう状況になって、今の緊張状況があらわれていると思います。この状況を平和的に解決していく一番の大事なことは、外交努力で問題を解決していく、そのことが一番大事だということをまず指摘をして、この点では、かなり意見が違うということを述べておきます。 それでは、質疑に入ります。 稲嶺市長が福田市長との会見後の取材に応じて、6月議会で艦載機移駐容認となった場合、沖縄で何を見て、何を話してその判断になったのか知りたい、こう述べておられます。それは大方の沖縄県の皆さんの思いではないでしょうか。2013年1月28日、41全市町村が署名し、直接首相に――安倍首相にですが、手渡した建白書によりますと、結論として、1番目は、オスプレイの配備を直ちに撤回すること、そして、2番目には、米軍普天間基地を閉鎖・撤去し、県内移設を断念することとあります。そして、沖縄で絶対に新基地はつくらせないという運動が大きく広がっています。しかし、アメリカや国は、辺野古新基地が完成しなければ、普天間の閉鎖・撤去はしないとしています。こういう状況の中で、普天間移設の見通しが立ったとの判断をし、艦載機移駐の容認をするという方針は、沖縄県民にどのような影響を与えるとお考えでしょうか。私は、自治権の侵害ではないかと思いますが、見解を問います。 普天間の移設の見通しが立ったと言うのであれば、辺野古新基地はどのぐらいたって完成すると思っていらっしゃるのか、その点についてもお尋ねをいたします。また、沖縄県民の運動で、仮に辺野古新基地の建設ができなかったとき、市長はどういう責任をとるおつもりなのかお尋ねをいたします。 ◎市長(福田良彦君)  まず、質疑に入られる前に幾つか御提言がございましたが、今回この諸般の報告での原稿について、本日、直前に議員の皆さん方にお渡しいたしましたが、まさに審念熟慮、私の考えをまとめるために十分に念を入れて、今回この原稿をつくらせていただきましたので、かなり自分なりにもいろんな思いを――もっともっと本当は長い報告でありましたが、なるべくまとめて表現をする中で時間がかかってしまったわけであります。しかしながら、これまでの議会のやりとり等を含めて、皆様方には御理解がいただけるものというふうに思っているところであります。 それと、幾つかございましたが、まずは沖縄の件でございますが、これは、先ほど重岡議員からもございましたが、先般、大西議員のほうには写真を議会の後にお渡しいたしましたが、まさにこういった現場でございました。大きなクレーンが砕石を積み上げております。こういった状況を目の前で見て、工事が進んでいないということのほうが違和感があったということであります。その後、新聞報道でも県議会の議員が同じく視察に行かれたということも聞いておりまして、同じ見解ということで理解をしております。 その中で、これから裁判等が始まるということでありますが、これにつきましては、沖縄県と国とのことでありますので、その辺の動向を注視してまいりたいというふうに思っています。(発言する者あり)状況については、私が述べることはとどめたいというふうに思っております。であるからこそ、全く自治権の侵害には当たらないというふうに思っております。 また、名護市の市長のほうにも表敬訪問させていただきましたが、これについてもさまざまな御意見を頂戴しておりますが、やはり、名護市に所在するキャンプ・シュワブを視察するわけでありますから、地元の市長を表敬訪問するということは、礼儀的にも有意義なことだというふうに私は思っております。またいろんな御意見も聞かせていただきました。 辺野古の――いつできるかということでありますが、これについては、またこれから国のほうがある程度の見通しを立てるというふうに思っておりますが、今、言えることは、沖縄県知事も、名護市の市長も、もちろん普天間基地がある宜野湾市の佐喜眞市長を初め、市民の方々は、世界一危険とされている普天間飛行場の一日も早い全面返還、危険性の除去、(発言する者あり)これを沖縄県民のオール沖縄としての意見として私は認識をしておりますので、この点について、国、米軍、そして地元の方でいろんな協議がされているというふうに思っています。(発言する者あり) 市とすれば、普天間基地移設の見通しが立たないうちに、空母艦載機の移駐は認められないという、このスタンスの中で視察をさせていただいて、今回判断をさせていただいたわけでありますので、その点については、これまでも一貫した考え方となろうというふうに思っております。(発言する者あり) ○議長(桑原敏幸君)  ほかに……(「まだあるじゃろう。答弁してよ」と呼ぶ者あり)何がありましたか。(「建設ができなかった場合の市長の責任」と呼ぶ者あり) ◎市長(福田良彦君)  外交防衛政策は、国の専管事項でありますので、国においてしっかりと対応されるものというふうに思っております。(発言する者あり) ○議長(桑原敏幸君)  重岡議員、ちょっと静かにしなさい。 ほかにありませんか。 ◆30番(大西明子君)  24番も静かにしてください、私の発言時間ですから静かにしてください。市長は私が聞いていないことを――一般質問で私が既に聞いたことを再答弁されて、総合的に判断するといいながら全然判断していない。私が聞いていない違うことを――確かにこういった建白書で普天間基地を閉鎖・撤去し、県内移設を断念することということが、沖縄県の総意なんですよ。だから、国と県は辺野古に新基地をつくらなければ、普天間は閉鎖しないと言っているんです。その点では、そういう運動をして、やっぱりつくらせないと頑張っている地方自治体に対して、見に行っただけで――裁判もやり、これからも頑張っていくという自治体に対して、見通しが立ったというのは、自治権の侵害ではないか、こういうふうに言っているわけですから、それに対して、ああじゃこうじゃ言わんと、ちゃんと答えてください。 ◎市長(福田良彦君)  まず、辺野古の訴訟について申し上げると、昨年の12月20日に判決が出ております、最高裁の。これによって、国が勝訴し、国の法的地位が確立をしております。(「確立してない。今から」と呼ぶ者あり)そして、また、3月の和解の趣旨に従い、関係法令に基づき、住民生活や自然環境に最大限配慮して工事を進めていくということであります。 そんな中で私は沖縄県のほうの視察をさせてもらいましたが、これは言葉がひとり歩きしておりまして、私は、何といいますか、工事の見通しが立ったという断定的な表現は実は1度もしていないんです。(発言する者あり)見通しが立ったと言える状況と言えるというふうに言っております。(「何を今さら言っているんだ」と呼ぶ者あり)(発言する者あり)これは、意味が一緒であるというふうに言われれば、それは、それでその方の受けとめ方でありますが、やはり沖縄のさまざまな……(発言する者あり) ○議長(桑原敏幸君)  ちょっと静かに。市長が答弁してるんだから静かに。(「市長に言いなさいよ。答弁になってないじゃないか」と呼ぶ者あり)いやいや、重岡議員、ちょっと冷静に。(「もういいかげんにしなさいよ」と呼ぶ者あり) ◎市長(福田良彦君)  続けさせていただきますが、今回、客観的な説明、客観的な視察をもってして、これを見通しが立っていないということを(発言する者あり)(「傍聴席、静かに」と呼ぶ者あり)言うことのほうが違和感を感じるわけでありますので、しかしながら、名護市、そして沖縄県の政治的なスタンスも理解をした上で、見通しが立ったと言える状況だということで表現をさせていただいていますので、断定的に、県民感情なり市民感情をあおるような、もう見通しが立ったと、辺野古基地ありきというふうな表現は、私はしていないつもりであります。(発言する者あり) ○議長(桑原敏幸君)  ほかに。 ◆5番(田村順玄君)  私は、先ほどの市長の諸般の報告で、今回の普天間基地――艦載機部隊が移転をすることを容認との市長発言に対して異議があり、そして、内容的に反対という立場で質疑を若干いたしたいと思います。 そもそも、岩国基地に、空母艦載機部隊を移転させる、そういうことについては、2006年5月の在日米軍再編計画最終報告に組み込まれたことがゆえんであると思います。米軍再編は、市民にとって悲願であるというふうに言ってきた岩国基地沖合施設を逆手に悪用した、岩国基地機能強化策以外の何物でもありません。ここ十数年来、岩国市はまさにこの再編計画に翻弄され、市を二分する、本当に不幸な忌まわしい出来事が続いてまいりました。国にとっては、幸い福田市長の就任によって、思いどおりの艦載機の移駐準備が進められております。実質的に、艦載機部隊の移転以外のほとんどが今や完了した状態になっています。その間の経過について、ここで改めては述べませんが、岩国市民の心根は旧岩国市2006年3月の住民投票の結果に全てが集約され、今もこの意思は引き継がれていると確信をしております。 福田市長は、このたび国への見解をまとめるために住民説明会を開催されまして、そして全員協議会、一般質問などの答弁、いろんなことで説明責任を果たしているというふうに言っておられるわけでございますが、私は、そうではないと思っております。何より私が感じるのは、市長が説明会や議会でたびたび述べられております、選挙で信任を得たという説明です。これまでは一貫して、「私はまだ艦載機の受け入れは容認していません」と、こう述べ、最終判断は後に引き延ばしてきたわけでございます。つまり岩国市長は、今回最終的な意思表示をされたというふうに理解いたしますけれども、これまでただの一度もその意思を明確に表明されたことはなかったのであります。このことについて、まずどうだったのか、公約に違反しているんではないか、そういうふうに私は思うわけであります。これについて、お答えをいただきたいというふうに思います。 ◎市長(福田良彦君)  まず、空母艦載機の移駐につきましては、岩国市、そして岩国市民がもろ手を挙げて誘致をしたものではありません。そうした中で、やはりこの難しさがあるわけであります。 全員協議会の最後でありましたか、桑原議長のほうからもそういったお言葉がありました。誰一人として騒音がふえることをよしとしない、そういった中でのさまざまな葛藤なり苦悩があって、現実的な対応をしながら今日に至ってきているわけであります。その中でも、今回そういった立場での多くの議員が意見表明をされたというふうに理解をしております。 まさに私は、平成20年からこの立場におりますが、その前に住民投票がありました。これは、平成18年の8つの市町村による合併の8日前です。1週間前に行われた住民投票であります。そのときの質問は、ある意味、空母艦載機はイエスかノーかという趣旨の選択肢しかありませんでした。であるからこそ、先ほど申し上げたように、多くの市民はどちらかというと、それは来ないほうがいい、そういった結果は、当初から想定はされておりました。それは、今でも変わっていないのかもしれません。しかしながら、私は、これまで3度の市長選挙の中で、これまではさまざまな協議の先に最終的な判断はありますよということを言ってきておりますので、田村議員御指摘のように、これまでこの空母艦載機の移駐についての最終的な判断に言及したことはありません。きょうが初めてであります。 しかしながら、これまで私は現実的な対応という言葉で表現をしておりましたが、まさに反対だけ言っていたのであれば、市民の不安を解消する具体的な協議が進まないじゃないかと、国防と米軍再編に理解と協力をしながらも、さまざまな懸案を一つ一つテーブルにのせて、そこで結論を見出していく、解決に導いていく、こういったことを訴えながら市民の負託に応えて、今に至っております。 今回、ある意味、大きな判断をしたわけでありますので、私も選挙を仰ぐ、選挙の洗礼をいただく身でありますので、やはり、そういった中での市民の判断があろうかというふうに思っています。 私は、市長としてぶれずに、これまでも信念を貫いてまいりました。そんな中で本日の表明であります。これまでも市民を裏切ったとか、背任とかという思いは全くありません。この基地問題に対してはぶれずにこれまでの考え方を通してきておりますので、その中で本日の総合的な判断ということで表明をさせていただいたわけでありますので、どうぞ御理解をよろしくお願いします。 ◆5番(田村順玄君)  まさにただいまの御答弁で、これまでは、移転に容認をしてきたことはないというふうに言っておられますけれども、くどいようですが、もう一回さっきの話ですが、これは、平成28年1月24日執行の岩国市選挙管理委員会が出した選挙公約であります。この公約の中で、市長は、いろいろと公約で触れておられます。6項目ありますけれども、一言も今回のことに対して――あるいはその誘導をするというか、そのことに近づけること、意思を――福田市長が行われる政治、行政に対してこのような方向でやっておられるんだ、やられるんだろうということは――類推できるようなことが普通は書いてありますけれども、この公約の中には、艦載機のカの字も書いてありません。 例えば、安心・安全では、岩国消防防災センター、多目的広場、医療センターを中核とした医療防災交流拠点の整備を始めます、こういうことは書いてありますけれども、基地航空機の問題、爆音の問題、こういうことについて軽減させるというようなことは書いていないわけであります。 この6月議会でも、そして、住民説明会においても、市長は、はっきりとそのお口で、私は、何回も選挙の中で、この艦載機問題については一応の承認を得たということを、選挙の洗礼で受けてきたのだから大丈夫だということを答弁されておられます。そういうことからいえば、市長は、きょう御説明になっていることの真ん中のほうで、私に課せられた判断は、いわば宿命であったかもしれません、そこまで言っておられるわけであります。それが、今言ったように、この艦載機問題についてどうするということは、きょう初めて言ったと。そして、市民は、これから120機の空母艦載機や海兵隊の飛行機などで、岩国市民が爆音で、墜落の危険で、そしていろいろな諸問題で迷惑をこうむる。それに対して、これからどうするかということは、きょう言われたのであれば、これまで一切そういうことについては判断をしてこなかったということになるわけであります。そういった点については、まさに瑕疵のある意思表明だと私は思います。そのような観点で、この諸般の報告については、私は異議があるということをもう一度申し上げますが、いかがでしょうか。 ◎市長(福田良彦君)  それは、田村議員の御意見として拝聴させていただきます。(「質疑じゃないかね、ちゃんと答えなさいよ」と呼ぶ者あり)(「今から答えるんじゃから静かにして」と呼ぶ者あり)今から答えますので……。 しかしながら、直近の選挙におきましては、選挙の洗礼をいただきながら、私は得票率72.5%の票をいただいておりますが、これは、基地対策、基地問題に対する課題だけでなくて、この岩国市は非常に広い、873平方キロメートルという広大な面積の中にやはり中山間も課題であり、教育、福祉、農林水産業を初め、さまざまな課題があるわけであります。その中で、市政の運営とすれば、やはり、実効性のある施策をどう展開していくか、住民福祉をどう向上させていくか。そのためには、きれいごとではなくて財源が必要であります。その財源をいかに捻出していくか、そして、子供から年配の方々の負担を抑えながら、最大限の市政運営をしていくか、これが求められるわけでありますので、そういった中での選挙結果をいただいたものというふうに思っております。 先ほどの市の選挙管理委員会が出しておる中には、具体的なイエスかノーかというテーマでのそういったメッセージはうたっておりません。だからこそ、現実的な対応としてさまざま課題を載せていただいて、一つ一つそれを実践をしていくと、それについて選挙に臨んで負託を得たわけであります。 今後も、今回ある意味、判断をさせていただきましたが、先ほどから申し上げているように、これで終わりではなくて、これからがまさに宿命でありますので、判断した以上は、国に対してもこれからも毅然とした対応で、市民の立場に立って、しっかりと耳を傾けて、あらゆる課題を解決していくために全力を傾注していくと、そうした結びとさせていただいておりますので、これに偽りはございません。(「これからどうするかというのを全然言っていないですよ」「今言いました」と呼ぶ者あり) ○議長(桑原敏幸君)  ほかにありませんか。 ◆4番(阿部秀樹君)  たくさんの方が、この諸般の報告で市長の空母艦載機の受け入れという表明についていろいろと問いただしているところでありますが、国防自体が国の専管事項であって、岩国市としては、直接それにどうこうとなかなか言えないところがございます。そういった中で、私は福田市長のこのたびのいろいろな政治的な動きを見ておりまして、精いっぱいの努力をされたというのは――議会も一緒になってやってきたというところもございます。非常に苦渋の選択ではあったと思いますが、現実的な対応をされたということで評価をいたしているところであります。 しかしながら、いろんな意見は当然あるわけでありますが、その中で、これから先のことを私たちは考えていかなきゃいけないと思います。これから先もいろんな諸課題が発生した場合には、しっかりと国と協議を進めて、市民の安心・安全のためにやっていくということを表明されておりますので、それはわかっておりますが、一番気になるのは、やはり騒音、それから艦載機が移駐したときのFCLPの離発着の着艦訓練等は、これがもし岩国市のこの飛行場で行われるということになると大変な負担が市民にかかってくる、私はこれが一番の、これから迎える課題だろうと思っております。そういった面におきまして、85Wを80Wに騒音の区域を拡大したというのは、国との協議でほかではないことをやっていただいたということで、非常に前向きに来ていると思います。しかしながら、これからまたかなりの騒音が市民にとって負担になってくる可能性が非常に大であります。その離発着の訓練と、それから、恒常的な訓練があった場合の騒音対策、これについて、これからの市長の国に対する協議の決意というものを聞きたいと思いますが、よろしくお願いいたします。 ◎市長(福田良彦君)  まず、このたびの私の判断につきまして御理解をいただいたことに感謝を申し上げます。 また、議員御懸念のように、これから空母艦載機が、国からの説明によりますと、この7月以降、来年の5月にかけて、約1年間かけて部隊がそれぞれ移駐を完了するという説明を受けております。その中でやはり、国からこれまで説明を聞いている騒音予測コンター、これについて本当にそうであるのか、こういったことについては、実際に部隊運用が始まらないとわからない部分もありますが、市とすれば、騒音測定機なども設置しておりますが、そういった120機という機数でありますので、市民にどういった影響があるか、そのときになって、これまでの説明と違うじゃないかということがあれば、それは毅然と国に対処を求めていく、そういったことはしっかりとやっていく。あわせて、防音工事の拡充についても、今回85Wから80Wへと拡大しましたが、市とすれば、75Wへの拡大を求めておりますので、これについては、引き続きそういった措置になるように、国と粘り強く協議を重ねていきたいというふうに思っております。 いろんな意見があると思いますが、まさに今、議会のほうでも基地議連を立ち上げておられますので、これからも議会と両輪となって、市民の方々の不安を払拭できるように、さらに積み残しの課題についてもまだまだ難しいハードルが残っておりますので、これからも一緒になってそれに取り組んでいきたいというふうに思っていますので、引き続きの御協力、御理解をよろしくお願いを申し上げます。 ○議長(桑原敏幸君)  ほかに。 ◆31番(山田泰之君)  まず私は、諸般の報告については反対であります。けさ議場でこれをいただいたんで、市長がいろいろ説明する中、聞きながら私も考えたんですが、市長がここで言われたのは、このままでは岩国市は衰退してしまうという危機感から市長になったということです。もう既に3回の市長選を経て、それで、その成果はどうなんでしょう、人口はどんどん減少しておる。例えば、西岩国を見ても、まちづくりはもう全然できない。だから、基地問題にずっと中心がいって、岩国の町をどうつくるのか、それについては全然市長の成果は見えてこないということであります。そういう意味で、具体的な福祉やその他についても不十分なものがたくさんある。 それで、一、二点お聞きしますが、43項目で、未達成のものが約20%あるということですが、これの見通しについてはどうなんでしょうか。日米地位協定とか、その他騒音の問題、これは、かなりハードルが高いんじゃないかと思いますが、一旦ここで――引き続き努力していくということですが、私は一般の市民の感覚からすれば、ここで手打ちすれば、後は、国はそんなに本気になりはしないと。岩国をちょっとでもさすっておけば、それでもう終わりだと、そのような認識じゃないかと、げすの勘ぐりじゃないですが、私はそのように思うんですが……。 それから、市長は米軍再編、再編と言われますが、その再編の目的は何かをよく御存じなんでしょうか、まずお聞きしたいと思います。 ◎市長(福田良彦君)  まずは、ちょっと山田議員の御質疑に答える前に、先ほどちょっと重要な問題について、阿部議員の質疑の答弁が漏れておりますので、ちょっと述べさせてもらいますが、FCLPの実施については、これは容認できないという基本的なスタンスでありますが、これについては、国からは明確に回答を得ております。岩国基地及びその周辺で恒常的な訓練施設を整備する考えはないという旨を、これは何度も何度も、繰り返し確認もしております。今後そういったことがないように、我々も何度も何度も、それは確認をしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。 それでは、山田議員の御質疑の43項目、幾つかございますので、先ほど議員のほうからいただいた日米地位協定の部分につきましては、これにつきましては、これまで粘り強く協議をしておりましたが、やはり相手が米国ということ、さらに、これは岩国市だけじゃなくて、基地が所在する自治体共通の課題でもありますので、今後も、渉外知事会とか、あらゆる機会を捉えて、これは要望していくということであります。 また、地元選出の岸外務副大臣もまさに所管の担当副大臣でございますので、お会いするたびに、この日米地位協定の改定等についても要望させていただいております。 そうした中で、まさに今は、運用面について若干改善をされているということもあわせて申し上げております。 また、非常に市民の関心の高い、住宅防音工事の関連でありますが、これ、幾つか項目がある中で、未達成の部分がありますが、しかしながら、今回、岩国市の住宅防音協議会のほうからも強い要望がありました外郭防音工事については、これは岩国市に特化した措置として、新たに80W以上、4,200戸が新たに加わるという、そういった措置が国から説明がありました。これは、非常に歓迎すべきで、一定の評価ができるというふうに思っております。今後は、75Wへの拡大について、先ほどから申し上げているように、これを求めていくということであります。 それと、全体的なまちづくりがおくれているのではないかという話ではありますが、これにつきましては、議員御承知のように、合併した当時、さまざまな課題が山積したままで市町村合併をしております。その中で幾つかの懸案事項等は解消してきております。特に一番大きかったのは、いろいろありますが、愛宕山の開発事業の処理については、これは、時の山口県は二井県政でありましたが、愛宕山の大きな負債が残ってしまう、医療センターはどこへ行ってしまうのか、そういったいろいろな中で、市も財政的に非常に脆弱でありました。市の財政を立て直しながらも、さまざまな懸案事項を前に進めていかなきゃならない。そして、悲願でありました岩国錦帯橋空港の開港、これについても、開港当初は、山田議員もお話しになられました、誰が乗るのかと。赤字になったら誰が負担するのかと、そういった議論もありました。しかしながら、しっかりPRしていこうじゃないかということで、市民と議会と行政が一体となって開港5年を経過しておりますが、非常に順調な搭乗率、そして企業誘致も幾つか成果を見ております。 今後さらに、シティーセールス、そして、市のブランド戦略を施しながら、市が持っているインフラのいいところをPRしていくことが大事であります。こども医療費も無料化にしておりますし、議員の御提言で、来年からは、給食費の無償化も実現するめどが立ちました。こういった制度を、わかってもらえるという観点じゃなくて、しっかりとこちらから能動的に知ってもらうためのPRがこれまで不足していたのかなと、市がこれだけいろんなまちづくりをしていますよということを、市内外にしっかりと発信をしていくことによって、若い方々に選ばれる町、そういったことをすることによって、定住人口の増加、また新たな人口流入の促進、人口流出の抑制をしながら、新たな人口を確保するための施策、これをしっかりやっていきたいというふうに思っています。 これは全く基地問題とはちょっと離れた観点になりますが、総合的にはそういった取り組みをしていきたいというふうに考えております。 ◎基地政策担当部長(高田昭彦君)  米軍再編のことですが、近年の厳しい安全保障環境のもと、日米安保条約に基づいて日本に駐留している在日米軍は、日本を含む地域の平和と安全にとって不可欠な役割を果たしております。そうした中、在日米軍の駐留をより有効かつ安定的なものにするため、また抑止力を維持、沖縄を含む地元の負担を軽減するため、在日米軍再編に取り組むということでございます。 ◆31番(山田泰之君)  基地政策はもっと勉強せんにゃだめじゃないですか。そのぐらいのことは誰でも知っている。岩国基地におるのは米海兵隊です。それと厚木にある空母打撃群、これを一つにしようというんですよ、今度は、岩国に。そして、これは御存じかどうか知りませんが、こういう基地は世界中探してもどこにもない、まさに日本の岩国にしかない、こういう基地なんです。そういう打撃群ですからね、空母の……。それは世界にない基地をつくっておるということ、それは、もう極東一じゃなしに、世界中を股にかけて飛び交う、そういう軍事基地になるということを、そういうことは御存じないんですか。 ◎政策審議官(村田光洋君)  米軍の運用のことですので、詳細については答える立場ではございませんが、(「そういうことじゃないんよ」と呼ぶ者あり)確かに、今、岩国基地には、米海兵隊――岩国航空基地ですので、海兵隊が駐留しております。それから、厚木からの空母艦載機の移駐については、まさに議員が言われるように、海軍の空母艦載機部隊が移駐するという、いわゆるこれが再編案でございますので、当然、岩国基地で海兵隊と海軍が、いわゆる混在して運用されるということは、当然承知しております。 ○議長(桑原敏幸君)  ほかに。 ◆32番(小川安士君)  先ほど市長は、時に、国や米軍と毅然として向き合っていかなければならないとの思いを強くしていると、このように言われました。しかし、それをお聞きしながら、私は、きょうの態度表明と全く反するのではないかというふうに受けとめました。むしろ市長の判断は、毅然と立ち向かう決意ではなくて、完全に取り込まれてしまった、(「そうだ」と呼ぶ者あり)その判断ではないかというふうにお聞きしたわけです。だから、一番神聖なところが、今回の判断と全く逆なんです。これでは、市長の見解を受け入れることができないなと思ったのが私の率直な感想です。 幾つか質疑したいと思いますが、まず、43項目の要望項目に関してです。43項目の要望の実現を目指してこられたわけですよね。これは今、80%というふうに言っておられますけれども、住民の皆さんの見方で評価を――再評価をしてみられると、十分認められるというふうに判断されたのが、実態として4点――達成率が余りにも低過ぎるというのが、住民の皆さんの判断になっているわけです。これからも、交渉を続けるということは、これまでも何度も言ってこられました。きょうも先ほどのように、今後も国や米軍に毅然とした態度で臨むというふうに言われるのであれば、当然低い達成率であっても、今後継続的に追求をしていくということであれば、いずれ100%の達成に届くわけですから、それはそれでもいいと思うんです。ですけれども、抜けているのは、実態を適正に、的確に検証する、確認する、このことが抜けていると思うんです。このように、現状の達成率とは全く乖離をした、極めて甘い評価で80%は達成したと、このように公表して、いかにも43項目の要望が総体として認められたと、そのような誤解を市民に広げていくと、そして、容認もやむなしと、こういった世論をつくっていこうとされるのであれば、これはちょっと問題だと思うんです。 執行部のほうで、マル、三角、バツをつけておられますけれども、それをつけたにしても、そのまま認めたにしても、内容としての達成率というのは大きなギャップがあるわけです。 ○議長(桑原敏幸君)  小川議員、質疑をしてください。 ◆32番(小川安士君)  済みません。このように、要望項目の達成状況と違った評価に従って判断を下すということは、市民に多大な被害が生じるということを隠しつつ移駐を容認すると、こういうことになるんじゃないかと思うんです。しかも、このような達成率の甘い評価、そういったことを今、容認しておけば、今後の達成に向けての努力に重大な禍根を残すんじゃないかと思います。この点をお聞きしたいところです。もう一点お尋ねします。(「賛成なんか反対なんか」と呼ぶ者あり)反対です。 もう一つは、基本スタンスに関してです。岩国市の基本スタンスに関して、騒音が拡大する地域はあるものの、国や米側の対応も確認できたことから、全体として悪化する状況は生じないと整理がされていますね、市民向けの説明書において。米軍の行動について、これまで運用にかかわれば全て秘密であって、何の規制もしてこなかったのが防衛省です。それに対して市のほうも、積極的な抗議もしてこなかった。飛行空域も市街地上空を飛ぶ、予測コンターが根拠として想定をされる、そういった飛行空域を無視をして運用されているのが今の実態でしょう。そのような実態に岩国市として強く抗議をしてこなかったのが今までの姿勢だと思います。そういう状況の上で、これまでと同じ対応であって、飛行機の数が倍になる、離発着が当然ふえます。そしたら、全体として悪化しないとは思えないわけです。これが市民の率直な感想です。この点について、今後は市がどのような規制をかけていこうとしておられるのか、その点をお尋ねいたします。 ◎市長(福田良彦君)  まず、共産党の小川議員とは時に意見が合致する点もあるかなというふうに聞いておりました。まさに、43項目の未達成部分については、今後もしっかりと国と粘り強く協議をすべきという、そういった見解では一致をしているというふうに思っています。 その中で、先ほど壇上でも申し上げましたけれど、昨日ときょう、岩国市政策戦略会議を2回開きました。また急遽、きょうの午前中に緊急の部長会議を招集いたしまして、そこでも発言したわけでありますが、今回の総合的な判断の中で、多くの市民の納得が得られるかどうか、こういった意見の中での判断をしたわけであります。 もちろん100%の達成率であれば、全ての方々がよしとされると思いますが、その中にあって、相手が米国の中での難しい協議なり、全国的な制度の中での難しさゆえ達成できていない項目もあります。これについては、今後とも協議を進めていくということであります。 それも、市が先頭に立って国に対して言っていくことは言っていく、それがある意味毅然とした対応であります。であるからこそ、先ほど申し上げた一部分だけ切り取ると意味が変わってしまいますので、前後の文脈をまとめてお読みいただくと話はまとまるのかなというふうに思っています。 国防には理解を示しながら、時に、国と米軍に対しても毅然とした対応をとらなきゃいけないという思いも強く持っている、これを基地との共存という表現をさせていただいていますので、決してなれ合いではなくて、市長としての責務を今後もしっかりと果たしていくことによって、不安を払拭していく、そういったことであります。 そのほか2点目の質疑でありますが、今、岩国市では日米協議会で米軍機の飛行についてとか、エンジンテスト、そのほかにも幾つかローカルルールを定めておりますので、これについてはしっかりと遵守するように米側、また防衛省のほうにたびたび要請をしておりますので、今のところ、そういった問題はないというふうに認識をしております。 ◆32番(小川安士君)  認識は一致している部分もあるかもしれませんが、真反対の判断になります、私の場合は。今のような評価で、このまま容認をするということは絶対に受け入れることができません。 もう一つ、市の基本スタンスに関してお尋ねしたいと思いますけれども、先ほどFCLPの基地のことについてありましたけれども、同じFCLPに関してでは、岩国基地での実施も可能性としては今後当然高くなるわけです、飛行機の数がふえるわけですから。これに対して、防衛省のほうは、できる限り多く硫黄島で実施するよう求めていく、これが防衛省の対応姿勢でしょう。このような防衛省の対応姿勢で、きちんと規制をかけていけるなんて、今の状態で市民は誰も思いません。この状況をこのまま置いて容認するなんて全くナンセンスだと、それこそ受け入れることのできない点です。市長もこのことを文書で書いておられるわけですからね、ここが私と見解が一致しているわけでしょう。だったら、当然認めることができないというふうな判断になるのが私の見解です。そのことを、先ほどいただいた総合的な文書の中で、問題点として何点か指摘をさせていただいているわけです。 もう一つ、市の基本スタンスに関してなんですけれども、これ以上の負担増は認められないとの市の方針に対しまして、国は、現時点での日米ロードマップ以外の配置計画はない、現時点でこれ以上の負担増をお願いすることはない、このように2項目を示しているんですけれど、両方にあるのが「現時点」です。現時点を強調し、あす以降の負担増をにおわせているのに、執行部は説明を受けて、ただ単に了承しているだけじゃないですか。これでは、新たな負担増の容認と全く同じでありますし、新たな負担増の歓迎にもつながりかねないと、ここが危惧されるわけです。具体的な危険性としては、普天間基地の移設のおくれ、このことが波及、派生をして、さまざまな事態を展開する可能性があるわけです。それを、岩国に呼び込んでしまう、そういった危険性についても私は危惧するんですけれども、そういった認識は市長お持ちではございませんか。 ◎市長(福田良彦君)  まず、FCLPにつきましては、先ほども阿部議員の御質疑に対して答弁させていただきましたが、文書で回答を得ております。国の説明によりますと、恒常的なFCLP訓練施設の特定がなされるまでの間、米国が引き続き硫黄島で実施する旨確認され、今後とも、米側に対し、できる限り多く硫黄島で実施するよう求めていく、という旨が確認されておりますので……(「できる限り……」と呼ぶ者あり)できるだけ多く硫黄島で実施するよう求めていく。そして、その前に、岩国基地及び周辺で恒常的な訓練施設を整備する考えはないということもあわせて確認もしております。 それと、最後に、これ以上の負担増は認められないという市の基本的な姿勢がありますが、これに対しても、国のほうからは、市の考えを重く受けとめ、現時点においてこれ以上の負担増をお願いすることはないということを聞いております。議員はその、「現時点」というところが非常に気になるというお話であります。これについても、我々もしっかりその辺は確認もしております。国は、市の考え方を重く受けとめておりますので、そういったことがないというふうに我々は認識をしております。 ○議長(桑原敏幸君)  ほかに。 ◆29番(坪田恵子君)  私は、米軍機の飛行直下にある由宇町を代表する一人の議員として、市民の声の代弁者として、由宇町の住民は決して米軍機、艦載機の移駐を認めるわけにはいかないという声がたくさんある中で、この米軍機の艦載機の移駐――61機の移駐に、先ほど議員団長も言いましたけれど、きっぱりと反対を表明して質疑をさせていただきます。 市長は、諸般の報告の中で、米軍基地の所在する自治体の長として、住民の安心・安全を確保し、良好な生活環境を維持するという責務もあり、これを両立させるための最良の選択がどこにあるのか、葛藤し、苦悩したこともございますというふうにおっしゃっていますが、多分――多くの市民が反対しているわけですから、市民の声を聞いたら、そういうふうに悩まれた時期もあると思いますが、何に悩まれたのか、何に苦悩し葛藤したのかというのが1点。 私は、結局そういうふうに市長は悩まれながらも、国の言いなり、アメリカの言いなりの選択に至ったわけですよね、艦載機移駐を受け入れるということは。そういうふうに移駐を容認しておきながら、また別の文言では、自治体の役割は、具体的に住民福祉の増進を図り、現実に市民の幸福を実現することが基本であると考えておりますというふうに言われていますが、これ以上の米軍機、61機もふえて、何が住民の福祉の増進を図り、市民の幸福を実現することになるのか、私にはさっぱり理解ができません。 一般質問でも申し上げましたように、今、Yナンバーの車が非常にふえてきています。そして、上空はこの3日間、7時半から11時直前まで、米軍機が、物すごい騒音で由宇の上空を飛び交っています。 質問で言ったのは、5人乗りの車に7人も8人も乗って潮風公園に来たとか、タクシーの運転手の話では、泥酔した米兵たちが、タクシーの中で暴れて放尿するとか、そういういろんな問題――由宇町には、泥酔した米兵が、民家の扉があいていたからと言って忍び込んでいたという事件も起きています。そういう事件・事故がこれからどんどんふえるということに対して、これから61機を受け入れたらどういう対策、事件・事故に対してどういう対策をとっていかれるのか、そのことについてどのようにお考えなのかをお尋ねいたします。 ◎市長(福田良彦君)  多岐にわたっての質疑でございますが、まず、今回この米軍再編の問題に関しましては、先ほど私は、最良の選択がどこにあるのか葛藤し苦悩したということを発言させていただきましたが、まさに、そういった葛藤なり苦悩はこれからも続くものというふうに思っております。これが、基地がある町の長としての宿命だろうかなというふうに思っております。 それは何かと申し上げますと、いろんな考え方の方もおられる、そして実際に騒音に悩んでおられる地区もある。そういった方々の声を聞きながら、どういった対策を国に求め、実際にそれを引き出せるかどうか。言うだけであれば誰でも言えますが、実際にそこから実効性のある効果を引き出すための知恵といいますか、交渉をしなきゃなりません。今まで国になかった制度を新たな岩国バージョンとしてつくることも、これまでもやってきておりますし、これからもそういった努力はしていかなきゃなりません。そういったことでいろいろ悩んで、まさに審念熟慮した結果、本日に至っておりますが、今後も、いろんな立場、立場があります。そこで、市民の対立をあおることなく、基地という大きなテーマではありますけれど、基地を離れれば、地域で同じコミュニティーでありますので、地域の方々が同じ目線で、両隣が仲良く、地域の福祉とか教育とか、そういったことを手を携えながら、きずなを深めながら、いろんな協働のまちづくりを進めてほしいというふうに思っています。そのための接点に市がしっかりと導いていく。基地問題にすれば、その接点はなかなか生み出すのは難しいわけでありますが、そういったいろいろ意見が対立する中の課題にあっても、どこに接点があるのか、そういったことを常に私は模索しながら走ってきたわけであります。今後、そういった中で、葛藤なり苦悩、こういったものがあるのかなというふうに思っています。であるからこそ、基地を一面的に負担とか犠牲とか、こういったことで表現するのはなかなか難しさがあるのかなというふうに思っています。 しかしながら、坪田議員お住まいの由宇町、私も通津に住んでおります。航空機の騒音などについては、他地域に比べて非常に大きいわけでありますので、先ほどから申し上げておりますように、防音区域の拡大、これについて粘り強く国と交渉し、成果ある回答を引き出していきたいというふうに思っています。 後は、担当のほうから具体的なデータをお示しさせていただきます。 ◎基地政策担当部長(高田昭彦君)  事件・事故をどうやって防止していくのかということです。艦載機の移駐によりまして、軍人等米軍関係者3,800人が増加するというふうに言われております。事件・事故の防止につきましては、これまで、いろいろなセーフティーブリーフィングであるとか、安心・安全パトロール、そうした取り組みを実施しております。当然こうした取り組みについては、今後におきましても継続していきたいというふうに思います。あらゆる機会を捉えて対策を講じる、そうした必要もあろうかと思います。また、基地との共存のもと、さまざまな交流を通じまして信頼関係を築いていくということも大切であり、そうしたことが、事件・事故の防止につながるというふうに考えております。 また、先ほどの、最近確かに夜7時から9時ぐらいまでの飛行について、若干の苦情があることは承知をしております。そうした中で、これまで米軍機の運用については、日米協議会で時間が決められております。その中で6時半から11時までの運用時間ということでございますが、99%程度は9時までに飛行を終えて、9時以降の飛行については1%程度の飛行であるというふうなデータもございますし、また事故の対策等につきましても、この前の一般質問でお答えしたとおり、約1%から2%程度の事故率ということもございます。 いろいろ今後も市民の不安を一つ一つ取り除く努力を続けていく、そうしたことが、市に課せられた責任ではないかというふうに考えております。 ◆29番(坪田恵子君)  先ほど市長が、市民が手を携えてまちづくりをやっていくというふうにおっしゃいましたけれど、騒音や事故や事件がこれから――今でも起きていて、これから艦載機が移駐されてどれだけふえるかわからないのに、そんなのんきなことなんて言っていられません。 また、部長がお答えになりましたけれど、市民は、なぜその音がうるさくて市に電話しているのか、どういう状況で今、音がうるさくなっているのか尋ねても、市は全く答えられないような状況になっているのであきれています。そういう状況も把握できない、事件や事故の体制というか、パトロールをするとか、そういうものではもう解決できません。 1953年に日米合同委員会の分科会で、日本側代表が米側代表に、日本にとって実質的に重要と認める事件以外については、通常第1次裁判権を行使する意図を有しないと約束した、いわゆる裁判権放棄密約があります。日本政府も2011年にこの密約を認め、文書も公表していますが、このように、米軍の事故があっても、なかなかその事故を、日本側に第1次裁判権がある事件や事故、83件のうち69件が不起訴になるような状況で、どうやってこれから市はその――パトロールの体制だとか、警官をふやすとか言っていますけれど、市民を守っていけるのか。私は艦載機が来ないのが一番市民を守ることにつながると思いますけれど、そういうふうな体制もきちんととれてないような状況の中で、部長や市長が言ったような言い分では、全く対応できないと思います。市民をこれから、本当に市民の福祉の増進、市民を幸福に守っていくというんであれば、艦載機の移駐にきっぱりと反対することが一番の方法だと思いますが、いかがですか。 ◎市長(福田良彦君)  騒音の件につきましては、先ほど部長のほうから答弁させていただきましたので、坪田議員の事件・事故についての御懸念でありますので、特にその点について話をさせていただきますが、これも客観的な、警察からいただいたデータで我々は分析をしておりますので、それをもとに話をさせていただきます。 どうも坪田議員は、米軍・軍属イコール事件・事故というイメージをお持ちのように受けとめましたが、先ほど担当部長が客観的な数字に若干触れましたけれど、まず交通事故については、この岩国警察署管内の事故においては、いわゆる米軍関係者の事故は1%か2%であります。犯罪も年間一、二件の軽微な事件がございます。 しかしながら、事件・事故はあってはならないわけでありますので、さまざまな施策をこれまでやってきております。特に、川下連合自治会のほうから、川下交番の警察官の増員について要望がありました。これについては、県警のほうが速やかに対応していただいていますので、4月から1名増員がかなっております。また、我々が求めておりました防犯灯の設置についても、数百基になると思いますが、これについても、大体予算の見通しが立っておりますので、警察のほうと協議しながら、しかるべき場所に防犯カメラなり防犯灯の設置を実施してまいります。 また、交通事故――いわゆるYナンバーでありますが、これについては、岩国警察署のほうで、出前交通安全教室を基地内のほうで実施しております。また今後――南岩国の自動車学校が西岩国の学校と統合いたしましたので、今、南岩国の自動車学校はあいております。ここを活用して、今後、そこの理事長などの御配慮をいただきながら、日本の交通ルールの実施や講習など、こういったこともやっていきたいという話を伺っているところでもあります。 特に事故が多いのは、デパートなどの駐車場だそうです。米軍の方々、特に欧米の方々は、1週間分まとめてたくさん買い物をしますので、頭から駐車場に入れます。アメリカとかは1台の駐車場が広いですから、頭から入れて後ろのトランクをあけて大きな買い物を入れます。ですから、バックで出ます。バックで出るときにどうしても、欧米では最初のアクション――車が最初に動いたほうが、慣例といいますか、習慣でしょうか、先に出てしまいます。バックの車が待つというふうに思っていません。ただ日本では、バックの車が動いても、直線車のほうがクラクションを鳴らして行ってしまう傾向があります。その辺の習慣などの違い、こういったこともその教室ではお話をされているというふうに聞いております。 そういった日米での――右側・左側通行のこともありますが、交通のルールなり、習慣的な違い、こういったこともしっかりと警察なり交通安全協会などの協力を得ながらお話をしていく、交通事故の撲滅につなげていきたいというふうに思っています。 そのほかいろいろ、セーフティーブリーフィングは継続してまいります。 ○議長(桑原敏幸君)  ほかに。 ◆21番(松本久次君)  これまでに全員協議会の中で憲政会としての発言をさせていただいておりますけれども、きょうは容認に向けての報告がありましたので、質疑をさせていただきます。 まず、米軍再編の目的ということからいえば、やはり、国防、安全保障、抑止力の維持、この中にもありますけれども、北朝鮮の動向等々、やはり国民の生命、財産を守るためには絶対必要であり、岩国市議会も国防協力都市宣言を求めている状況でございます。 そうしたことを総合的に判断すれば、やはり現実的に対応するのが賢明であり、このたびの市長の容認についての報告についてでありますけれども、高く評価をさせていただくところでございます。 ただし、全員協議会でも申し上げましたけれども、やはり条件と申しましょうか、そうしたものがございます。防犯灯の増基あるいは防犯カメラの設置、住宅防音工事の拡充、日米地位協定の見直し、これは市民の安心・安全のために大変重要な課題でもございます。 また、地域振興についても、いろいろ市長もこれまで努力をしてこられております。そうした中で、ある程度の見通しも立ってきているものもあります。岩国南バイパス南伸の早期の着工、あるいは市内小・中学校の給食費の無料化等々がございます。やはりこれもきちっとした確約をしていただきたい。そして、小・中学校の給食については恒久的なもの――一時的なものじゃなくて、やはり恒久的なものにしていただきたいということでございます。 また、財政負担ということからいえば、基地との協力――共存といいましょうか、そうしたことに見合う財政支援をお願いしたい。また再編交付金など、これは時限立法でありますけれども、恒久的な措置をしていただきたい等々でございます。 このような課題がまだ多くあるわけでございますけれども、先ほど来ありましたように、市長は、やはり市民の負託に応えるべく、最善の努力をしていただきたいと思うわけでございます。その努力に対しましては、憲政会といたしましても、最善の協力をしていきたいというふうに考えているところでございます。 先ほど来いろいろな発言、質疑等々出ておりますけれども、最後に――まだ後ほどちょっと質疑があるようでもありますけれども、決意を市民に示していただきたい。よろしくお願いします。 ◎市長(福田良彦君)  まずは、これまで憲政会、松本会長を初め、皆さん方におかれましても、独自に国との交渉なり県との交渉の中でさまざまな施策について御尽力を賜っております。また、今回の私の判断につきましても、高い評価をしていただき、今後も一緒になって頑張っていこうという、そういったお言葉をいただいたことに心から感謝を申し上げます。 また、判断はいたしましたが、今回は岩国市の判断でありますので、今後、近隣の周防大島町、和木町の首長の判断、また県の判断があろうかと思います。その判断が出そろった中で協議をし、国に回答をしていく、そういったことを想定しておりますが、その中で、松本議員のお話のように、これまでの地域振興策なり安心・安全対策――先ほど防犯灯、防犯カメラ、給食費無償化の話等もございました。これについても、今、大方の財源の見通しは立っているという回答はいただいておりますが、やはりこれを恒久的なものとしなければなりません。そういったソフト事業は1年で終わるわけにはいきませんので、恒久的な措置としての確約といいますか、見通しもしっかりと確認をしていく。さらには、日米地位協定等、難しい課題もありますが、これについても、市が先頭に立って粘り強く協議をしながら、成果を引き出していきたいというふうに思っております。 その中においては、行政だけでは立ち行かない大きな壁もあろうかというふうに思っております。市民の代表である議員の皆さん方と一緒になって、手を携えて、そして、多くの市民の方々の御支援、御理解をいただく中で、市長として最大限の努力を傾注していきたいというふうに考えております。 ○議長(桑原敏幸君)  ほかに。 ◆7番(広中英明君)  1点ほどお聞きしたいと思います。 市長の今回の容認判断をされた中で、山口県、和木町、周防大島町はその判断を待っていらっしゃると報道がありました。その中で広島県の廿日市市は反対されていると聞いております。島根県や四国の各市町では、かなり騒音という問題が考えられるんですけれど、そういうところの各自治体の声というのは市長はお聞きになっていらっしゃるのか伺います。 ◎市長(福田良彦君)  他県の各自治体の意見等につきましては、直接的には聞いたことはありませんが、報道等で承知をしております。 この件につきましては、所管であります中国四国防衛局の職員の方々が適切に対応されているというふうに理解をしております。 ○議長(桑原敏幸君)  ほかにありませんか。  〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  ほかになければ、本件は以上で終わります。(「動議」と呼ぶ者あり)何の動議ですか。 ◎6番(重岡邦昭君)  福田市長の容認に向けての矮小、歪曲化した説明がるる続いたわけです。ついては、福田市長の不信任決議案、これを提出したいのでお取り計らいください。 ○議長(桑原敏幸君)  ただいま6番 重岡議員から提出された市長不信任決議案に関する動議に、賛成の諸君の挙手を求めます。  〔賛成者挙手〕 ○議長(桑原敏幸君)  ただいま6番 重岡邦昭君から、地方自治法第178条に基づく、市長 福田良彦君の不信任決議の動議が提出され、所定の賛成者がありますので、動議は成立いたしました。本動議の取り扱い協議のため、暫時休憩いたします。午前11時55分 休憩 ――――――――――――――――――――――――――――――午後 1時30分 再開 ○議長(桑原敏幸君)  休憩前に引き続き、本会議を再開いたします。 先ほど6番 重岡邦昭君外6名から、市長 福田良彦君の不信任決議の動議が提出されました。本動議を日程に追加し、直ちに議題とすることに御異議ありませんか。  〔「異議あり」「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  御異議がありますので、起立により採決いたします。本動議を日程に追加し、直ちに議題とすることに賛成の諸君の起立を求めます。  〔賛成者起立〕 ○議長(桑原敏幸君)  起立少数であります。よって、本動議を日程に追加し、直ちに議題とすることは否決されました。 ここでお諮りいたします。(発言する者あり)それでは、静粛に、冷静にやりましょう。ここでお諮りいたします。今期定例会における議決事件の中で、字句、数字その他の整理を必要とするものにつきましては、会議規則第43条の規定により、議長に一任していただきたいと存じますが、これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  御異議なしと認め、さよう決しました。 以上をもちまして、本日の議事日程は、全て終了いたしました。 これにて平成29年第2回岩国市議会定例会を閉会いたします。午後1時32分 閉会 ――――――――――――――――――――――――――――――  地方自治法第123条第2項の規定により署名する。                         岩国市議会議長  桑 原 敏 幸                         岩国市議会議員  松 川 卓 司                         岩国市議会議員  広 中 信 夫                         岩国市議会議員  武 田 伊佐雄...