清水町議会 > 2010-09-09 >
平成22年第3回定例会(第5日) 本文 開催日: 2010-09-09

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  1. 清水町議会 2010-09-09
    平成22年第3回定例会(第5日) 本文 開催日: 2010-09-09


    取得元: 清水町議会公式サイト
    最終取得日: 2023-01-03
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                                 午前09時00分開議 ◯議長(久保田静輝君) 皆さん、おはようございます。  ただいま出席している議員は15名であります。  16番 森野善広君から、病気療養のため本日の会議を欠席する旨の届け出がありました。  議会広報特別委員会より、本日の会議の写真撮影をしたいとの申し出がありましたので、事務局による写真撮影を許可いたしました。  本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付したとおりであります。       ──────────────────────────── 2 ◯議長(久保田静輝君) 日程第1 昨日8日に引き続き一般質問を行います。  初めに、5番 石垣雅雄君の一般質問に入ります。  質問事項、「1 町体育館耐震工事の経緯と中学校プールの今後」「2 地域交流センターの現状と改善点」「3 うつ病対策について」。  以上、3つの質問事項の発言を許します。 5番 石垣雅雄君。 3 ◯5番(石垣雅雄君) 議長のお許しが出ましたので、それでは、質問をさせていただきたいと思います。  一般質問2日目のトップバッターでございます。ずっと猛暑が続いておりましたけれども、昨日、台風の影響で予期せぬ台風が来たということで、大雨の影響がありましたけれども、幸い町内では被害がなかったということをお聞きしましてホッとしたところでございます。  それでは、まず第1番目の町体育館耐震工事と、中学校プールの方向性ということで質問させていただきます。  町の公共施設の中でいまだ耐震不足があるのは、町体育館や老人センターであります。町長は、町の優先課題として、耐震性の劣る公共施設の整備を主要施策として挙げております。中期財政計画にも、本年度は、これらの施設の実施設計、あるいは計画が記されております。今回は、本年度実施設計、そして、来年整備する予定の町体育館の耐震工事と、そこに隣接する清水中学校のプールについてお伺いしたいと思っております。町民の健康増進とスポーツの拠点として、多くの町民が利用されている体育館でありますが、築35年経過をしております。老朽化も激しくなっておりますし、ホールが2階ということで、今ではあまりそういう体育館は見たことはございませんけれども、本年度実施設計1,700万円、来年23年度に補強工事として3億9,000万円、合計4億700万円をかけて耐震補強工事が行われる予定になっております。まず、この体育館耐震工事に至る一連の経緯、経過についてお伺いをいたします。 4 ◯議長(久保田静輝君) 石垣君の質問に対する答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 5 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 石垣議員の御質問にお答えいたします。  町体育館は昭和51年に建設され、30年余を経過し、建物本体及び設備などの老朽化が激しくなっております。また、平成11年に実施した耐震診断によりますと、耐震性が劣り、全面的な補強が必要であるとの診断結果となりましたので、町といたしましては、第三次総合計画後期基本計画事業に組み入れ、平成21年度に耐震補強計画を策定し、本年度に実施設計、来年度に本体の補強工事の実施と、それにあわせて設備などの改修を予定しております。  以上でございます。
    6 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 7 ◯5番(石垣雅雄君) この4月にNPO法人の体育協会から要望書が出されていたと思います。この概要について、どのような内容であったのかお伺いします。と同時に、それに対して町からの回答はどのような回答をされたのか、お伺いいたします。 8 ◯議長(久保田静輝君) 答弁願います。 生涯学習課長 下山君。 9 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 要望書の概要を申し上げますと、町民のスポーツの拠点は体育館であり、スポーツ振興にはなくてはならない施設である。しかしながら、現在の体育館は建設から約35年が経過し、老朽化も進み、各所に不具合も生じ、改善についての要望も数多くある。また、災害時には近隣住民の避難場所としての役割も担う、このような現状をかんがみると、耐震工事や改修に多額の費用を要することとなるものの、耐用年数の課題は残る。ついては、厳しい財政事情の中で、町の苦労は十分察せられるが、スポーツの振興、健康増進のための拠点施設として機能性を重視した利用者の期待に耐え得る体育館の建て替え建設を要望するというような内容であります。  これに対しまして、回答でありますが、町体育館については早期に耐震性を確保する必要がある。建て替え、または新設する場合には、新たな財源の確保が必要となる。既執行分及び現予算との整合性がとれない。さらに、中長期的な展望に基づく健全な財政運営を進める必要があることなどの理由により、現状の耐震補強による整備を進めざるを得ないとの判断に至ったというような回答をいたしたところでございます。  なお、耐震補強の実施に際しましては、今回の要望の趣旨を真摯に受けとめ、改修計画の推進に積極的に反映させてまいりたいと考えております。  以上でございます。 10 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 11 ◯5番(石垣雅雄君) 体協の要望の趣旨を真摯に受けとめて改善を早急に反映していくと言われました。先ほどの要望書の中に、各所に不具合を生じ、改善についての要望も数多く寄せられていると言っておりましたけれども、体育館利用者の意見というものを取り入れられたのかどうかお伺いいたします。 12 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 13 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 体育館利用者の意見につきましては、既に耐震補強計画が策定されていることから、直接利用者へのアンケート等による意向調査等は実施しておりませんが、現在策定中の実施計画においては、体育協会の役員会などを通じて、施設を利用する各競技団体からの意見を取り入れているところでございます。  以上でございます。 14 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 15 ◯5番(石垣雅雄君) 次に、体育館に隣接する中学校のプールについてお伺いいたします。過去に同僚議員から何度か質問がありました。本年度、清中の水泳の授業は、学校のプールを使用せず、生徒をバスで送り迎えして町の温水プールを使用して行われたと伺っております。昨年は中学校のプール、そして町営のプール、温水プールとを半々ずつ使用させたわけでありますけれども、この老朽化した中学校のプール、この施設は、この3年間ほとんど手つかずの状態であったと思います。今やこのプール、ご覧いただけるとわかりますけれども、藻が生えて、水は緑色になって、そして、至るところ草も生えているというような状況であります。教育長は、以前、定例会での御答弁で、この中学校のプールをどうするかは、本年度、22年度ですけれども、の授業の検証をしてから方向性の結論を出していきたいと言われておりました。まず、この本年度、全面的に温水プールを使用して授業を行われたわけですけれども、問題点はなかったどうか、また、その検証結果についてお伺いをいたします。 16 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 こども育成課長 和田君。 17 ◯こども育成課長(和田 明君) 石垣議員の御質問にお答えいたします。  清水中学校の水泳事業につきましては、今年度、町温水プールを使用し実施をしております。現在までのところ、学校の授業、及び温水プールの運営にも特段の問題は生じておりません。また、清水中学校の関係者からの苦情等もありませんが、来年の1月、及び2月の冬場も使用する予定でありますので、その状況を見た上で最終的に評価したいと考えております。  以上でございます。 18 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 19 ◯5番(石垣雅雄君) まだ水泳授業が全部消化されていないということで、残りの授業、来年の1月と2月という寒い時期に行うという、そしてまだ検証結果が出ていないということであります。わかりました。  プールを新たに建設するか、または改修するかは、かなりの費用が、いずれにしても費用がかかるということは間違いありませんが、隣の体育館、来年、耐震補強工事に入りまして、改修も行われます。今後は体育館も利用者も増えてくるんではないかと思いますが、先日、体協の役員の方とお話しをさせていただきました。耐震工事に関しての要望をお聞きしましたところ、体協からは、利用者の利便性を高めるために、プールを使用する予定が当分なければとりあえず解体し、現在、駐車場が狭いということもありますので、プールの跡地を駐車場に、そして、2階をスポーツ教室か何か使える施設ができないかというような意見を言われておりました。中学校にプールがあった方がいい、これは当然であります、私も思います。しかし、財源の問題やら、土地の有効活用と、総合的に町の将来の方向性を検討すると、いろいろな考え方があろうかと思います。  学習指導要領では、中学校においては、水泳所の確保が困難な場合、授業をしなくてもよい、ただし、水泳の事故防止に関する心得は取り上げるとなっておりまして、必ずプールを設置しなければいけないとはなっておりません。町営の温水プールでの授業が支障を来さないのであれば、体協の提案のような方向性も考えられるかなと思いますけれども、教育長のお考えをお聞きいたします。 20 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 教育長 渡邉君。              (教育長 渡邉 智君登壇) 21 ◯教育長(渡邉 智君) ただいまの石垣議員の御質問にお答えをいたします。清水中学校のプールの改修につきましては、中学校における水泳授業を進めるに当たり、時間割の編成や実施時期による影響、それから費用面を考慮するとともに、学校関係者や町温水プールの関係者の御意見をうかがう中で検証し、方向性を見いだしてまいりたいと考えております。  なお、方向性を検討するに当たりましては、町温水プールを利用することとなった場合、プールの跡地の利用につきましては、お尋ねの体育館用地を含め、他の公共施設への活用も視野に入れてまいりたいと考えております。  以上であります。 22 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 23 ◯5番(石垣雅雄君) 中学校のプールの跡地を体育館用地としての活用も視野に入れるということでございますので、よろしくお願いいたします。  町長にもお伺いしますが、体育館やプールは町の所有で、町民サービスのためにも土地の有効活用というものが必要かと思いますが、プールそのものは、放っておくと本当にますます環境が悪くなってまいりますので、早めにこの結論を出すべきじゃないかなと思っております。できれば、工事に当たっては、体育館の耐震工事とプール跡地の件も含めて行った方が効率がいいんじゃないかと考えますが、同じような質問になりますけれども、町長の御意見をお伺いいたします。 24 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 町長 山本博保君。               (町長 山本博保君登壇) 25 ◯町長(山本博保君) 石垣議員の御質問にお答えをいたします。  清水中学校プールの今後のあり方につきましては、現時点では教育委員会での結論が出ておりません。しかし、先ほど教育長から、町温水プールを利用することとなった場合、プール跡地の利用については、体育館用地も含めて、他の公共施設への活用も視野に入れて考えていくとの答弁をさせていただいたところであります。私といたしましても、町民の皆様、及び関係各位の御意見を伺いながら、町民のニーズに合った方向で活用できるよう、利用方法につきましても、あらゆる視点、総合的観点に立って検討を進めさせていただきます。  また、耐震補強工事中学校プール敷地を含めて工事を行えば、効率的な結果が出るのではないかという御提案でありますが、清水中学校のプールの今後のあり方について、現時点では結論が至っておりませんので、当面は計画どおり町体育館の補強工事を進めさせていただく予定であります。議員の総合的な視点に立っての建設的御提言、御意見については、真摯に受けとめ、今後の行政に反映させていただきたいと、かように考えております。  以上で答弁とさせていただきます。よろしくお願いします。 26 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 27 ◯5番(石垣雅雄君) 今、スポーツの拠点の体育館に対して質問しましたけれども、次は、町の文化芸術活動の拠点施設についてお伺いいたします。  地域交流センターが昨年10月10日にオープンをしてはや1年がたとうとしております。昨年、国民文化祭の五行歌の会場として使用されたり、テレビ寺子屋で使用された、また、町の芸術祭では多くの町民が来館をされました。また、各種団体等が、多目的ホールや研修室、音楽練習室等を利用されまして、町民から、新しくなってよかったなという喜びの声も数多くお聞きしますし、また、逆に、利用者の中からは、いろいろな違った意見を受けることもあります。今後さらに改善を加えて、利用者に使いやすく、親しみやすく、価値を創造する文化交流センターとしての施設にしていく必要があるんではないかなと思っております。  そこで、まずお伺いをいたしますけれども、昨年、1年弱ではありますけれども、施設の利用状況についてお聞きいたします。 28 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 29 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 地域交流センター年間目標利用者数は6万人を見込んでおります。現在の利用状況でありますが、昨年10月のオープンから8月末までで4万639人あります。目標数よりやや少ない状況ではありますが、利用者につきましては日を追うごとに多くなっておりますので、目標数が達成できるよう今後も努力してまいります。  以上でございます。 30 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 31 ◯5番(石垣雅雄君) 目標6万人に対して、8月末ですか、実績で4万639人、率にしますと68%というかなり厳しい数字かなと思っておりますけれども、頑張っていただきたいと思っております。  次に、その主な部屋の稼働率についてお伺いいたします。 32 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 33 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 主な部屋の稼働率につきましては、8月末現在、音楽練習室が66%、研修室1が42%、350人収容の多目的ホールが34%となっております。調理実習室、工芸室、和室につきましては、やや低調ではありますが、今後も施設の魅力をアピールし、稼働率が上がるよう取り組んでまいります。  以上でございます。 34 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 35 ◯5番(石垣雅雄君) 各部屋の稼働率表を今ちょっといただきましたけれども、音楽練習室の利用頻度が高いわけですよね。それに反して、調理実習室や工芸室の稼働率が1けた台という数字になっておりました。あまり利用されていないようでありますが、これらの部屋の活用をですね、例えば音楽練習用にも使えるようにするとか、柔軟な考えで利用者に提供できれば、稼働率も上がってくるんではないかと思いますので、検討をしていただきたいと思っております。  それでは、先ほどの御答弁の、利用者数と稼働率の数字を見て、まだ中間ではありますけれども、どのように分析をされておりますのかお伺いいたします。 36 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 37 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 地域交流センターの利用状況につきましては、おおむね初期の想定どおりと考えております。中でも、音楽練習室の利用頻度は非常に高く、リピーターも多いことから、音楽愛好者にとっては利用しやすい施設になっているものと推察されます。また、350人収容の多目的ホールにつきましても、地元で活動しているピアノ教室の発表会や舞踊の発表会などに多く利用されていることからも、近隣施設と比較して使い勝手の良い大きさであることが伺えます。さらに、当町が県東部の中央に位置していて、集まりやすいことや、駐車場が無料であることも魅力の1つであるとの利用者の声もあり、近隣の市町に住む方からも使いやすい施設として好評を得ているのではないかと考えております。  以上でございます。 38 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 39 ◯5番(石垣雅雄君) 大変好評を得ているようであります。先ほども申し上げましたが、利用者の声はいろいろでありますが、確かに駐車場も広く無料であることが魅力とか、講座も充実しているとかいう声も聞いております。明るくてきれいだなということも聞いておりますし、当然、町にも、利用者から、いろいろな意見や改善要望が来ていると思いますけれども、利用者の声というものは意外と核心をついていることが多いんですが、どのような意見があったのかお伺いをいたします。 40 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 41 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 7月5日に実施された、各種団体と町長との懇談会におきまして、NPO法人清水町文化協会の皆様から、地域交流センターについて幾つかの改善要望が出されました。主なものといたしましては、音楽関係の練習場所が少ないのでほかの会議室も練習に使わせていただけないかという要望や、多目的ホールを利用する団体の方からは、ホールの音響、照明等に関する要望などが出されたところでございます。町といたしましては、オープン間もないことから大きな改修を行う予定はないものの、利用者の声に耳を傾けながら、可能な範囲で改善できるものは速やかに改善していくこととし、既に何点かについては実施したところであります。今後につきましては、可能な限り要望等に対処してまいりたいと考えております。  以上でございます。 42 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 43 ◯5番(石垣雅雄君) 先日、8月22日だと思いますけれども、京都大学の交響楽団の演奏がありまして、聞かせていただきました。多目的ホールも満席でありましたが、整理券も即日完売ということで、整理券を手に入れられなかった方もかなりいたと聞いておりまして、それほど人気のあったコンサートであったようです。もしかしたら清水町の町民は文化意欲が高いのかなという感じもいたしたんですが。  私は最初、このコンサートを、大学のアマチュアであるし、学生の部活の一環であるから、あまり期待はしていなかったんですが、聞きますと、非常にすばらしくて、丁寧に演奏され、品のある演奏、それを大感動して聞いておりました。113名の学生が来られまして、舞台では大体七、八十名で演奏されていたんですが、舞台が狭いのでせり出しておりましたけれども、それでも狭かったようであります。弦楽器の弓が隣の人に当たりそうでかわいそうな感じがしたんですが。舞台が狭いのは仕方ないとしても、せっかくすばらしい音色を出しているにもかかわらず、残念なことに音響が悪かった。照明も全体に行き渡らない。先ほど、利用者からの意見も同じような意見がありましたけれども、これは演奏者にとっても観客にとっても不幸なことであります。私も学生時代、実はマンドリン・オーケストラに所属しておりまして、各地に演奏旅行をしたことがあります。多少は音響のこともわかっているつもりではありますけれども、今後のことも考えますと早急に改善をしなければいけないんじゃないかと感じました。  音響が悪いのは反響板がないからでありまして、特に天井反響板がないからであります。正面と側面には平板状の板があったんですね。少しはそれで救われたかなとは思っておりますけれども、音響反射板というのは、音を反射させて観客に向かわせるための板でありまして、舞台背面に置く正面反響板と、両そでに置く側面反響板、そして上部にある天井反射板というのがあります。音は地面にはね返って上に響いていってしまう。天井反響板がなければ、音はステージの上に抜けていってしまって、観客席の方に響かなくなってしまうものなんです。京大の演奏会でも、大きな音はよかったんですが、小さい音になると響きが悪くなっていました。演奏者も自分の音が聞こえにくくなるんですが、反響板は平面状のものがありますけれども、できれば凹凸の凸ですね、膨らんだ凸状のものが非常に効果がある。へこんだ棒状態のものは悪さをすると言われております。コンサートには反響板は必要不可欠のものであります。これがなければ、ホールの音響は間違いなく貧弱なものになってしまいます。多目的ホールは、音楽関連の方が利用されることが多いと言われました。これをぜひ設置していただきたいと考えますが、どのようにお考えかお伺いしします。  もう1点ですけれども、施設を利用する方は、今現在、わざわざ事務所に行って申し込みをしなければならないということであります。今やネットの時代でありますので、自宅にいながら申し込みができる時代でありますが、この3月までは駿豆地区広域市町村圏協議会というものがありました。ここを通してネットで申し込みできたんですが、この3月に実は解散をされたんですね。そのためにネットでの申し込みができなくなってしまったんですが、高齢者や遠路から来る方々、あるいはネット世代の若い方々のためにも、インターネットでの施設予約管理に関するこのシステム導入を検討すべきであると考えますけれども、この2点についてお伺いをいたします。 44 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 45 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 多目的ホールの改善につきましては、当初の計画が音楽専用ホールでありませんので、設備としては物足りなさを感じることもあるかと思いますが、御指摘にありました舞台音響につきましては、関係各団体と協議の上、改善について前向きに検討してまいります。  また、インターネットでの予約システム制度の導入につきましては、現在のところ導入に至っておりませんが、今後システムを導入する場合には、予約可能な施設の数により費用も異なることから、ほかの公共施設の予約も含めた全庁的な取り組みとして検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 46 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 47 ◯5番(石垣雅雄君) 協議会も解散となった今、近隣市町も大変じゃないかと思いますけれども、この近隣市町の施設予約システムの導入状況というものがおわかりになったらば、お答え願えますでしょうか。 48 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 49 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 近隣市町の実施状況でありますが、富士宮市、富士市、裾野市、伊豆の国市、長泉町が、以前より独自にシステムを導入しているほか、沼津市、伊豆市では今年度から導入し、三島市、熱海市、函南町は導入に向けて検討を行っていると伺っております。  以上でございます。 50 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 51 ◯5番(石垣雅雄君) 清水町だけ遅れをとっているようでありますが、早めに検討をお願いをいたします。  次に、以前、同僚議員も質問をしておりましたが、地域交流センターは将来的に指定管理者へ移行したいということでありますが、その予定についてお伺いをいたします。 52 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 副町長 落合君。              (副町長 落合克忠君登壇) 53 ◯副町長(落合克忠君) 石垣議員の御質問にお答えいたします。  地域交流センターへの指定管理者制度の導入についてでありますが、昨年10月のオープン以来まだ1年未満というようなことで、日も浅いことから、現時点でその判断を下すことは時期的にやや尚早ではないかと考えます。今後、施設のランニングコストや利用に伴う収入などのデータを収集・分析するための時間を今しばらくいただくとともに、あわせて近隣の同規模・同種の施設の運営形態等につきましての調査を行ってまいりたいと考えております。その上で、町民の皆さん方にとって最も利用しやすい管理運営方法を多角的に検討いたしまして、指定管理者制度の導入の可否についての判断を行うこととしているところであります。 54 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 55 ◯5番(石垣雅雄君) それでは、最後の質問に入らせてもらいます。うつ病対策についてということでございます。近年、社会構造の変化に伴い、社会全体にストレスが蔓延し、うつ病などの心の病が急速に、急激に増加しております。本年、4月22日に、日本精神神経学会など4学会の共同宣言によりますと、うつ病をはじめとする精神疾患は、先進諸国では、がんや心臓疾患と並ぶ三大疾患で、その対策は国家政策の最優先課題であり、わが国でも、がんに次いで重大な社会的損失をもたらし、国民病とも言うべき疾病であるとされております。  先日、町主催の心の健康づくり、増え続けるうつ病の予防と対策というテーマで、文教町クリニックの山田州宏先生の講演会がございまして、参加をさせていただきました。先生は、平成10年に自殺者が3万人を超えて以来、この13年間連続3万人以上が自殺をしている。1日約90人が自殺で亡くなっている計算になります。この数は交通事故死者の5倍以上にも達する数字であります。それに加え、自殺未遂者はその10倍に当たる約33万人と言われております。また、その主な関係者は、周囲に5人いると言われておりますので、それらを計算しますと、自殺者と関係している方々は約200万人いる計算になります。と、山田先生はおっしゃっていました。非常に深刻な問題でございます。  そこでお伺いしますけれども、町のここ近年の自殺者の数、どのくらいになるのか、また、その数字を見てどのようなお考えをお持ちなのかお伺いします。 56 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 福祉課長 秋山君。 57 ◯福祉課長(秋山治美君) 石垣議員の御質問にお答えいたします。  町内の自殺者数は、国の統計データによりますと、平成17年が8人、平成18年が2人、平成19年が6人、平成20年が9人、平成21年が7人となっております。また、人口10万人当たりの自殺者数は、平成21年が26.3人で、県全体の22.7人を上回っております。町といたしましては、非常に憂慮すべき状況であると受けとめております。  以上でございます。 58 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 59 ◯5番(石垣雅雄君) おっしゃるとおり、憂慮すべき状況であります。今言われた年以前の数字というのが、かつて同僚議員の質問で答弁がありましたので、その数字をちょっと申し上げます。平成13年は7人、14年が5人、15年が7人、16年が6人、17年が8人となっておりまして、常に七、八人の方が亡くなっておりますが、横ばいか若干増加傾向にあるんじゃないかと思います。この未遂者が10倍いるということでありますので、ざっと平均で七、八十人の未遂者が町内にはいるということです、町内ですよ。恐ろしい数字ではありませんか。日本の自殺率は10万人当たりの自殺者数は世界的に見て数字が高いそうであります。WHO世界保健機構によれば、日本の自殺率は平均23.7と。先ほど清水町が26.3と言われておりましたので、いかに清水町が高いかということであります。日本は世界で第8位、アメリカの2倍、イタリアの3倍以上にも上る高い数値であります。一昨日でしょうか、おとといの新聞で、政府の方が発表しておりましたけれども、1年間に自殺者が出たことで失われる所得や、うつ病をきっかけとした急病や失業で生じた経済的損失は約2兆7,000億円に上ると発表していました。やっと政府も真剣に取り組み始めたようであります。  平成21年度の自殺白書によりますと、平成20年度におけるわが国の自殺者は3万2,249人です。おとといは21年の数字が3万2,845人と言われていました。その原因は健康問題が64.5%と最も多く、そのうち5割近くがうつ病で占めております。総合的なうつ病対策が重要課題であることが改めて浮き彫りになったわけであります。  うつ病では物事をマイナスにとらえがちで、生きる意欲をなくし、自殺に追い込まれるケースがあるようです。そして、今問題になっているのが、働き盛り世代の自殺問題であります。1998年以降、わが国で、40代から50代の働き盛り世代の自殺が急増しているとのことであります。男性の年齢階級別死因の順位では、40歳代の死因のトップがなんと自殺なんです。50歳代では、がん、心疾患に次いで第3位を占め、働き盛りの男性にとっては、がんなど三大疾患に匹敵する問題となっております。自殺に及ぶ直前には大体9割以上が精神障害に該当する状態にあるとされておりますし、その半数以上がうつ病であります。したがって、うつ病対策は自殺予防の水際対策として重要であります。早期発見・早期治療の重要性が叫ばれておりますが、いまだ自殺者減少に至っていないのが現状であります。  そのような中、平成18年には自殺対策基本法が制定され、平成21年5月には、地域自殺対策緊急強化基金という形で予算化をされました。今後、この基金をもとに清水町の自殺対策の取り組みを本格化する大事な時期に差しかかっているのではないかと思います。ちょうどあしたから、9月10日から自殺予防週間が始まります。当町は、このうつ病対策や自殺予防対策に対して、どういう取り組みをされているのか。自殺予防週間と絡めた取り組みをお伺いをいたします。 60 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 福祉課長 秋山君。 61 ◯福祉課長(秋山治美君) わが国におけます年間の自殺者数は平成10年に3万人を超えて以来、12年連続で3万人を上回る状態が続いております。このような状態を受けまして、国では、平成18年に自殺対策基本法を施行するとともに、翌年には自殺総合対策大綱を策定し、国を挙げて自殺予防対策に取り組んでおるところでございます。  こうした中、当町におけるうつ病や自殺予防対策の取り組みといたしましては、県の地域自殺対策緊急強化基金事業費補助金を活用いたしまして、去る8月17日、先ほど議員のお話にもございました、こころの健康づくりと題しまして、うつ病に関する講演会を実施いたしました。  また、議員御案内の9月10日から16日までの自殺予防週間では、国ではインターネットでも自殺予防の啓発を行うなど、全国的なキャンペーンでさまざまな事業が実施されると伺っております。当町といたしましては、町内関係機関へのポスター掲示のほかは特別な啓発活動を行いませんが、不眠の相談を受ける医療機関を紹介した不眠キャンペーンに関するパンフレットを沼津医師会管内の2市2町におきまして共同で作成し、住民に周知することによって、自殺原因の大きな割合を占めると言われておりますうつ病の症状として見られます不眠を見逃すことなく、早期発見によって自殺予防を図るなど、年間を通しての対策に取り組んでまいります。  以上でございます。 62 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。
    63 ◯5番(石垣雅雄君) 先日の講演会がその一環だということであります。また、不眠キャンペーン・パンフレット、まだこれ配布されていませんよね。ぜひ、よろしくお願いします。うつ病対策は本当に喫緊の課題でありますので、その中でも治療にかかる経済的負担の問題が重要になっております。うつ病は、自立支援医療制度の対象になっているんですね、その周知が実は不十分であるため、その制度を利用すれば自己負担が軽減されることを知らないまま医療機関にかかっている患者さんが多くいると聞いております。うつ病対策を推進し、患者の治療費の軽減のためにも、また、安心して治療を受けられるようにするためには、うつ病が自立支援医療制度の対象になっているんだということを、町民に周知徹底することが必要であると思いますけれども、いかがお考えでしょうか。 64 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 福祉課長 秋山君。 65 ◯福祉課長(秋山治美君) 自立支援医療制度は、心身の障害の除去、軽減するための医療について、医療費の自己負担を軽減します公費負担医療制度でございます。医療費の原則1割が個人負担となるものであります。この制度の対象者は、精神通院医療を継続的に必要とする方を対象とする精神通院医療、肢体不自由、視覚障害、内部障害等によります身体障害者手帳の交付を受けました18歳以上の方が対象となる更生医療及び18歳未満の児童が対象となる育成医療の3種類となっております。  ただいま議員御指摘のうつ病で通院される方につきましては、精神通院医療に該当いたします。この制度の利用につきましては、通院されております病院等の主治医、あるいは窓口等において紹介されているところではありますが、町といたしましても、広く関係者にこの制度の利用を促すためにも、今後、広報紙等を活用いたしまして制度の周知に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 66 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 67 ◯5番(石垣雅雄君) よろしくお願いします。うつ病の治療として、現在は、大体、精神安定剤とか睡眠薬、抗うつ剤を処方するのが主になっておりますけれども、しかし、それだけでは非常に治りにくくて、今注目を浴びているのは認知行動療法という精神療法であります。この認知行動療法と薬物療法を併用することで大きな効果を発揮しているそうであります。この認知行動療法は4月に保険適用になりました。この治療法とはどういうものなのか、また、県内では受けられる医療機関はあるのかどうか、御説明をお願いいたします。 68 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 福祉課長 秋山君。 69 ◯福祉課長(秋山治美君) 現在では、うつ病、軽症うつ、あるいは適応障害抑うつ症状など、さまざまな病状で知られるようになりましたうつ病でございますが、心療内科などに治療に訪れますと、問診の後、ほとんどの場合、精神安定剤や抗うつ剤、さらには睡眠導入剤などの薬が処方されます。これらの薬の作用により直接脳内に働きかけを行い、症状を抑えたり、血液中の薬物濃度を一定に保つことで、気分の落ち込みなどを防ごうというアプローチのもとで行われますのが投薬によるうつ病治療でございます。  一方、認知行動療法というのは、うつ病とは人の思考のくせがもたらす病であるという認識に立ちまして、患者の物事の考え方、思考のパターンを分析し、思考を変化させることで病状を改善、解消させようとする治療法でございます。欧米では、多くの成功例が見られるなど、その高い有効性が認められておるところであります。なお、この療法には、他の患者さんとともに悩みを分かち合いながら問題解決の方法を探る集団認知行動療法と、医師や臨床心理士等で、患者個人で問題解決の治療を受ける方法があり、県内におきましては、集団認知行動療法が受けられる医療機関は3施設ございますが、個人で同療法が受けられる医療機関は現在のところございません。  以上でございます。 70 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 71 ◯5番(石垣雅雄君) 県は、2006年から、労働力人口の高い富士市をモデル地区として、日本で初めて働き盛り男性に焦点を当てた、うつ自殺予防対策富士モデル事業というのを実施したんです。これは、うつ病というと気分が落ち込む病気がイメージされやすいんですが、典型的なうつ病では、眠れない日々が続き、だるくて食欲がなくなるなど、体調面でもさまざまな不調が生じます。そのため、身体の病気と思い込み、当初、うつ病に気づかないことも多く、結果的に、わが国では4人に3人は治療を受けていないという現状があるそうです。  さらに50歳代の男性は、追い詰められても弱音を吐かない、我慢しがちで、仕事の忙しさと相まって、より治療につながりにくいということであります。働き盛り世代の自殺予防には、日本人男性の気質というものを踏まえた対策がポイントになるのではないかということであります。中年男性は、気分の落ち込みを訴えにくい、やる気がなくなったとか、どうも元気ないとなかなか言いにくい。ところが、不眠というものに対して、眠れないんだということは非常に答えやすいということで、それらに着目してパンフレットを作成いたしました。これがパンフレットなんですけれども、セーラー服を着た娘さん、女子高校生が、「パパ、ちゃんと寝てる?」こういう訴え方で、ハッと思うんですね、何だろうかと思いますけれども。2週間以上眠れない日が続いている、食欲がなく体重が減っているとか、だるくて意欲がわかない、こういう症状はうつのサインですよということで、こういうようなパンフレットを、富士市ではあちこちに配っている。  また、家庭では、お母さんや息子さん、娘さんが、お父さんのこういう状況を把握する必要がある、気づいてくださいと。  あるいは職場でも、社長、部長、そういう上の方、上司がですね、部下のそういう状況を早く感じ取っていただきたいというようなパンフレットであります。  役場でも、町長、職員が、非常にやる気なくなったと、一生懸命頑張っていたのが、集中力がなくなって仕事の能率が落ちているなと、あるいは表情が暗くボーッとしている職員がいたとか、課長がいたら、ぜひ、うつのサインだなということで、背中をポンと押して、病院に行けということで、ぜひやっていただきたいなと思っております。  こんなパンフレットを富士市はお配りしたところ、自殺者が減少したと、病院にかかる人が増えまして、ということで、非常に効果が出たという結果が出ております。このモデル事業について、自殺者の比率の高い清水町としては、これをどう評価いたしますか、お伺いをいたします。 72 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 福祉課長 秋山君。 73 ◯福祉課長(秋山治美君) 自殺予防対策として県が富士市をモデル地区といたしまして取り組みました富士市モデル事業は、自殺者の多い中高年層に焦点を当てまして、自殺の背景にありますうつ病の身体症状である睡眠障害に着目しているのがその特徴であります。具体的には、先ほど議員の方からもお話がありました、2週間以上続く不眠はうつ病のサインとした睡眠キャンペーンを展開し、チラシ、ポスターなどの作成、そして、テレビ、ラジオ、CM放送による啓発を行うとともに、医師会の協力を得まして、かかりつけ医による不眠の早めの気づきと、そこから専門医へつなぐ紹介システムを構築したものでございます。これまで精神科を受診することにつきましては抵抗を感じる方も大変多く、早期発見・早期治療が難しい状況でありましたが、このモデル事業の実施により、かかりつけ医から精神科医への治療をつなぐことができるようになりました。うつ病・自殺予防に大変効果的な対策であると評価されております。  以上でございます。 74 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 75 ◯5番(石垣雅雄君) 以前、同僚議員からも、自殺対策について質問がありました。そこでの答弁でありますけれども、町長は、自殺、うつ病に関する啓発・相談体制の望ましいやり方について積極的に調査・研究してまいりますと言われておりました。非常に重要な問題であります。その後、どのような相談体制ができたのかお伺いをいたします。そして、相談に当たっては、特に精神障害やうつ病などに関する専門的知識を持った精神福祉士、あるいは臨床心理士など、専門職員との連携が必要になってくると思いますので、それらも強力に押し進めていただきたいと思います。うつ病対策は、自殺予防の水際対策であるということを御理解いただいて、真剣に取り組んでいただくようお願いをし、町長の所見をお伺いをいたします。 76 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 町長 山本博保君。               (町長 山本博保君登壇) 77 ◯町長(山本博保君) 石垣議員の、うつ病対策、あるいは健康等に対する数々の御提言に、私も耳を傾け、非常に参考になりました。町民の生命、財産、健康を守るのは、まさに先端行政である私たち町の職員の大きな使命であることを自覚し、今後も頑張ってまいりたいと思います。  私も、課長会等、職員の前で常にお願いしていることは、単にうつ病問題だけではなく、小さな変化を見逃すなと。このことが、次の日、やがてやってくる大きな事件、あるいは健康の課題に関係してくるということを考えあわせますと、まさに睡眠不足等々は1つの大きな警鐘であると受けとめました。我々は、健康は人生の目的ではありませんが、健康でなければ何一つその前に進むことができませんので、真摯に受けとめて、私たち職員一丸となって、あらゆる部署にこのことを適用し、健康管理に努めてまいりたいと思います。御提言を感謝し、私の答弁とさせていただきます。ありがとうございます。 78 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 5番 石垣雅雄君。 79 ◯5番(石垣雅雄君) ありがとうございます。ぜひ、健康管理、所内一丸となってやっていただいて、職員の、先ほど申しましたけれども、病気になることが、それを早めに気づいてあげることが職員のためにもなりますし、同時に、これが清水町のためにもなりますので、ぜひ、よろしくお願いしまして、質問を終わります。 80 ◯議長(久保田静輝君) これをもちまして石垣君の一般質問を終わります。  ここで暫時休憩いたします。  再開を10時5分といたします。                                 午前09時56分休憩                                 午前10時06分再開 81 ◯議長(久保田静輝君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。  次に、4番 鈴木勝一君の一般質問に入ります。  質問事項、「1 言葉のレストラン、言語教育の中心である図書館を充実できないか」「2 “元気な子どもの声が聞こえるまち・清水町”町長公約の達成率は」「3 清水町における事業仕分け実施の可能性は」。  以上、3つの質問事項の発言を許します。 4番 鈴木勝一君。 82 ◯4番(鈴木勝一君) ただいま、議長の許可をいただきましたので、事前に通告してあります3つの事項につきまして、順次質問をさせていただきたいと思います。  今朝起きましたら、一雨降ったせいか少し涼しさを感じまして、なるべくさわやかな質問を心がけてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  まず最初、1番目の質問、言葉のレストラン、言語教育の中心である図書館を充実できないかという内容について伺います。今の町の図書館ができたのは、多分、私が高校生のころくらいだったと思いますが、もっぱら図書館といいますと、沼津の図書館ばかり利用しておりまして、恥ずかしながら、私自身、子供のころ、町の図書館を利用したという経験がございませんでした。私が初めて町の図書館へ足を向けたのは、10年ぐらい前にPTAのイベントがありまして、そのときに図書館の方へ足を運ばせていただきました。そのときには、本というものを読まなかったんですけれども、何となく本の数が少ないのかなとか、テーブルなんかも少なくて、これでたくさんのお子さんたちが利用できるのかななんていう心配を強く受けたわけでありますけれども。結局、その後、イベント等で何回か足は運んだものの、私自身、本を読むということは町の図書館でいまだかつてしておりませんでした。  そんな私ではありますが本は好きです。時間があれば好みの本を書店などで物色したりしております。最近は、パソコンなどの進化によって電子化されているような本もあるようですが、手を使い、目を使い、ときには辞書やほかの書物も読みながら絶えず想像力を使うというこの原始的な、全くアナログな、昔から変わらない読むという作業が、私は好きであります。  私事はこれぐらいにしまして、本題であります質問の方に移っていきたいと思います。最近、新聞やテレビなどで、身内、親子同士の争いやモラルのない事件、通常の精神状況などでは考えられないような奇行をする人の話などがよく取り上げられ、話題となっております。ほとんどの場合が、私、感じるんですけれども、教育と深い関係があるように感じ、人格などの根幹的な人間形成の問題にあるようにも感じます。人は、情報の伝達が正しくできなければ文化的な生活を営むことができません。人類文明の発展そのものが文字や文章の発展に起因していると私は思います。情報の出し入れを正しく行い、道徳ある人格を形成するための基本的な訓練が読書という方にあるのではないかと思います。文化人として成長を支えていく図書館は、町民への貢献度が非常に高い施設であると私は思います。ことしの7月には、全国でもトップクラスの貸出率を誇る福岡県の神田町の図書館を視察してまいりました。人口3万5,000人の町で、図書館は建築後20年という図書館でして、状況も当町とほぼ似通っているのかなということもあり、大変参考になりましたので、そのような参考事例と、また、近隣市町の状況などを踏まえながら、当町の図書行政への取り組みについて伺ってまいりたいと思います。  まず初めに、1番目、当町の図書館の現状について伺います。 83 ◯議長(久保田静輝君) 鈴木君の質問に対する答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 84 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 鈴木議員の御質問にお答えいたします。  図書館の予算につきましては、平成22年度当初予算で4,637万1,000円、蔵書数につきましては、平成22年3月31日現在、7万805冊、貸出率につきましては、平成21年度の実績で町民1人当たりに換算しますと貸出冊数4.1冊。施設の規模につきましては、延べ床面積で749平方メートル、職員数につきましては、現在、正規職員2人、うち司書1人、嘱託職員と臨時職員各1人の計4名でございます。  以上でございます。 85 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 4番 鈴木勝一君。 86 ◯4番(鈴木勝一君) そうですね。ただいまの答弁、それが現状であると私も把握しております。  では、その現状を踏まえまして2番目の質問をいたします。まず最初に、予算につきましては、町の方ではどのようにとらえておりますでしょうか。 87 ◯議長(久保田静輝君) 答弁願います。 生涯学習課長 下山君。 88 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 予算につきましては、平成22年度の当初予算で申し上げますと一般会計予算の0.6%、教育費に限りますと18.1%の配分となっております。本年度は駐車場の地盤改良工事を予定しているため、多めの予算を計上させていただきましたが、例年、一般会計予算の0.35%程度が図書館費に割り当てられており、現況の施設の規模から考えますと、妥当な予算規模であると認識しております。  以上であります。 89 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 4番 鈴木勝一君。 90 ◯4番(鈴木勝一君) 地盤改良工事費を除けば0.35%ということになりますと、おおよそ総予算から算出しますと約3,000万円くらい、これが図書館の通常の報酬費であるとか人件費であるとか、維持管理費、資料費、そのようなものの予算になると思います。ちなみに、この予算の中から資料費、特に町民に還元できる資料、本を買いそろえるという予算ですけれども、この予算を取り上げて、多少近隣と比較してみたいと思います。図書館条例のある県下の町、つまり、図書館のある県下の11の町というのがあるんですけれども、この平成20年度ベースの町民1人当たりの図書資料費は、県平均が259円になります。その259円であるところの、わが町、清水町の予算は165円です。100円近く県の平均を下回っております。実のところ最下位の西伊豆町、こちらが149円となっておりますので、最下位と十数円程度しか違わない、こんな乏しい予算で運営されております。近隣との差は非常に高いものがありますのであえて申しませんが、ちなみに、市の方は、平均ですが403円という金額ですので、当町の3倍以上になりますので、とても比較できるような状態ではありません。確かに適正な図書費がどのくらいかはさまざまではありますけれども、このようなデータで比較してみるのも一案だと私は思います。  次に、蔵書数、蔵書の数ですね、これについてどのようにとらえているか伺います。 91 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 92 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 蔵書数につきましては、近隣市町と比較しますと総体的に少なくなっておりますが、建物自体の許容量がありますので、これ以上増やしますと、手が届きにくい高い場所に本を並べなければならなくなるなど、利用者にとって使い勝手のよくない施設になってしまうおそれもあります。このような観点から、蔵書数は建物の大きさで最適な蔵書数も決まってまいりますので、現状は許容限度に近い蔵書数であると考えております。  以上でございます。 93 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 4番 鈴木勝一君。 94 ◯4番(鈴木勝一君) ただいまの課長の答弁ですと、建物が小さいから入らないというような答弁のように感じたんですけれども。私考えますに、図書館は建物ありきの施設ではなく、やっぱり学校などと同じで、中身ありきである施設だと私は思います。ちなみに、先ほどと同じように1,000人当たりの蔵書数というのが発表されているんですけれども、この1,000人当たりの蔵書の数は、最下位が河津町さんになりまして、その最下位の河津町さんに次いで当町がワースト2位の2,223冊という蔵書数になります。ちなみに県の平均は3,881冊です。これは町の県の平均ですので御了承ください。この数字も参考にしていただければと思います。  次に、町民への利益還元の大きな指標である貸出率、こちらについてはどのようにとらえているか伺います。 95 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 96 ◯生涯学習課長(下山義夫君) わが町の貸出率につきましては、21年度の実績で町民1人当たりに換算しますと1年間に4.1冊となっております。これは、県内町立図書館の平均が4.8冊であることから、やや低い数値であるととらえております。しかしながら、一昨年9月、サントムーン・アネックス内にオープンいたしましたこども交流館などの絵本をはじめとする児童書などの貸出数は今回数値には算入しておりませんので、これらを考慮いたしますと、著しく低いものではないと認識しております。今後とも、図書の充実と、図書館独自の事業を企画しながら、利用者の拡大を図ってまいります。  以上でございます。 97 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 4番 鈴木勝一君。 98 ◯4番(鈴木勝一君) 貸出率につきましては、ただいまの課長の答弁のとおりで、決して高くもありませんが、悲観するほど低い数字でもありません。また、全県的に見ましてもそれほど低い状況にはないと思います。しかも、当町よりも規模や蔵書数が上回る、仲間である小山町さん、しいては隣の長泉町さん、ここと比較しましても、我々清水町の方が多い利用率になっています。このことは、読み聞かせなどの優秀なボランティアが当町にあることも後押ししていると思われますが、何につけ大きな町民ニーズがある、町民が多くの本を読みたがっているということの裏付けではないでしょうか。  少し話が見えてまいりましたが、方向性の前にあと2点ほど確認したいと思います。先ほども少し触れましたが、施設につきまして、建物と、用地全体を含めまして、どのようにとらえておるのか伺います。 99 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 100 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 施設の面積に関しましては、現在の場所に設置した昭和60年当時は延べ床面積が603平方メートルであり、その後、平成3年に増築を行い、749平方メートルに増床した経緯がございます。近隣の長泉町や小山町の図書館と比較しますと、面積でもやや狭くなっておりますが、立地上、柿田川に隣接している関係でやむを得ないのではないかと考えております。 101 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 4番 鈴木勝一君。 102 ◯4番(鈴木勝一君) 増築等は難しい、それは私も同感です。あの地域は、急傾斜地と複雑な借地との形状は、少し改善するのには努力が必要かと思われます。将来は全く別の方向を考えることも必要ではないのかなと私は感じました。  2)番目の質問の最後の確認となりますが、職員の数や体制、これについてはどのように町はとらえているでしょうか。 103 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 104 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 職員数につきましては、町全体の職員数に限りがある中で、2人の正規職員に加え、嘱託及び臨時職員2人を配置しているところであります。また、土日の窓口業務など一部の業務をシルバー人材センターに委託して運営しておりますので、現状においては図書館規模に応じた数のスタッフが配置されているものと考えております。  以上でございます。 105 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 4番 鈴木勝一君。 106 ◯4番(鈴木勝一君) 専門の職員数なんですけれども、実は駿東三町が県の最下位3位を占めています。ただ、当町以外の2つの町につきましては、コミュニティーセンターや文化会館との併設となっており、図書館という専任の職員以外の職員も、図書館設備を応援するような体制が完備されております。ということは、応援体制のない単独図書館で専任職員数を比較しますと、当町は県下最下位、こういう実態になっております、少し残念な気がします。これまで当町の図書館の現状を、県の平均や近隣と比較しながら分析させていただきましたが、いかに町の図書館の現状が劣っているのかわかっていただけたかと思います。対策についてうかがう前に、理想論ではありますが、参考の数値などを少し述べておきたいと思います。図書館につきましては、日本図書館協会というものがございまして、図書館政策特別委員会という委員会があります。その中で、公立図書館の任務と目標が発表されておりまして、その発表の中に、図書館システム整備のための数値基準という参考値を算出する方式があります。これに基づいて計算しました当町の理想と現実を、平成21年度、今回の決算ベースの値に比較して、少しお話しさせていただきたいと思います。  課長答弁にありました延べ床面積、現状749平米に対しまして、基準値2,323平米、約3倍以上です。蔵書の数、7万636冊、現状に対しまして、17万3,144冊、約10万冊不足しております。年間の資料費、これは年間に本を買うお金ですね、現在約500万から550万円ぐらいの現状に対しまして、約2,500万円、5倍です。年間増加していく冊数、これは年間どのくらいの冊数が増えていくのかですけれども、現状2,000冊に対し1万3,000冊、約6倍です。職員数、臨時も含めた4名に対しまして、臨時を含めて15名、約4倍です。これらとてつもない大きな数字の差に感じますが、これらの数値は日本平均の人口、そして地形等々、さまざまな実績と効果に基づいて計算されておりまして、目標値でなく基準値であると同協会では定義しております。  また、先ほど申し上げました先進地であります福岡県の神田町と当町の比較も少ししたいと思います。先方、神田町は、図書館、施設、そして蔵書数、職員の数、すべて当町の約3倍という規模であります。その3倍という規模をもって何ができているかと申しますと、利用者の登録数と率、当町が現状9,200人登録されております、図書館の利用者として。そして、この数値は町民の約29%に値します。対しまして神田町さんは登録2万9,000人、町民の83%が登録されております。年間の貸出数、先ほど町民1人当たり4.1冊と言いましたけれども、これで計算しますと12万8,000冊くらいが当町の貸出冊数になりますけれども、対しまして神田町さんが52万2,000冊という規模です。確かに施設規模や人員配置も大きいのですが、利用状況がそれをはるかに上回るほど絶大な行政効果が発揮されていると感じます。また、同町の国語等の成績も、当町と比較しますと一連のごとくということでご判断ください。  そのようなことを踏まえまして、本題の3)に入っていきたいと思います。これまでの話を踏まえ、図書行政の基幹施設である町の図書館の改修や、また、利便性の向上を図るための分館の整備などはできないものでしょうか、伺います。 107 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 108 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 町の第三次総合計画の基本計画、実施計画においては、築25年の公共施設でありますので、当分の間は修繕等により維持運営していくこととしておりますが、今年度に地盤改良工事を予定しております。また、分館等につきましては、町域が狭いこともあり、現時点では考えておりませんが、防災センターを通じての本の貸し出しや返却、こども交流館や学校図書との連携の強化に加えて、町が推進しております読み聞かせなどの事業にも積極的に取り組むことで、図書館教育の充実を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 109 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 4番 鈴木勝一君。 110 ◯4番(鈴木勝一君) 確かに改築や新築となりますと、財政的負担と総合的な計画の見直しが必要になりますが、今、課長の触れました防災センターやこども交流館へのネットワークづくり、ここですね、今、貸し出した本を返す返却のみを受け入れるという対応をされておりますけれども、こういうところで蔵書の共有化をしていくような分館の整備、このようなものは可能ではないでしょうか。当町は狭いってよく言うんですけれども、交通渋滞などの環境を勘案すれば、狭くて広い町です。この狭くて広い町の中で、子供たちや御父兄の方々が利便性よく利用していくということでは、身近な施設の存在が欠かせないかと思います。視察地の神田町は、当町の約5倍の面積がありましたが、山間部などが多く、市街化の形成としては当町に非常に似ているものがありましたが、その神田町さんは、本館のほか3つの分館があり、さらに移動図書館による学校図書との連携も図っておりました。他の施設との連携による利便性の向上は当町でもできる施策だと私は信じております。  次の質問に移ります。その神田町さんでは、分館や移動図書館の運営を含めて11名の図書司書を持つ臨時職員が活躍されておりました。当町では4名の職員のうち図書司書が1名ということですが、専門知識のある職員が少ないので、体制や人的予算などの改善はできないものでしょうか、伺います。 111 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 112 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 図書館職員の勤務体制につきましては、配置職員の勤務を原則日勤と、平日夜間及び土日の開館につきましてはシルバー人材センターに委託したことから、特に支障はなく、現体制で運営できるものと判断しております。  なお、図書館業務につきましては、館内研修を日々行うことで職員のレベルアップに努めておりますが、今後、各学校の図書室、こども交流館との連携の強化をはじめ、町独自の事業を計画する場合は実施体制等の見直しを行って、より充実を図るなど、図書サービスの一層の向上と効率的な運営に努めてまいります。  以上でございます。 113 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 4番 鈴木勝一君。 114 ◯4番(鈴木勝一君) そのシルバーさんの配置とか、館内の研修などを否定するわけでは決してないんですけれども、例えば、その神田町さんなんかでは、貸し出しや返却の混雑を解消するために、窓口を、当町の図書館のように入り口にカウンターを置くという方式ではなくて、思い切って奥へ持っていって、幅広い動線計画で、図書館の中をフル活用、スペースを有効活用するというような方策もとられており、さらには、司書さんたちのアイデアによって、入り口付近には、まるで本屋さんのようなテーマを持った、意義を持ったスペースを活用しながら、人々が手にとりやすい、本を選びやすい、そんな演出もされておりました。また、その奥にあります貸し出しスペースは、カウンターではなく1対1の対面方式となっておりまして、司書さんが本の特徴や内容の説明、また、その本の専門的なきめ細やかな知識を享受するようなサービスも行っておりました。  このような専門的で細かなサービスが必要ではないかというのが本来の私の質問の趣旨なので、もう一度、考えられたら、以下、回答をお願いいたします。 115 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 116 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 新たな有資格者を増員することにつきましては、財政的な制約から困難でありますが、今回の補正予算で計上させていただいております緊急雇用創出事業臨時特例対策事業費補助金を活用しまして、図書館における住民サービスの向上を図ることを目的に、図書館司書育成事業として、来年1月から2人を雇用し、司書の資格を取得させることとしております。  また、これらを通じて、学校図書やこども交流館とのより一層の連携の強化を図ってまいりたいと考えております。 117 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 4番 鈴木勝一君。 118 ◯4番(鈴木勝一君) ただいまの課長の答弁にありました、緊急雇用とはいえ図書司書さんを育成することは大変すばらしいことだと思います。また、今回の雇用はただいまの答弁のとおり緊急ということなんですけれども、ぜひ、時限的なことではなくて恒久的な施策としてこれらをサービスの向上としてとらえていただけることを切にお願いいたします。
     これまで、図書館の現状と図書行政の取り組みについて伺い、また、分析をさせていただき、提案をさせていただきましたが、最後に町長に伺いたいと思います。決して目立つことはないかもしれませんが、とても町民福祉、教育に深くかかわり、当町においては近隣に勝るニーズのある図書館、これまで少し置き去りにされてきた感がありますが、この図書館を軸とした、これからわが町の図書行政を町長はどのようにとらえているのでしょうか。 119 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 町長 山本博保君。               (町長 山本博保君登壇) 120 ◯町長(山本博保君) 鈴木議員の御質問にお答えをいたします。  人間は、情報、知識を得ることによって大きく成長し、生活を維持していくことができるものである、かように考えております。また同時に、文化的な潤いのある生活を営む権利も有しているところであります。図書館は、乳幼児から高齢者まですべての町民の自己学習や研鑽に資するとともに、情報の入手や、芸術・文化の鑑賞機会を提供し、さらに地域文化を創造していく場であるというふうに受けとめており、これは人間形成の上で、教養等、非常に、きわめて重要な場であり、私たち町の教育行政の大きな一翼を担うというふうに期待をしているところであります。また、私たちは、たった1冊の本との出会いによって、その後の人生観や生き方に大きく変化を与えるものであり、そうした意味で、図書の行政の重要性ということは、鈴木議員と思いを一にするものであると実感をいたしました。今後におきましても、図書行政を進めるに当たりまして、図書館の持つ多様な機能を十分認識し、住民ニーズや利用者の声に積極的に耳を傾け、ハード、ソフトの両面により、より一層充実してまいりたいと思います。  また、そうする中で、担当課を中心に町民の声をしっかり受けとめて、反映をしてもらいたいと思っております。よろしく御理解をお願いを申し上げまして、私からの答弁とさせていただきます。ありがとうございます。 121 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 4番 鈴木勝一君。 122 ◯4番(鈴木勝一君) 確かに町長のおっしゃられるとおり、教育の根幹でもありますし、ましてや、先ほども申しましたけれども、建物ありきとか、そういう施設ではなく、やはり中身ありき、これから子供たちを育成していくために絶対必要な施設、そういうふうに私は感じております。欲を言いますと、もう少し踏み込んだ御答弁が町長から伺えると大変うれしくもあったんですが、この分野の施策は、まさに町長が目指している子育て環境の充実における体力づくりと並ぶ心づくり、こういった方面における基幹的施策であると私は思います。また、町長の御答弁にもありましたとおり、高齢者まで含めた総合的な文化創造にかかわる施設でありますし、また、交流センターも含めた中でさまざまな事業展開を考えられる施設でもあります。本来であれば、直ちにでも対応していただきたいところですが、さまざまな町の事情もございます以上、これからも継続的な提案をさせていただくこととして、今回の図書館の質問については終わりにいたします。  続きまして、2つ目の質問事項であります、“元気な子供の声が聞こえるまち・清水町”という、町長の大きな公約へのこれまでの取り組みについて伺いたいと思います。山本町長は、選挙期間中、また、町長となられてからも一貫して、この元気な子供の声が聞こえるまち・清水町というテーマを掲げております。就任されてから約3年半となりますが、これまでこの大きな政治目標の実現に向けてさまざまな行政施策が実施されてまいりました。少しおさらいとなりますが、主にどのような関係の事業を行ってこられたのか御答弁願えますでしょうか。 123 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 福祉課長 秋山君。 124 ◯福祉課長(秋山治美君) 鈴木議員の御質問にお答えいたします。  これまで福祉課で実施してまいりました子育て施策でございますが、施設面では、平成19年11月にサントムーン柿田川内に子育て総合支援センターを、また、平成20年9月にはサントムーン・アネックス内にこども交流館をそれぞれ開始いたしました。これら2つの施設は、その立地条件や利便性のよさから、これまでに子育て総合支援センターでは14万人以上、こども交流館では4万人以上の方に利用されており、町内のみならず広く近隣市町からの利用者も多く、広域的な子育て相談や情報交換の場ともなっております。内外からも大変好評をいただいておる施設でございます。  また、この施設の開始によりまして、平成21年3月末まで福祉センター内で実施しておりました児童館事業を休止いたしましたが、これまで児童館で実施してまいりました事業を可能な限り子育て総合センター、及びこども交流館に引き継ぎ、継続して実施をしていくところでございます。  次に、制度面でございますが、平成19年8月から未就学児童の医療費の無料化を、さらに平成21年1月からは、小学校1年生から中学3年生までの児童・生徒の医療費について1回500円の自己負担のみで診療が受けられる医療費助成制度を導入し、子育て世代の保護者の経済的な負担の軽減に努めているところでございます。  以上でございます。 125 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 こども育成課長 和田君。 126 ◯こども育成課長(和田 明君) 鈴木議員の御質問にお答えいたします。  これまで、こども育成課で実施してまいりました子育て施策についてであります。施設面では平成21年度に、耐震性が劣る西小学校の渡り廊下の整備を完了したとともに、現在は老朽化が進んでいる南保育所の改築工事に着手をしています。また、小学校の余裕教室で実施している清水小学校放課後児童教室についても学校敷地内に児童の受け入れ枠を拡大した専用施設の整備を進めております。  一方、学校教育につきましては、平成19年度から発達障害のある児童・生徒への特別支援教育の充実を図るための補助員を小中学校に配置したほか、国際化社会に対応する教育が進展するよう、外国人講師を増員するなど、教育の充実に努めております。  さらに、子育て環境が変化する中、保育所、及び幼稚園のあり方については、住民との懇談会による意見等を踏まえて、平成21年8月に、当面の方針を決定するとともに、個別には清水幼稚園の公共による適正規模での整備とあわせ、保育所については、老朽化した中央保育所にかえ、あわせて待機児童の解消を図るための施設として、民間保育所を町の東部及び西部地域に誘致することとし、本年度はその事業予定者の選考作業を進めています。  以上でございます。 127 ◯議長(久保田静輝君) 生涯学習課長 下山君。 128 ◯生涯学習課長(下山義夫君) これまで生涯学習課で実施してまいりました子育て施策でありますが、子供のためにスタートした事業といたしましては、毎月1度、3小学校の子供たちが一堂に会してさまざまな体験をするチャレンジキッズ教室や、地域の方々のボランティアとしての御協力を得て、小学校に通う子供たちが地域交流センターなどに寝泊りして、自分の在籍する小学校に通う通学合宿を実施し、日ごろ交流の少ない町内3小学校の児童同士が、こうした事業の実施を通じて交流の環を広げることができたと考えております。  また、ボランティア活動支援センター事業としまして、柿田川ホームへのボランティア活動など、体験を重視した授業を行っているところであります。  さらに、平成20年度末をもって子供たちの野外活動の拠点であった桃沢少年自然の家事業が終了となりましたが、21年度以降は宿泊を伴う野外活動事業に対して助成を行うことにより野外活動の推進に努めているところであります。  以上でございます。 129 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 4番 鈴木勝一君。 130 ◯4番(鈴木勝一君) それぞれ幅広い担当課の皆さんに御説明いただきまして、ありがとうございました。少し私の所感を述べさせていただきますが、医療費の助成や老朽化した教育施設の改修、また、支援員や講師、外国人講師等の派遣、さらには地域交流センターでの新たな取り組みなど、とても評価できる事業の推進も見られます。また他方で、子供たちの体力向上を図るための体育施設の有料化や児童館の閉鎖など、どちらかといえば一歩後退、下がったような施策があったことも事実であります。この場にて各論を詰めるつもりはありませんので、確認はこれくらいに、次の質問へ移りたいと思います。  2番目の、今後計画されております子育て関連施策につきましては、どのような計画を持って、どのような意義を求めていくのでしょうか、伺います。 131 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 福祉課長 秋山君。 132 ◯福祉課長(秋山治美君) 今後、福祉課で計画しております子育て施策でございますが、育児不安を解消するための育児相談や情報の提供により、より一層幅広く取り組むとともに、親子の交流の場を提供する地域子育て支援拠点施設の機能強化や、子育ての手伝いをする人と手伝いをしてほしい人が登録し、子育てのできる環境を支援いたしますファミリーサポートセンター事業の充実を図るなど、より安心して子育てができるよう、引き続き子育て家庭を支援するための環境の整備に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 133 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 こども育成課長 和田君。 134 ◯こども育成課長(和田 明君) 今後、こども育成課で計画をしております子育て施策についてでございます。施設面では、保育環境の充実を図るため、余裕教室等で実施している西小学校放課後児童教室について、専用施設として整備を計画してまいります。  また、保育所につきましては、平成25年度からの運営の開始を目指して、町の東部地域に民間保育所を誘致する計画であるとともに、町の西部地域においても平成26年度からの運営開始を目指して民間保育所を誘致することとしております。  さらに学校給食につきましては、正規調理員の年齢が増し、順次定年退職を迎えてくるようになるとともに、小学校の給食棟の老朽化も進んでいる現状を考慮し、今後の学校給食のあり方について関係者の御意見も伺いながら、早い時期に方向性を見いだしていきたいと考えております。  その他、教育環境の充実を図るため、清水幼稚園の改築整備、また、建設から30年が経過した南中学校の大規模改修工事なども計画してまいりたいと考えております。  以上でございます。 135 ◯議長(久保田静輝君) 生涯学習課長 下山君。 136 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 今後、生涯学習課で計画しております子育て施策についてでありますが、生涯学習の拠点である地域交流センターを核に、子供関連の講座・教室の充実を図るとともに、通学合宿、地域ふれあい講座などの内容を拡充し、異世代、異年齢の交流がより一層深まるよう、地域の子育て力を活かしながら取り組んでいくこととしております。  また、昨年開催された国民文化祭を契機に、各学校で広がりを見せております五行歌の一層の普及にも力を注ぐなど、子供たちの文化的な資質の向上にも努めてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、次代を担う子供たちが心身ともに健全に成長し、将来は地域社会で活躍できるようにしていくことが重要であると考えておりますので、そのような観点に立ち、子育て施策の一層の充実を図ってまいります。  以上でございます。 137 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 4番 鈴木勝一君。 138 ◯4番(鈴木勝一君) ただいまの答弁ですと、福祉課は2つの商業施設内の事業の充実を図っていく、生涯学習課は交流センターでの事業を中心として拡充をしていく。施設や整備が更新されたところにつきましては、これからはソフト面での施策を推進されていくということですが、このソフト面こそが行政全般として不得意としている事業項目であり、ここからが町民への本当の利益還元へとつながるか否かの勝負であると思います。ぜひ全力で取り組んでください。  また、学校関連につきましては、施設改修は老朽化との追いかけっこですので、引き続き継続していただくこととしまして、給食事業の方向性につきましても、早い時期に保護者、先生方、また、地域の方々の意見を十分考慮して結論を出していただきたいと思います。  1つだけ、少し今後の方向性について伺いたいんですが、現在、清水町の南地区、徳倉地区ですね、こちらについて公設の保育園が建設中でありますが、今後、東部地区や西部地区には民間の施設を設置していくとのことであります。この公設の保育園と民設の保育園をほぼ同時に進めるということは、私がちょっと不勉強なのかわかりませんが、財政的な施策につけても、教育的施策においても、統一性を感じられず、平等性を欠くようにも思いますが、その辺はどのようにとらえておるんでしょうか。 139 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 こども育成課長 和田君。 140 ◯こども育成課長(和田 明君) 町の東部及び西部地域に設置する保育所につきましては、当町における保育ニーズを勘案する中で、多様な保育ニーズに柔軟かつ迅速に対応し得るという観点とともに、町の財政的な面からも、公立保育所の設置運営は厳しく、新たなサービスを提供しにくい状況にあることから、民間の力を活用することが望ましいと考えたところでございます。  また、この民間保育所を誘致するに当たりましては、平等性につきましても検討したところであり、地域により設置者が異なることにつきましては、民間保育所を決定する際に、公益を目的とする社会福祉法人による運営を条件とするとともに、町の保育方針と協調し、地域に根ざした保育を目指していただくこととしています。  なお、既に町の南部地域に民間の保育所が設置、運営されておりますが、町といたしましては、保育所の設置者が異なることにより地域間格差が生じないよう努めてまいります。  以上でございます。 141 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 4番 鈴木勝一君。 142 ◯4番(鈴木勝一君) 確かに、官民ともに保育料の差が生じない現行の法制度下におきましては、どららかを考慮して施設を選ぶという保護者は少ないかと思います。ただ、利用者はしっかりと見ております。保育の姿勢や保育士の出入りなどは特に敏感に反応されるようでありますし、また、将来的に民間と公立の差がどのように生じてくるか、そのようなことも今後影響が出る可能性があるのではないかと懸念されるものであります。  また、いかに自由選択のできる施設とはいえ、朝夕の忙しい時間の利用ですから、必然的に近くの施設を利用することが多いと思います。ぜひ、管理、監督を心がけて、町内における保育の格差が生じないように今後は進めていただきたいと思います。  各課子育て支援に関する事業等、これからの取り組みについて御説明をいただきましたが、質問の表題にありますとおり、子育て支援は町長の大きな大きな公約のテーマでありますので、ぜひ町長に伺いたいと思います。町長は、これまでの子育て支援事業につきまして、御自身の公約がどのくらいの割合で達成されたものとお考えでしょうか、伺います。 143 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 町長 山本博保君。               (町長 山本博保君登壇) 144 ◯町長(山本博保君) 私の公約である子育て支援についての達成率はどうかという御質問でありますが、元気な子供の声が聞こえるまち・清水町を実現するためのさまざまな施策を進めてまいりました。このことにつきましては、今、担当課長から御答弁を申し上げたとおりでありますが、私は、就任以来これまで一貫して、誰もが安心して子育てを、生み育てることができるよう、多様化する子育てニーズに対応し、きめ細かな支援サービスの強化を図るとともに、保育、教育環境の充実に努めるなど、地域や家庭、さらには関係機関と協働して、各般にわたる子育て支援策の充実に取り組んでまいりました。  さて、お尋ねの子育て関連施策の達成率についてでありますが、乳幼児や子ども医療費の助成のように、既に制度化できたものや、保育所整備のようにまだ計画途上のものもありますことから、現時点でその達成率を具体的に数値であらわすことは困難と思いますが、おかげさまでほぼ計画どおり進んでいるものと認識をしております。  なお、今後につきましても、昨年度策定した清水町次世代育成支援行動計画等に基づき、時代が求める子育てニーズに的確に対応した新たなサービスの提供を多面的に研究するなど、引き続き子育て支援に優しいまちづくりを鋭敏に進めていくことを心しているところであります。今後とも忌憚のない御意見をお寄せいただきながら、地域子育ての全般にわたり、元気な子供の声が聞こえるまちづくりを、さらに促進してまいりたいと思っているところであります。  以上、御理解をお願いし、答弁といたします。ありがとうございます。 145 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 4番 鈴木勝一君。 146 ◯4番(鈴木勝一君) まさに今、町長のおっしゃられるとおり、達成率を数値であらわせと言われましても、大変厳しいものでございます。ただ、例えば例にとりますと、静岡県下の、県で申し入れました富国有徳、これに対しまして、県民総所得をどのくらいに持っていこうとか、ある程度、理想論ではあっても数値化できるものもあるのではないかと思いますので、ぜひこれから町長にそのような姿勢を示していただくことも一案だと思います。  また、これまでの取り組みや評価や成果、これは、これから時間をかけて町民皆様が判断されていくことであると思いますので、ただいまの答弁にて町長が着実に力を注いでいることはわかりました。私も、町長が実感しておられる子育て支援の充実は、当町の特徴を生かした重要な施策の1つであると思います。子育て支援の質問に当たり、町長をはじめ子育て支援の窓口である3つの課の課長たちに対応していただきましたが、子育て支援の施策はこれだけではありません。子供たちが安心して活動できる道路や公園の整備、子供たちが安全に生活できる社会環境の維持、そして、子供たちがしっかりと学べるための安定した財政運営など、いわば町の行政全体が1つとなって推進しなければできない施策が子育て支援であると私は思います。先ほど来、疑問や苦言も多少話しましたが、町長におかれましては、細かなことにとらわれず、御自身の信念を貫き、大所高所からの大きな目線を持って、この一大公約の実現に向かって進んでいただきたいと思います。  最後の質問に行きたいと思います。今回の質問は、図書館という1つの施設の充実から、子育て支援全般へと伺ってまいりましたが、それらを実現に向け安定した施策を推進していくために欠かせないものがあります。皆さん誰でもわかることですが、お金、つまり、予算であります。去る8月28日、お隣の沼津市にて開催されました事業仕分けを同僚議員と見学してまいりました。事業としましては、範囲にとらわれず、広い全般的な事業について仕分けをされておりましたが、私自身、身近な案件が多くて、とても人ごとではないなと感じながら傍聴することができました。  また、全く偶然ではありますが、沼津市長や市議会議員の皆様と席を並べるタイミングがありまして、言葉をかわすことができました。議会人としては、自身の仕事と重複する部分もあり、反応はさまざまでありましたが、一方、市長は、今まで切られたことのない切り口で詰め寄られ、説明というか判断ができず、市民から少し冷やかな視線が送られる職員を見て、小声で「劇やテレビのようなものを」とつぶやいて、やきもきとされておりました。そして、これから御自身に課せられるものの大きさ、そのようなものを重大に受け取られておりました。多くの沼津の市民の皆さんがいらっしゃいましたが、沼津市長をはじめ職員の皆様の政治をつかさどっていく大きな覚悟を肌で感じることができました。  また、去る9月5日に開催されました静岡県の事業仕分けには、私自身が仕分人として参加させていただきました。説明会ではたくさんの資料を手渡され、行政を知らない県民にはとても酷な内容ではないかなと感じましたが、さすが県の人選であって、皆さんしっかり読み込み、分析されておりました。当日は、全フロア、静岡県警の警察官が配備された県庁別館にて、同じ班の人たちと朝あいさつのみをかわし、6人のメンバーが同じテーブルを囲んで作業の仕分けを開始しました。説明員との真剣なやりとり、事業仕分人同士の無言での意思の疎通の確認、質問によってどよめく傍聴人、朝9時半から夕方4時半までの7時間半、午前・午後3分ずつの休息と、お昼はたったの20分、それ以外休むことなく、次々と押しめぐってくる事業を審査していきました。事業ごと、たまたまですけれども、最後の講評を私と、私の班は同じく東京の都税事務所の方が、私と2人が、最後の意見陳述を述べることとなりまして、県民目線としての判断に、血管が切れそうなほど頭を回転させながら答弁させていただきました。1日がまるで1時間で終わってしまったような1日でした。  この私自身が見学し、実際に運営し、体験して感じたことは、この仕分けをした人、また、傍聴人たちは、行政の本質を見ることができ、無駄を指摘するが応援もできる、そのことを強く実感し、また、行政サービスの向上と、自分たちにかかる負担の上昇の並行性があるということも再認識し、いわば市民が市民を、県民が県民を、町民が町民を仕分けているということに気づいていきます。もちろん、職員資質の向上や予算の見直しなどにもつながりますが、あて尺などでない開かれた行政運営としましては、一番効果、効能のある施策であると私は実感いたしました。どこか、今までどおりでいいような感じのある当町の行政においてもう一層見直す、そういう意味でも、事業仕分けを展開していくことは有効であると思われますが、どのようにお考えか伺います。 147 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 企画財政課長 石田君。 148 ◯企画財政課長(石田尚志君) 鈴木議員の御質問にお答えいたします。  政府、それから県などが実施しております事業仕分けにつきましては、歳出削減に外部の視点を取り入れ、無駄を洗い出したことや、作業過程を公開し透明性を確保したこと、職員の説明能力の向上や意識改革につながることなどのメリットがあると言われておりますことから、多くの自治体が導入を検討しているところであり、県をはじめ、近隣では、熱海市、伊豆市、そして先ほどお話しのありました沼津市などにおいて既に実施されているところでございます。  一方、短時間で結論を出すことや、仕分人の能力によっては結論に大きな差が生まれること、職員の説明能力によって結果が大きく左右されること、さらに、結論に拘束力がないことなどのデメリットも指摘されております。当町では、現在、第三次行政改革大綱、及び集中改革プランに基づきまして、行政評価や補助金の見直しなどの行政改革に鋭意取り組んでいるところでありますが、事業仕分けにつきましては、当面その効果等を調査、研究していくことといたしまして、先行している自治体の状況を見守っていきたいと考えております。  なお、補助金の見直しにつきましては、外部評価を活用するなど、一部に事業仕分けの方法を取り入れていくことを検討しております。  以上です。 149 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 4番 鈴木勝一君。 150 ◯4番(鈴木勝一君) 確かに課長がおっしゃられますとおり、事業仕分けは行政評価やこれまでの外部評価同様、ある一定の提案でしかありません。また、その事業仕分けの実際の可否を判断していく場はあくまでこの議会であります。しかし、その前段階として、自由な出入りが可能な会場で、例えば、きょうのように傍聴に来られているような熱心な町民の皆様が自由に議論をして、自らの視点で事業がとらえられていくということは、内部評価や有識者評価と並ぶ極めて重要な評価基準であると私は思います。  また、実際この事業評価をされている自治体さんも、先ほど課長が申し上げたような内部評価はしっかりとやられています。やらないこと、行動しないことの理由はいくらでもあります。しかし、やることの姿勢こそ必要であり、今町民が求めている行政のあり方ではないでしょうか。町長の掲げる公約が少しでも早く実現でき、より有効的な財政運営ができるよう、本格的な事業仕分けも視野に入れていただくことを提案させていただき、今回の私の一般質問を終わりにいたします。 151 ◯議長(久保田静輝君) 鈴木君の一般質問を終わります。  ここで暫時休憩いたします。  再開を11時15分といたします。                                 午前11時00分休憩                                 午前11時16分再開 152 ◯議長(久保田静輝君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。  13番 吉川清里君の一般質問に入ります。  質問事項「1 民間保育所増設で、町の責任は」「2 町内の高齢者の状況は把握できているか」。  以上2つの質問事項について発言を許します。 13番 吉川清里君。 153 ◯13番(吉川清里君) では、議長の許可が出ましたので、さきに通告してあります事項について質問いたします。  まず、民間保育所増設で、町の責任はについてですが、今定例会9月議会初日に町長の行政報告で、町の東部地域に誘致する民間保育所の事業者に静岡恵明学園を決定したという報告がありました。今月1日からは新たに西部地域に誘致をする民間保育所事業者の募集も始まっております。町はこれから、この2カ所に民間保育所を開設させ、町立中央保育所を廃止する予定ですが、となると、町内の民間保育所は町立は清水保育所と南保育所の2カ所のみで、あと3カ所は民間、以前はすべて町立だった保育所が民間の方が多くなるという状況になります。民間の認可外の保育所も増えている中で、町長のかねてからのスローガンであり、第四次総合計画の基本目標の1つにもなっている元気な子供の声が聞こえる町が、果たしてそういう状況で、町が責任を持って実現できるのかどうかという観点でこれから質問をしたいと思います。  まず、東部地域に誘致をする保育所の事業者が決定するまでどのような経緯を経たのか、その内容もあわせて答弁をお願いします。 154 ◯議長(久保田静輝君) 吉川君の質問に対する答弁を求めます。 こども育成課長 和田君。 155 ◯こども育成課長(和田 明君) 吉川議員の御質問にお答えいたします。  町の東部地域に誘致する民間保育所事業者の選考に当たりましては、公平・中立な立場からの御意見をうかがうため、本年5月に、学識経験者など7人の委員からなる、清水町民営保育所事業者選考委員会を設置し、事業者の選考作業を行っていただきました。事業者の募集につきましては、6月1日から30日までの間で公募したところ、4事業者から応募があり、当該事業者選考委員会におきまして、書類審査、プレゼンテーション、実地調査、面接など、多面的に審査をしていただきました。その結果につきましては、7月30日に選考委員会から、長期にわたり適正かつ円滑に運営する能力に最も優れている事業者について報告をいただいたところであります。町では、この選考委員会からの報告を最大限尊重するとともに、選考された事業者が町に誘致する保育所としてふさわしいものであると判断いたしまして、町の東部地域に誘致する民間保育所事業者として、社会福祉法人静岡恵明学園に決定したところでございます。  以上でございます。 156 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 157 ◯13番(吉川清里君) では、その7人の選考委員のメンバーですが、どのような構成なのかをお答え願います。 158 ◯議長(久保田静輝君) 答弁願います。 こども育成課長 和田君。 159 ◯こども育成課長(和田 明君) 清水町の民営保育所事業者選考委員会の委員につきましては、町に保育の責務があることを考慮し、公平かつ中立な選考を行うため、多様な立場の方に参画をしていただきました。その委員構成ですが、福祉関係団体の代表者2人、学識経験者及び地域住民団体等の代表者各1人、それに町職員3人でございます。  以上です。 160 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 161 ◯13番(吉川清里君) 7月に応募した4事業者によるプレゼンテーションが行われました。これは一般公開もされましたが、その内容はどうであったのか答弁お願いします。
    162 ◯議長(久保田静輝君) 答弁願います。 こども育成課長 和田君。 163 ◯こども育成課長(和田 明君) 7月13日にプレゼンテーションを行ったわけでございますけれども、その内容ということでございます。それぞれ各4事業所、実施に当たっての考え方、また、運営に当たっての考え方、経営基盤等々の基本的な考え方を皆さんの前で発表していただいたということでございます。 164 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 165 ◯13番(吉川清里君) では、事業者選考の際、選考委員会ではどのような点を重視したのか、どのような点が選考を決定するポイントとなったのか、その内容をお答えください。 166 ◯議長(久保田静輝君) 答弁願います。 こども育成課長 和田君。 167 ◯こども育成課長(和田 明君) 清水町民営保育所事業者選考委員会では、7月8日には書類審査、同月13日にプレゼンテーション、同月22日に実地調査及び面接を順次行いました。保育所運営の基本的な方針、経営基盤、職員の配置計画と、資質の向上に関する考え方、保護者や地域との連携についての考え方、さらに危機管理の考え方など、多面的な観点に立って、適正かつ円滑に運営する能力を評価させていただきました。その過程の中で、それぞれの事業者に一長一短の見られたことから、子供たちを安心して預けられることを前提に、総合的な観点から熱意のある事業者を選定させていただきました。  以上でございます。 168 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 169 ◯13番(吉川清里君) 先ほどお答えいただいた一連の流れがあって、最終的に恵明学園に決定したということであると思いますが、最終的に恵明学園に決定した理由は何であったのか、選考理由ですね、それをお答え願います。 170 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 町長 山本博保君。               (町長 山本博保君登壇) 171 ◯町長(山本博保君) 吉川議員の御質問にお答えをいたします。  今回の民間保育所の業者の決定についてのお尋ねであります。私は、町の東部地域に誘致する民間保育所の事業者につきましては、先ほど課長からも御答弁もいただきましたし、また、議会の初日に行政報告で申し上げましたが、清水町民営保育所事業者選考委員会の選考結果を最大限尊重するとともに、民営化の効果として、保育に対する多様なニーズに迅速かつ柔軟に対応できるところにお願いをしたいと、かねてから考えていたものであります。このような中、選考委員会から報告のありました社会福祉法人静岡恵明学園は、複数の保育所運営に加え、児童養護施設及び放課後児童クラブも運営しており、児童虐待への専門的な立場からの対応や、就学前児童に限定しない子育て支援のための環境を幅広く整えていることから、こうした資源や経験を活用することにより、清水町の子育て支援に新しい風を吹き込むものであるという観点から、この業者に期待をし、決定をしたところであります。よろしく御理解をお願い申し上げます。  以上であります。 172 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 173 ◯13番(吉川清里君) 今、課長と町長から、東部地域の保育事業者が決定するまでの一連の流れとその理由を御答弁いただきましたが、ここで幾つか疑問に思うこと、何点か出てきております。  まずその1つとして、選考委員会に、これから保育を受けるであろう当事者である保護者が入っていない。  それと2つ目に、プレゼンでこの恵明学園が保育所を設置をする予定地を発表されましたけれども、この予定地に接する道路は通学路であり、清水小の通学路になっております。そして、朝7時から8時までは車が通行できない、通行が制限をされております。保育所でありますので、朝8時前に子供を連れてくる保護者も当然ありますし、これ以外の道路で予定地に接した道路はありません。そういうことを選考委員会では考慮したのか。  そして3点目として、この保育所を設置をしようという業者は、用地を確保する必要性が条件として課せられておりますが、そのための借地料、もしくは購入費用の補助金は町からは拠出しないことになっております。保育所の収入というものは、国、県、そして町からの保育所の保育の運営に対する補助金と、それから、公立保育士との給与の差を改善するための給与改善費、そして、新しく建築するときには建築の一定の補助率での補助というものしか収入がありませんから、借地料、あるいは土地の購入費用なりを捻出するとなると、給与改善費から捻出しなければならないということになってきます。この給与改善費ですが、90人定員の保育園を考えますと、いろいろ子供の年齢、人数、それから保育士の人数によって違いが出てきますけれども、1年間で400万から600万という差が出てきております。これだけのお金で建築料の自己負担分、土地の購入代金、もしくは借地料、そして、修繕費等を捻出しなければならないということで、経営的に厳しいのではないかという指摘もあります。そういう観点での検討はなされたのか。  そして、4点目として、プレゼンテーションでは、質疑の機会が設けられておりませんでした。選考委員会以外にもプレゼンに出席した町民がおりますが、この町民の意見が反映する場所がどこにもありませんでした。この点で、プレゼンテーションをした意味がちょっと薄いのではないかと思います。  こうした疑問を経て、選考委員会、限られた人数、限られた人材で選考をしたという結果について、非常に私は疑問あるわけですけれども、この疑問点についてはどうお考えでしょうか。 174 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 こども育成課長 和田君。 175 ◯こども育成課長(和田 明君) お答えいたします。  吉川議員から、何点かの御質問がありました。まず、選考委員会に保護者が入っていないという御質問がございました。確かに保護者が入ればそれはそれでよしという部分も当然あろうかと思いますが、やはり後々のことを考えると、平等性というものを見たときに、先ほど言いました選考委員会の委員につきましては、公平・平等という中で、白紙の状態の中で選考していただいた方が、それなりのいい結果が出るということでなってございます。  それと、建設場所の関係でございます。建設場所につきまして、小学校の通学路となっていますので、今回、私どもの方は、応募に当たりまして、土地とセットで応募していただく形の中で、実施をさせていただきました。町の重要課題という形の中で、今後、清水小との対応をしていかなきゃいけないということも、十分に考えております。  それと、給与改善費の関係で、基本的に400万円という数字があったかと思われますけれども、ちょっとその数字の根拠はわかりませんけれども、保育所の運営に当たりましては、国の保育単価ということで基準が示されまして、定員規模、それと年齢層によって保育単価が異なるわけでございますけれども、それに伴って支払いをするということでございます。しいの木でいけば年間9,000万余という支払いをしていると思われます。そういう部分で運営をしていくという形にはなろうかと思います。  それと、運営に当たって、購入するにせよ、その辺の運営状況等も可能であるという中で、当然、応募もしていらっしゃると思いますし、私どもの方も、借り入れがあまりにも多く、借り入れをつくると運営費がままならないということも重々承知しておりますから、その中で対応が可能ということで、選考をさせていただきました。  また、質疑の時間がなかったということでございます。一般の方が来られた中での、質疑がなかったということだと思います。一般からの質問がなかったということだと思いますけれども、私どもの方も委員会の中でいろいろ研究を重ねてまいりました。発表の段階におきましても、こういうところに気をつけた方がいいんじゃないかと、いろいろ事前の調査もし、また、視察、面接等を実施させていただきました。そうした中で、事前にそれぞれの委員からの意見交換等もした中で、その場で質疑させていただいたということの経緯を持って、最終的に判断させていただいたということでございます。 176 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 177 ◯13番(吉川清里君) 保護者が選考委員会に入っていなかったということが平等性を欠くかどうかというのは、ちょっとおかしい話でありまして、当事者が、今現在東部地域には保育園ないんですけれども、子供を保育所に通わせている親はいるわけですから、そういう方たちが地域にどういう保育所を望むのかということは、まず当事者の声を聞くのが一番最優先ではないか、それによって平等性を欠くというのはその後の話でありまして、それはちょっとおかしいのではないかと、当事者の話を何も聞かないで、地域の方も当事者ではありますけれども、一番の利用する側の人間の話を聞かないというのは、かえって平等性に欠けるのではないかという気がします。  道路についても、これから対応するかのような御答弁でしたが、新しい南保育所を現在建てておりますけれども、この用地を決める際にも、地域の方から、やはり送迎の車が90人定員ですと70から80世帯になりますので、それだけの車が朝夕の時間に往来するのは、交通事情でどうなのかと。交通安全の面でもどうなのかとか、静かな地域なのにうるさくなるのではないかと、そういうような心配が地域から出ました。今回の予定地は清水小学校の非常に近くでもありますし、通学路にもなっています。清水小のPTAが果たしてこのことを知ったらば、通学に対しての、送迎の車と時間帯かち合う部分もあるわけですから、その辺の心配というのも、起きてからでは遅いのではないでしょうか。  あと、給与改善費のことですが、課長がおっしゃった9,000万というのは全体でですね、運営補助金全体の部分だと思いますけれども、施設の改修とかあるいは建築、土地の問題については、運営補助金は出ない、運営費補助金からは支出しないということで認識しておりますので、その辺の部分の費用は、民間事業者、法人が負担をしなければならないことは、その法人のやりくりの範疇に入ってきますけれども、非常に経営的に厳しくなってくる場合もあり得るということは考慮されたのかというふうに、感じました。  プレゼンの質疑ですけれども、質疑がなかったということではなくて、プレゼンは所用があって行けませんでしたが、その模様を後に、DVDに録画してあるということで見させていただきました。プレゼンが始まる前に、担当課の方から、今回は質疑の時間は設けてありません、質疑はありませんという宣言がされてからプレゼンが始まっておりますので、なかったではなくて、あえて担当課の方で設けなかったというやり方でプレゼンテーションが行われたということを指摘しておきたいと思います。  こういうやり方で東部地域の事業者が決定をしたわけですけれども、幾つか疑問点がありまして、正直言って、先ほどの答弁では納得できかねるものもありますので、また今後、特に通学路に関係しては問題が残ると思いますので、また引き続いて次の機会に質問したいと思います。  では、今募集をしている西部地域の話に移りますが、現在募集をしております西部地域の民間保育所の事業者選定の際は、今現在あります中央保育所が廃止されるということで、その受け皿になるわけですが、入所児、もしくは保護者の意見が事業者選定の際にどのように反映されるでしょうか、お答え願います。 178 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 こども育成課長 和田君。 179 ◯こども育成課長(和田 明君) 町の西部地域に誘致する民間保育所の保護者等の意見反映についてでございます。誘致保育所が中央保育所にかわる施設であることを十分に認識した上で募集要項を作成したところでございます。具体的には、昨年7月に開催した中央保育所の保護者との懇談会の中での御意見等を踏まえ、引き継ぎ保育の実施、臨時職員の雇用、さらに立地する場所などを盛り込みながら作成をしたところでございます。  以上です。 180 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 181 ◯13番(吉川清里君) 昨年8月に保護者懇談会を開いたということで、約1年、1年1カ月たっておりますけれども、その後、保護者との懇談会等は開いておりますでしょうか。 182 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 こども育成課長 和田君。 183 ◯こども育成課長(和田 明君) その後の懇談会については開いておりません。しかしながら、今後、事業者選考に当たりまして、応募事業者が出そろった時点で、中央保育所を利用する立場である保護者の皆さんから、応募者の考え方について確認したいこと、審査に反映してほしいこと、要望などについて、御意見を伺ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 184 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 185 ◯13番(吉川清里君) 西部地域の事業者選定についての選考委員会は、東部地域と同じメンバーで行うんでしょうか。そして、その際に、今の中央保育所の保護者を入れる予定はありますでしょうか。 186 ◯議長(久保田静輝君) 答弁願います。 こども育成課長 和田君。 187 ◯こども育成課長(和田 明君) 西部地域の選考委員会のメンバーにつきましては、東部地域の選考委員と同一のメンバーで実施をさせていただきます。改めて保護者を選出することは考えておりません。保護者を入れることは考えておりません。すみません、声が小さいようで、申しわけございません。西部の保護者を入れることは考えておりません。  以上でございます。 188 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 189 ◯13番(吉川清里君) 先ほども言いましたが、選考委員会に当事者が入らないということが果たして本当にいいのか、保護者の意見を反映するという点では、非常にこれは片手落ちというか、保護者を選考委員会に入れないというのは落ち度があると思います。  また、以前、私も子供が保育園に通っていましたときに、保育所のあり方の委員会が、今の町立保育所が民営化するかどうかという検討委員会でしたが、それに保護者代表として参加をしておりました。3保育所からそれぞれの保護者の代表が出ておりましたが、このときも保護者の意見を代表して委員会の中で意見を述べさせていただきましたが、しかし、なかなか、保育所の保護者というのは働いているものですから、それぞれの保育所に集まって話しをする、意見をまとめるというのが、非常に時間的にも制約があって難しいものがありました。また、委員会の中でも発言をしても、とりあえず保護者の意見は聞きましたということで、ただ聞いただけ、意見が通るということがなかなか難しかったということは経験としてあります。当事者、利用者である保護者の生の声を選考委員会に反映させるということは、まず第一に選考委員会に保護者を入れることが何を置いても必要でありますし、また、その選考委員会と並行して保護者懇談会を行い、保護者の生の声を選考委員会に反映させることも、方法としては効果的ではないかと思いますが、この点についてどういうふうにお考えでしょうか。 190 ◯議長(久保田静輝君) 答弁願います。 こども育成課長 和田君。 191 ◯こども育成課長(和田 明君) 選考委員会に保護者を入れることの関係でございます。保護者を入れることによって、問題が発生した場合、その方に不利益を生じるという部分も可能性としてはなくはないというふうな考え方もございます。そうした中で、保護者の意見は聴取しながら、それを取り入れていくのはもちろんのことでございますけれども、委員会の中では公平な立場の人たちに委員としてなってもらうのがベストではないかということで考えております。  以上でございます。 192 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 193 ◯13番(吉川清里君) 国際的にも批准されている子供の権利条約では、子供が自らの意見を表明することができる子供の表明権というものが確認されております。保育所に通う子供が直接役場に来て自分たちの意見を言うことは実際上はできないわけですので、それにかわって保護者が意見を述べる権利は保障されるべきものであると考えますので、この点についても十分考慮していただきたいと思います。  次の質問に移ります。事業者選定後、開設するまでの間に時間が若干あるわけですけれども、それまでの間に想定外のことが起きて支障が生じた場合はどうするのか。想定外のことが起きて支障が生じるかのような前提で話をするのは申しわけないんですけれども。例えば、東部地域の事業者に選定をされました恵明学園は、プレゼンテーションのときに、予定地の隣が小児科であるということで、その小児科の先生とも連携をして、病後児保育ができるのではないかというふうにプレゼンの内容は話しておりました。しかし、実際は、その小児科の先生とはそういう具体的な相談はしていないということの話でありましたが、仮にその小児科の先生の協力が得られないということで、それでも病後児保育を行う、あるいは病後児保育ができなくなりますというような、当初の話と違うというようなことが起きた場合は、例えばですが、どうするのかということをお答え願います。 194 ◯議長(久保田静輝君) 答弁願います。 こども育成課長 和田君。 195 ◯こども育成課長(和田 明君) 開設までの間に支障が生じた場合、どのように対応するのかということでございます。あくまで保育につきましては、町の責務ということの中で実施をしていかなければならないと思っております。そうした中で、町が責任を持ってその解決に向けての調整を図るという考えでございます。  以上でございます。 196 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 197 ◯13番(吉川清里君) では、その責務をしっかり果たしていただきたいと思います。  次の質問ですが、町内の認可外保育所について質問いたします。町内の認可外保育所の状況は把握できているのかどうか。認可外保育所の指導監督責任は、法律的には県が負うことになっておりますが、町は知らないよという顔をできるわけではありませんので、町はどこまで関与できるのか。認可外保育所は認可保育所に課せられている基準が適用されないがためにいろいろ問題が発生している場合がありますが、問題が発生した場合、指導の責任はどうなるのかお聞きします。 198 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 こども育成課長 和田君。 199 ◯こども育成課長(和田 明君) 町では、認可外保育施設のうち県への届け出が必要となる1日保育する乳幼児の数が6人を超える施設を把握しているところでございます。県に届け出をしている町内の認可外保育施設は現在3施設でございます。当然、認可外保育所につきましては県の指導があるわけでございまして、町も県と情報を共有しながら、その監査にも立ち会いますし、必要に応じて行動をともにしながら問題を解決ということで対応してまいります。  以上でございます。 200 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 201 ◯13番(吉川清里君) 認可外の保育所は、保育士の資格の有無や人数、場所の広さ、給食の内容など、認可保育所に適用される基準を満たさなくても開設・運営ができる施設であります。待機児童が増えている現状から、一定のニーズがあってこういう施設が成り立っているという部分もありますが、基準を満たす努力をしなければ、保育の質が落ちる。実際に保育所での事故というのは、保育士の人数に対して多過ぎる子供を入れているというような認可外保育所で多く起きているという事例があります。こういう事例を見るにつけ、認可外の保育所もこれから町内に増えてくるという状況も考えられます。そういう中で、きちんと町が責任を持って状況を把握し、どう監督責任できるのか、再度伺いたいと思います。 202 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 こども育成課長 和田君。 203 ◯こども育成課長(和田 明君) 先ほど来お答えしております、認可外保育所につきましても、県の指導監査が、当然、毎年実施をされているという現状もございます。また、その届け出のされた施設については一定の基準をやはり満たさなければいけないという条件にさせていただいております。そうした対応の中で、認可外保育施設の運営がされているという状況でありますけれども、問題が生じないように我々としても県同様、情報を共有しながら対応してまいります。  以上でございます。 204 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 205 ◯13番(吉川清里君) 最後の質問になりますが、町は、民間保育所がこうやって増える中で、元気な子供の声が聞こえる町という町長のスローガン、そして、町の基本目標であるこの目標を実現するために、どのような保育のあり方を目指していくのか、効率が優先で民間に任せた保育を先行されれば、特色ある保育、多様なメニューというものはできるかもしれませんが、メニューが多いだけで中身が充実しない、子供や保護者の思いとかけ離れた保育では、町長の目的は達成しないんではないかと思います。町長が優先すべきと考えているのは、子供や保護者の願いを実現する保育なのか、それとも、民間にゆだねて、町はなるべくお金も手も口も出さないという保育なのか、町長の考えはどうであるのかをお聞かせ願います。 206 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 町長 山本博保君。               (町長 山本博保君登壇) 207 ◯町長(山本博保君) 吉川議員のただいまの御質問でありますが、初めに結論から申し上げます。私たちの教育行政、あるいは子育て支援のねらいは、主人公は子供たちであります。業者のための保育ではないことを、まず御理解をいただきたいと思います。そこで、今後の保育のあり方についてでありますが、元気な子供の声が聞こえるまち・清水町を実現するために、私はまさに、人づくりこそ、その要諦があると常々考えております。町の将来を担うすべての子供は、未来からの授かり物であります、宝であります。まさにダイヤモンドの原石のようなものだというふうに考えております。その子供たちの健全な育成は、家庭のみならず、すべての町民にとって重要な意味合いを持ち合わせています。私は、かねてから申し上げておりますように、子育ての基本の場は家庭にあり、親としての責任を果たしていくことが大事であり、親が元気に働き、笑顔で子供に接することが、極めて重要であると思います。  しばしば引用いたしますが、主婦の笑顔は家庭の太陽、そして、御両親の笑顔は子供たちの太陽であることを、私は極めて重要なことであると思い、自らの信念として御理解を願いたいと思います。  町といたしましては、こうした点に思いを寄せながら、誰もが子育てしやすく、安心して子供たちを生み育てられるよう、引き続き保育環境の充実を図ってまいりたいと考えております。そのために、時代の変化やさまざまなニーズに的確に対応したサービスを提供するとともに、すべての子供たちが公平に保育を享受できるよう、公立施設、そして、民間活力との調和を図りながら、同時に家庭、地域と連携を強化する中で、今後とも町の責任が果たせるよう、良い子育て環境を整えていかなければならない、かように思っているところであります。吉川議員の思いも、手法は異なるかもしれませんが、私は民官問わず、子供たちを健全に、そして、そのときそのとき必要な教育環境を提供することが、まさに時代の要請であると考えて、今回の私の思いを理解していただきたいと思います。ありがとうございます。  以上、答弁といたします。 208 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 209 ◯13番(吉川清里君) 町長の御答弁で、まず最初に、主人公は子供たちであるというような御答弁がありました。きのうの同僚議員の質問の答弁でも、町民が主人公である、町政の主人公は町民であるというような町長のお考えは昔と変わらないんだというようなお話もありました。それについては私も非常に同感をするところであります。  1週間ほど前ですけれども、私はちょっと所用がありまして中央保育所の横を通りかかることがありました。夕方4時半ぐらいの時間でしたが、まだまだ暑いさなか、子供たちが園庭で元気いっぱい遊んでいるという姿を目にいたしました。本来ですと、4時半ぐらいの時間は、早い時間勤務の保育士さんが帰り始める時間でありまして、保育所側とすれば、できればエアコンの効いた涼しい室内で室内遊びをするなり、テレビを見るなりして保護者の迎えを待つというのが楽だし、安全な保育であります。しかし、中央保育所では、子供たちと保育士さんが一緒になって汗を流して元気いっぱい活動している、こういう姿を見て、私は今の中央保育所の、施設は古いですが、中央保育所のよさはここにあるなというふうに、非常に感銘いたしました。こういう今の中央保育所のよさを十分守って、これを次に引き継いでいける保育行政を行ってほしいとお話しをして、次の質問に移りたいと思います。  次の質問事項ですが、町内の高齢者の状況把握についてお聞きします。所在不明の高齢者がいることが次々と発覚をして、全国的に今大きな問題となっております。これは、家族関係や家族を取り巻く人間関係が今非常に社会で希薄になっていることも関係しておりますが、ここでは、行政が高齢者にできることは何かという点で質問をしたいと思います。  まず、高齢者の現状把握についてですが、町の現状と対策はどうなっているのかをお聞きします。 210 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 福祉課長 秋山君。 211 ◯福祉課長(秋山治美君) 吉川議員の御質問にお答えいたします。  現在、町内には100歳以上の方が9人いらっしゃいますが、そのすべての方の所在は現在確認ができております。また、町内の65歳以上の高齢者の方につきましては、毎年4月に民生委員の皆様の御協力をいただきまして、実態調査を実施しております。なお、今後につきましても、民生委員の皆様による高齢者訪問をお願いするとともに、戸籍事務、あるいは医療保険及び介護事業を所掌いたしております関係各課と相互に連携をとりまして、より一層の強化を図り、高齢者の所在確認を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 212 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 213 ◯13番(吉川清里君) 一応、100歳以上の方はすべて確認できているということですけれども。100歳で線を切ってそれでよしとするわけではありませんので、高齢者の方がきちんと所在をされていることは常に確認をしていただきたいと思います。また、行政が各課と連携をとって確認をとることは当然でありますが、ほかに、町の中では、高齢者の相談窓口として、福祉課以外にも地域包括支援センターというものが福祉センター内にあります。この地域包括支援センターは介護保険の業務を行いますが、それ以外にも、高齢者の実態把握というのも業務に入っております。ただ、実際的には、個人情報の保護の壁にはばまれて、介護保険の申請や、あるいは相談に来た高齢者でなければ対応ができない、把握ができないというところがあります。町内の高齢者全体の実態が把握できないというこの現状を突破するために、地域包括支援センターとも十分な連携をとるべきだと考えますが、このセンターとの連携はどうなっているんでしょうか。 214 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 福祉課長 秋山君。 215 ◯福祉課長(秋山治美君) 高齢社会を迎えまして、単身高齢者、あるいは高齢者夫婦のみの世帯が急増しております。こういった近年の状況では、孤立生活が特別な生活形態ではなくなってきていると考えております。このようなことから、高齢者の総合相談支援業務を行っております地域包括支援センターでは、予防的視点で実態把握を、現在、高齢者宅への戸別訪問という形で実施を始めてございます。例えば、町が行った調査に未回答の高齢者の方、あるいは特定高齢者で介護予防教室に未参加の方、あるいは介護認定を受けていながらサービスを未利用の方などの情報を、町の方から情報を共有いたしまして、戸別訪問を始めているところでございます。こういった個人的な情報ではございますが、当人の利益になる情報であれば、双方で実態把握のための情報の共有化を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 216 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 217 ◯13番(吉川清里君) 所在の確認、それで十分できればそれに越したことはないですけれども、これからも努力を続けていっていただきたいと思います。  なお、所在が確認できたとしても、高齢者のみの世帯、特に単身者、ひとり暮らしの方は、毎日の安否の確認が欠かせないと思いますが、安否確認の体制はどのようになっているでしょうか。 218 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 福祉課長 秋山君。 219 ◯福祉課長(秋山治美君) 現在、単身高齢者等の安否確認の手段といたしましては、各地区におけますいきいきサロン事業や配食サービス事業、さらには緊急通報システム設置事業等を通じまして安否確認を実施しております。また、高齢者宅を訪問、特に単身高齢者の安否確認となりますと、行政が実施することに抵抗を感じる方もいらっしゃいますので、このような場合には、湧水クラブ連合会の行っております友愛訪問事業や、交通安全指導員が実施しております交通安全に関する訪問指導などの際に安否確認をあわせて行っていただくなどの方法をとっております。今後、これらの事業を継続して行うことで、単身高齢者の方々などの日々の安否確認の手段とさせていただきたいと考えております。  以上でございます。 220 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。
    221 ◯13番(吉川清里君) 高齢者の安否確認については実は残念な事例があります。その事例をここでお話しをして、安否確認の連携がどうであったかというような話しをしたいと思います。町内にお住まいであった70代の男性の例です、ひとり暮らしの男性ですが、この方は持病を持っておりましたが、生活保護を受けて1人で暮らしておりました。6月2日水曜日に、約束がありまして、約束をした方がその男性のお宅を訪問しましたが応答がない、事前に連絡もなしに約束を急に破るという方ではないし、その日の朝刊も取り込まれずにポストに残っている、そして、宅配給食弁当もとっておりましたが、その給食も手つかずになっているということで、これは何かあったのではないか、自宅の鍵がかかったままになっているということで、この訪問した方から同僚議員のところに連絡が入りまして、生活保護を受けているということもありまして、同僚議員から担当課に、様子を見に行ってくれないかという依頼が6月2日の午後にありました。  担当課の方で様子を見に行って、あいているところからその方のお宅に入ったところ、中で息絶えていたという状態で発見された事例があります。この方は、生活保護を受けていたという点では、最低限、月に1回は役場に出向いて担当課の方と顔を合わせて話をしておりますし、そして、毎月のように宅配給食のお弁当をとっているというような、非常に、どちらかというと役場の網の目にすくえている、網の目からこぼれていない高齢者の方でありましたが、残念ながら助けられなかった。また、宅配給食も、本来ならば、配達しているときに直接高齢者に手渡しをして安否確認をするという役目も負っているはずですが、それができていなかった。配達したときにも本人の顔を見ていないし、また、手つかずのまま置いてあっても、それをそのまままた回収して、担当課に連絡をしなかったというような状況で、1日、もしくは2日放置されていたのではないかという疑いがあります。  これは実際の事例ですけれども、これについて安否確認がどうであったか、担当課で検証されたと思いますので、お答えをお願いいたします。 222 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 福祉課長 秋山君。 223 ◯福祉課長(秋山治美君) ただいまの、議員が御紹介の案件でございますが、この方は、78歳の男性の方でございます。配食サービスにつきましては、月水金の3日間を1週間の中で御利用いただいております。また、緊急通報も御利用いただいておる方でございました。内容につきましては、先ほど議員の方からも御説明ございましたように、6月2日に、こちらの方で確認しております内容ですと、11時30分過ぎに、宅配業者の方から、月曜日に配達した弁当がそのまま残っているという連絡が入っています。雨戸も閉まっており、玄関が施錠されているが、本人に会えないけれども長期不在なのかどうなのか教えてもらいたいという連絡が入ってございます。その後、当日の17時ごろですが、宅配業者にその後の状況を確認、あるいはその以前の状況を確認するために町の方からも電話させていただきました。  その中で、5月31日、これが月曜日になりますので、この方の宅配サービスの利用日となります。そのときに本人に会えたかどうかという確認をとりましたところ、会えなかったと。その後、連絡をとったかということの中では、何度か連絡をしたが留守だったということで、回答いただいております。その後につきましては、先ほど議員の方から御案内いただいたとおりの内容になります。宅配業者の方の連絡が遅れたことから、連絡の徹底を図るために、利用者の安否確認、これは安否をとれた場合でも、必ず町の方にその日の状況をファクスで宅配業者から町に入れるようにということで徹底を図らせていただいたところでございます。  以上でございます。 224 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 225 ◯13番(吉川清里君) 宅配業者と町との連携がうまくいかなかったというか、ちょっと時間を置いたところがあったということで、もしかして、もっと早いときに連絡があれば、その方の息があるうちに間に合ったかもしれない、まあ結果論ですけれども、そういうことも考えられます。また、1日おきのお弁当とはいえ、日を置いて、31日に既に安否が確認できていない状況で、1日、2日置いて、2日の午後になって初めてわかったというのはやはり問題があると考えます。  宅配業者ですね、確かに安否確認の役割も担っておりますが、いろいろな方が配達に入ると思いますし、必ずしも高齢者の状況に専門的な知識があったりというわけではありません。また、高齢者の方も、病院へ出かけたり、買い物に出かけたりという用事で、お弁当の時間にうちにいるのはかえってわずらわしいということで、いないときもありますので、逆に顔を見ないから危ないというふうに感じないで、またいつもの留守かというふうになれてしまって、連絡がおろそかになるという状況も十分考えられますので、やはりこれは宅配業者任せにせず、きちんと町が安否確認の連携がとれるということも考えるべきではないかと思います。  1つの参考例ですけれども、埼玉県の川口市では、ごみの収集について、高齢者のお宅については町の職員が直接その方のおうちまで出向いてごみの収集を行っているという事例があります。普通は、この川口市でもステーション回収を行っているわけですけれども、ステーションまでごみを出しに来れない、足が悪い、あるいは体調が悪いお年寄りについては、ステーションの回収とはまた別のコースで、市の職員がわざわざ出向いてごみを回収する。戸口にごみが置いていなければ、その戸口をあけて、「こんにちは、きょうはごみ出てないけど、どうしたの? おばあちゃん元気?」と声をかけて、安否確認をするという体制をとっております。清水町でこれができるかどうかと、いろいろ問題点が、難しい部分があると思いますけれども、市の職員が自ら出向いて安否確認をするという姿勢が必要ではないでしょうか。業者任せにするのではなく、職員が責任を持つというのは、そういうところにあらわれてくると思いますけれども、そういう政策がこれから浸透していただきたいと思いますけれども、それについてはいかがでしょうか。 226 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 福祉課長 秋山君。 227 ◯福祉課長(秋山治美君) 今後、孤立生活が一般的なものになる中、死後長期間放置されるような、人の尊厳を傷つけるような孤立死が発生しないようにするためには、やはり行政としてもそれなりの対応をとらなければならないと考えております。  また、そのようなことが発生しないようにするためには、地域の低下したコミュニティーの意識の掘り起こし、あるいは活性化をすることが、やはり重要ではないかなと考えております。そういったことの中で、これから地域、あるいは行政、さまざまな部署ございますので、連携をとりながら対応を図っていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。 228 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 13番 吉川清里君。 229 ◯13番(吉川清里君) ぜひよろしくお願いします。これで質問を終わります。 230 ◯議長(久保田静輝君) これをもちまして吉川君の一般質問を終わります。  ここで暫時休憩いたします。  再開を1時といたします。                                 午後12時12分休憩                                 午後01時00分再開 231 ◯議長(久保田静輝君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。  次に、3番 原 久一君の一般質問に入ります。  質問事項、「1 徳倉地区急傾斜地等の安全対策を問う」「2 富士山世界文化遺産登録における「柿田川の構成資産」とは」。  以上、2つの質問事項について発言を許します。 3番 原 久一君。 232 ◯3番(原 久一君) 皆さんこんにちは。お昼一番の一般質問ということで、皆さん方も物心ともに充足されますと、非常に安らかな気持ちになると、こんな感じもいたします。1時間足らずだと思いますが、ぜひよろしくお願いしたいと思います。  それでは、議長のお許しを得たので、さきに通告してございます、徳倉地区急傾斜地等の安全対策を問う、富士山世界文化遺産登録における「柿田川の構成資産とは」、この2点について質問をいたします。  初めに、徳倉地区の急傾斜地等の安全対策を問うであります。近年、地球温暖化による台風の大型化や前線豪雨等により全国各地で土砂災害が多発しております。昨日の台風9号によって、小山町あたりも大変な被害に見舞われておりますけれども、また、特に昨年の7月には、中国・九州北部の豪雨において、広島県防府市で1時間雨量が70.5ミリといった激しい雨量であり、皆様御存知のとおり、特別養護老人ホームが土石流に巻き込まれ、死者7名が発生する痛ましい災害が発生しました。  また、ことし6月の九州を襲った豪雨では、鹿児島県大隅町において大地の傾斜が斜面が崩れる土石流が発生し、翌日にも2度目の土砂崩れが発生するなど、崩壊箇所から約700メートル離れた海岸の集落まで大量の土砂が達したと言われております。  このように、1カ所の崩壊土量が大量で山深い地盤から崩れる土砂災害を深層崩壊と言い、そのメカニズムは山の岩盤の亀裂に大量の雨水が入り込み、その流れ込んだ水の浮力で岩盤が浮き上がり、岩盤が滑り落ちて大量の土砂が崩れる現象と言われております。近年では、1997年の鹿児島県出水市針原川土石流の災害、2003年の熊本県の水俣市で土石流災害等が深層崩壊と言われて大きな被害を出しております。  当町においても、ことし6月には長期間にわたり雨が降り続き、ときには激しい雨が降るなど、岩盤層のある徳倉山や、本城山を抱える徳倉地区においては、急傾斜崩壊危険箇所や、区域では、いつ土砂災害が発生し、また、深層崩壊のような1度に大量の崩壊土量がある災害が発生するか不安を抱えているのが現状でございます。  そこで質問をいたします。当町では昭和33年9月の狩野川台風以来、大規模な被害を受けるような台風や豪雨等はありませんが、ことし6月には長期間にわたる雨が降り続き、ときには激しい雨が降るなど、岩盤層のある徳倉山や、本城山を抱えている徳倉地区にいつ土石災害が発生し、また、深層崩壊のような1度に大量の土砂災害が発生するか不安な状況であります。急傾斜地崩壊危険箇所における現在の町の防災対策について伺います。 233 ◯議長(久保田静輝君) 原 久一君の質問に対する答弁を求めます。 安全安心課長 相澤君。 234 ◯安全安心課長(相澤 正君) 原議員の御質問にお答えいたします。  近年、世界的な異常気象の影響からか、全国各地で想定外の集中豪雨により大きな被害が発生しております。当町におきましても、急傾斜地崩壊危険箇所については土砂災害等の発生が懸念されるところであり、そのため、町では、豪雨時におけるパトロールのほか、毎年地元の区長や地域住民、消防団と協調して、点検パトロールや避難訓練などを実施しております。なお、急傾斜地崩壊危険箇所の周知といたしましては、平成17年度に清水町防災ハザードマップを作成し、町内全世帯に配布したところであります。また、毎年水防会議を開催し、水防計画の見直しを行うなど、町民の安全確保のための体制強化に努めているところであります。  以上です。 235 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 236 ◯3番(原 久一君) ただいまの答弁で、町の防災対策についてはわかりましたが、さきも述べたとおり、深層崩壊のメカニズムについては、岩盤の亀裂に大量の雨水が入り込み、その流れ込んだ水の浮力で岩盤が浮き上がり、その岩盤が滑り落ちて大量の土砂が落ちるわけであります。指定されている急傾斜地や崩壊危険箇所について、地形解析や現地調査をいつ行われたのか伺います。 237 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 建設課長 渡邊君。 238 ◯建設課長(渡邊章則君) 原議員の御質問にお答えいたします。  清水町内では、県が徳倉地域にある山地の現地調査を行い、昭和61年に6カ所、平成12年に10カ所、計16カ所の急傾斜地を崩壊危険箇所として公表しております。この急傾斜地崩壊危険箇所は、傾斜度30度以上、高さ5メートル以上の崩壊のおそれのある急傾斜地を選定し、斜面の形状、隣接地の状況等の地形要因や、表土、地盤の状況等の地質要因を目視等により調査して決定されております。特に上徳倉の上ノ坪地区は斜面がかなりの急勾配で落石や降雨等による崩壊の危険性を有するがけ地であるため、急傾斜の崩壊による災害の防止に関する法律に基づく、急傾斜地崩壊危険区域として昭和62年に指定がなされ、その後、県の崩壊対策事業によるコンクリート擁壁等の崩壊防止施設の整備が行われております。  なお、大雨や地震時には危険箇所のパトロールを実施するとともに、毎年6月の土砂災害防止月間には、県と合同で、急傾斜地パトロールを行い、崩壊防止施設の異常、斜面崩壊や亀裂の有無、排水路の状況などの防災点検を実施しております。  以上でございます。 239 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 240 ◯3番(原 久一君) わかりました。では、実際にその危険箇所において土砂災害のおそれがあるときの避難勧告や避難指示はどのような状況のときに発令するのかお答え願いたいと思います。 241 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 安全安心課長 相澤君。 242 ◯安全安心課長(相澤 正君) 土砂災害は、一瞬にして家屋等を押しつぶすなど、非常に大きな被害を生じることがあるため、いかに発生を予測し、速やかに避難を完了できるかが重要であります。このため、町では、降雨量が増加し地盤が緩むおそれのある段階で、河川の監視とともに、急傾斜地崩壊危険箇所等についても、斜面の亀裂や山鳴りなどの前兆現象がないか、パトロールを実施しております。避難勧告や避難指示につきましては、気象庁と静岡県から市町ごとに発表される土砂災害警戒情報を1つの目安といたしておりますが、この発表にかかわらず、パトロールやその他の情報により土砂災害の発生の可能性があると判断した場合には、対象地域に勧告や指示を発令することとしております。  以上です。 243 ◯議長(久保田静輝君) 答弁終わります。 3番 原 久一君。 244 ◯3番(原 久一君) 避難勧告や避難指示の発令についてはわかりましたが、このような急傾斜地崩壊危険箇所の周辺において、最近、あえて家や施設が建てられている、そういう宅地化現象については、町はどのような形の中で指導しているか、そのあたりについて伺いたいと思います。 245 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 都市計画課長 高嶋君。 246 ◯都市計画課長(高嶋広幸君) 原議員の御質問にお答えいたします。  急傾斜地崩壊危険区域では、原則として住居用の建築物を建築することができません。ただし、建物の位置、構造、もしくは急傾斜地崩壊防止工事の施工により被害を受けるおそれがないと認められるときは住居の建築は可能となります。  一方、急傾斜地崩壊危険箇所内における住居の建築に対する町の指導でありますが、基本的には危険箇所内であっても建築を規制するものではありませんので、相談があった場合には、避難勧告や避難指示が出る場合があることなど、急傾斜地崩壊危険箇所であることの十分な説明を行うとともに、県沼津土木事務所と協議をするよう指導しております。  以上でございます。 247 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 248 ◯3番(原 久一君) 急傾斜地の崩壊危険箇所の周辺における町の指導についてはわかりました。今のところ清水町においては大惨事となる土砂災害が発生しておりません。しかし、近年の異常な気象を見ると、いつ清水町に予想もしない災害が起こってもおかしくはありません。その予想もしなかった出来事が、昨年8月11日に発生した、駿河湾沖を震源とする地震、当町では震度4であり、大きな被害はありませんでした。この地震がもし震度6弱以上の地震であった場合、大きな被害にあうかもしれません。その中で、徳倉地区の生命線でもある徳倉橋は、昨年度、徳倉橋の床板の損傷進行を防止するための補修工事が完了したところでもあります。橋梁の強度や耐震性は補修工事を行う前の状況とは全く変わっていません。県では、湯川交差点の状況を見ながら橋の耐震化を進めていくとのことですが、徳倉地区の住民は1日も早く橋が耐震化されることを待ち望んでいます。町としても、これまで以上に、国・県へ、早急に耐震化を図っていただくように強く要望をしておきます。  それでは、次の質問に移らさせていただきます。防災情報メールの提供について伺いたいと思います。近年、情報化の発達に伴い、パソコンや携帯電話等といった機器を利用し、東海地震予知情報などの地震関連や、大雨・洪水などに関する情報を提供する防災情報メールがことしの9月1日に静岡市において県内8例目として配信され、サービスを開始されました。この防災情報メールは、大雨や暴風雨の場合の同報無線が聞こえにくくなったり、雨や風の音で同報無線の音がかき消されたりする問題がなく、情報が迅速かつ的確に多くの町民に知らせることができる、有効な手段であると考えられます。幼稚園や小学校では、不審者情報等も使用されており、防災情報においても十分活用ができるのではないかと思いますが、町の意見を伺います。 249 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 安全安心課長 相澤君。 250 ◯安全安心課長(相澤 正君) 防災情報メールの配信につきましては、情報を迅速かつ的確に多くの町民に知らせる手段の1つとして、その利用が考えられます。現在、防災情報メールの配信サービスの例といたしましては、県が視覚・聴覚障害者を対象とした災害情報配信や安否確認サービスを実施しており、東部地域では熱海市や御殿場市が、消防や防災、防犯情報等の提供を行っております。当町におきましても、導入に向けまして、今後、先進の自治体等の事例を参考に検討していきたいと考えております。  以上です。 251 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 252 ◯3番(原 久一君) 情報メールというのは、非常に近代的な兵器として、ツールとして活用できると思います。ぜひ、前向きな姿勢で検討していただきたいと思います。  それでは、次の質問に移らさせていただきます。ぜひ、防災情報メールの導入についてよろしくお願いしたいと思います。  次に、徳倉地区において、徳倉山をはじめとする山々が連なっており、大雨時に土砂災害の危険性の高い場所、先ほど答弁がありました急傾斜地危険箇所等に指定されている箇所が幾つかあります。ただ、平成21年の全国の土砂災害に関する統計によりますと、土砂災害発生件数が全国で1,058件、人的被害者が22名、この方たちは亡くなっております。また、その22名のうちの65歳以上の方が18名と、全体人数の80%という高い数値があらわれております。ほとんどの方が高齢者の方が犠牲になっているというようなことでもございます。  また、大地震が発生した場合においても、最も被害の多い事例は、寝たきりやひとり暮らしの高齢者や障害者が避難できず、倒壊家屋や家具の転倒による下敷きになる被害等であり、また、そのような被害に遭っても気づかれない、数日後発見されるケースもあると言われております。午前中も、これに関連したお話がございましたけれども、このようでございます。東海地震における当町の予想震度は、震度6弱が45.5%、震度6強が54.5%とされており、事例である倒壊家屋や家具転倒による被害も多いと思われます。そこで、町では、特に高齢者や障害者等の災害弱者、いわゆる災害時の要援護者の救出について制度化されたと聞いているが、このような制度の説明をお願いしたいと思います。 253 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 安全安心課長 相澤君。 254 ◯安全安心課長(相澤 正君) 町では、平成16年度から、災害時に自ら避難することが困難な方について、本人の申し出により災害時要援護者ガイドを作成し、万一の場合に地域の御支援をいただくよう、区、警察、民生委員等に提供してまいりました。しかしながら、現状におきましては、各区の対応により温度差があるため、必ずしも制度の趣旨が徹底されない懸念があります。そのため、本年度、民生委員や各区に御協力いただき、要援護者の詳細な調査を改めて行うとともに、個人ごとに最も適した支援方法と支援者を選出していただくこととしております。このことによりまして、災害時において要援護者の安否確認や避難誘導が迅速かつ確実に実施できるものと期待しております。  以上です。 255 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 256 ◯3番(原 久一君) その要援護者支援制度における、今の段階での進捗状況を説明願いたいと思います。 257 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 安全安心課長 相澤君。 258 ◯安全安心課長(相澤 正君) 現在の進捗状況でありますが、民生委員の御協力をいただき、今まで登録されている方々につきましてはおおむね調査を終了したところでございます。要援護者ごとの支援方法及び支援者の選定を各区に現在お願いしているところであります。  以上です。 259 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 260 ◯3番(原 久一君) そこでお尋ねしますけれども、今現在何名の方が要援護者として登録されているか伺います。 261 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 安全安心課長 相澤君。 262 ◯安全安心課長(相澤 正君) 要援護者として登録されている方は445名です。 263 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 264 ◯3番(原 久一君) 要援護者ごとの支援方法、及び支援者の選定でありますが、具体的にどのような支援方法を行うのか、具体的に説明をお願いしたいと思います。 265 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 安全安心課長 相澤君。 266 ◯安全安心課長(相澤 正君) 要援護者に対する具体的な支援方法といたしまして、災害時にあらかじめ決められた地域の支援者の方に、要援護者の安否確認、救出活動、要援護者の身体状況に合わせた避難所までの移送や誘導等をお願いすることとなっております。  以上です。 267 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 268 ◯3番(原 久一君) 災害時における要援護者の救出について、関係することは大体わかりました。  次に、先ほどの急傾斜地の危険箇所等にも関係しますが、大規模な災害等が発生した場合に、住民の方々が速やかに避難所へ避難することは、生命を守ることにとって大変重要なことと考えております。そこで、町の中に、ところどころ、随所、避難場所の案内看板を拝見することがありますが、現在、避難所に関する看板が町内にどのくらい設置されているか伺います。 269 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 安全安心課長 相澤君。 270 ◯安全安心課長(相澤 正君) 現在、町内に7カ所の広域避難地・避難所が設けられており、各自主防災会の一時避難所から広域避難所までの間の主要交差点に、誘導案内看板を33カ所設置しております。 271 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 272 ◯3番(原 久一君) 町内で33カ所の数が多いかどうかは、正直申し上げると、ちょっと少ないのではないかと思います。町民がどこに避難したらいいか迷っている間に被害に遭ってしまう、このようなことがあっても決しておかしくはありません。広域避難所の周知は非常に重要なことでもありますし、安全対策の第一歩とも考えられます。また、通過交通の多いわが町では、障害者の方も避難することも考えられます。そこで、町民への避難所の周知や案内表示看板について、今後どのような考え方をしているのか教えてもらいたいと思います。 273 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 安全安心課長 相澤君。 274 ◯安全安心課長(相澤 正君) 町民への避難所の周知につきましては、本年度作成されております防災ハザードマップや町の広報紙等により周知してまいります。また、毎年実施しております総合防災訓練におきましても、昨年度から広域避難所ごとの合同訓練等を導入し、参加住民の方々に広域避難所までの安全な避難路とあわせて確認していただくなど、より一層の周知を図っているところであります。このような中で、近年は老朽化した案内看板も見受けられるようになってきていることから、今年度の事業としまして、広域避難地・避難所付近に電柱表示型の案内表示板を設置する予定であります。  以上です。 275 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 276 ◯3番(原 久一君) 要援護者の支援制度に関することは大体わかりました。先ほど述べたとおり、東海地震における当町の予想震度は、震度6弱が45.5%、震度6強が54.5%とされております。要援護者ばかりでなく、多くの町民の方が避難所生活を送ると思われます。清水町の第三次被害想定ですと、建物の大破が1,720棟であり、地域防災計画における1棟当たりの平均3.6人で換算すると6,190人、建物の被害が3,338棟とされており、これをあわせると1万人以上の町民の方が避難されると思われます。こういった中で、町が現在保有している物資並びに物資の調達について、どのような状況であるか確認をいたします。 277 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 安全安心課長 相澤君。 278 ◯安全安心課長(相澤 正君) 町では、想定される災害時において、避難された町民の方々が3日間生活できるよう、アルファ米を5万食、それから、500ミリリットルのペットボトル1万本を備蓄しております。また、飲料水につきましては、耐震型の100トン貯水槽を総合運動公園、清水中学校、それから南中学校の3カ所に整備しております。なお、町民の方々には、広報等を通じて、各家庭で3日分の食糧や飲料水等を備蓄していただくようお願いしているところであります。また、これら以外の日用品につきましては、他市町や民間企業等と物資の供給に関する協定を締結し、必要な物資の確保を図っているところであります。  以上です。 279 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 280 ◯3番(原 久一君) 答弁の中で、日用品について、他市町、民間企業との物資の供給に関する協定を締結とあったが、市町や企業とどのような協定を結んでいるのか伺います。
    281 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 安全安心課長 相澤君。 282 ◯安全安心課長(相澤 正君) 現在、町では、31の防災に関する協定を締結しております。その内訳といたしまして、行政機関について51市町村との間で3つの協定を締結しております。その内容は、食糧や飲料水、生活物資の提供、救助や医療、防疫、職員の派遣等となっております。また、静岡県とは、沼津商業高等学校及び東部看護学校の施設を避難所として使用することについて協定を結んでおります。そのほか、民間企業等との協定につきましては、食料品や飲料水、それから、衣類等の日用品、災害時の要介護者の受け入れ、遺体の安置、避難路、緊急輸送路の復旧、し尿処理、応急危険度判定、情報提供等となっております。  また、災害時における医師、薬剤師、歯科医師等派遣につきましては、財団法人沼津医師会や、社団法人沼津薬剤師会、それから駿東歯科医師会とそれぞれ協定を結んでおるところであります。  以上です。 283 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 284 ◯3番(原 久一君) 具体的に企業名と、その企業とどのような協定を結んでいるのか聞かせていただきたいと思います。 285 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 安全安心課長 相澤君。 286 ◯安全安心課長(相澤 正君) 主な協定先と、締結の内容でございますけれども、生活協同組合コープ静岡、それから、協同組合沼津卸商社センター、株式会社沼津第一青果、エンチョーホームアシスト株式会社、株式会社CFSコーポレーションなどであり、食糧や衣類、日用品等の提供について協定を締結しております。  また、町内の建設業協会とは、避難路、輸送路の応急復旧工事、株式会社駿河冠婚葬祭互助会愛知葬祭及び株式会社農協葬祭とは、遺体の搬送及び安置を。株式会社沼津登山東海バス及び有限会社ドリーム観光とは、災害時における住民移送等について協定をそれぞれ結んでおります。 287 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 288 ◯3番(原 久一君) 町内には、大きな病院ということで、独立行政法人の静岡医療センターですとか、岡村記念病院、こういう大きな病院があるのですが、こういう大きな病院との協定はどのようになっているのか、協定は結ばれていないのかどうか、その辺について説明をお願いしたいと思います。 289 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 安全安心課長 相澤君。 290 ◯安全安心課長(相澤 正君) 静岡医療センター及び岡村記念病院につきましては、町の救護病院として、地域防災計画に位置づけております。また、静岡医療センターにつきましては、県の地域防災計画において、県東部地域の災害拠点病院として位置づけられております。このため、医療機関との協定締結は行われておりませんが、災害時には町の医療計画上、最重要地点として対応していただくことになっております。  以上です。 291 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 292 ◯3番(原 久一君) それでは、ある程度、災害に対する防災対策は理解できてまいりました。災害時における救援物資などについて理解できましたが、最後に、昨日のような局地的な豪雨による水防対策や、急傾斜地の危険地域では、土砂災害または深層崩壊がいつ起きてもおかしくないと言われている昨今、東海地震を含む災害全体の町の防災対策を考えて、町長に伺いたいと思います。 293 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 町長 山本博保君。               (町長 山本博保君登壇) 294 ◯町長(山本博保君) 原議員の御質問にお答えをいたします。  町民の身体・生命・財産の安全の確保は、町政に課せられた最も基本的、かつ重要な責務であるとかように認識をしているところであります。また、災害による被害を最小限に抑えるためには、防災対策の充実が不可欠であり、そのためには行政の取り組みに加えて、各家庭や地域における災害に対する日ごろからの備えが重要であると考えております。自らの身は自ら守ること、いわゆる自助が原則であり、その上、共助、公助の段階に進んでいくものと考えておりますが、特に援助を必要とする高齢者等の災害弱者に対する支援につきましては、第一に取り組まなければならない町の最重要課題の1つでありますので、地域の方々の御協力をいただきながら、さまざまな支援策を講じているところであります。今後も、町民の皆様の一層の御協力をいただく中、災害に強いまちづくりに全力をあげて取り組み、町民のさらなる安全・安心の確保に努めてまいります。原議員の御質問は、まさにこの台風シーズンを迎えて私たちが未然に災害を防ぐという姿勢で考えますと、まさにときを得た御質問であり、これを契機に、担当課を中心に町民に広くこのことを認識をしていただくよう広報を努めてまいります。よろしく御理解をお願いします。ありがとうございます。 295 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 296 ◯3番(原 久一君) どうもありがとうございました。大変心強いお話を伺わせていただきまして、誠にありがとうございます。  近年、先ほどからお話しをさせてもらっております、地球温暖化ということで、世界各地で異常気象の被害を受けているのが現状でございます。台湾では、3日間で2,965ミリの歴史的な豪雨になったとか、それによって約700名の方が行方不明になって、完全倒壊が1,622戸、先だってでは、中国の甘粛省の舟曲県で死者が1,000人の被害が出ております。こういったことが世界的に起こっているわけでございます。そういったことをとらえて、国交省については、このゲリラ豪雨などによる山の斜面の地下から岩盤が崩れるような深層崩壊について、将来の発生頻度を4段階で推定して全国のマップを作成し、公表したと言われております。当町では、幸い、狩野川台風以来大きな災害の被害を受けていません。昔から、災害は忘れたころにやってくると言われます。町長は災害に強いまちづくりに全力を上げて取り組んでいる、町民のさらなる安全・安心の確保を図ってまいりますと、非常に力強いお言葉いただきました。備えあれば憂いなしとこのようなことも言われます、そういったことで、ぜひよろしくお願いしたいと思います。  それでは、2の質問に入らせていただきます。柿田川は、明峰富士の湧水として東洋一の湧水量を誇り、環境庁の日本湧水100選にも名を連ねながら、豊かな自然や美しい自然景観の中で文化をはぐくみ、清水町のシンボルとして町民に愛されてきました。また、四万十川、長良川と並び日本三大名水100選をはじめ、朝日新聞21世紀に残したい日本の自然100選などに選定はされておりますが、これまで国の文化財をはじめとして法に基づく保護の指定は何らされていないのが現状であります。  昨日、同僚議員が、今後の柿田川のあり方について、都市計画サイドの視点に立った質問をいたしましたので、私は、一本譲歩いたしまして、少し視点を変えて、世界遺産文化財登録の角度から、柿田川について質問をしていきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。  さて、先日、町議会の議事録をインターネットで検索してみたところ、この富士山世界遺産については、平成19年第2回の定例会で、就任後初めての施政方針で、山本町長は、自然環境保全の施策につきましては、引き続き関係団体との協議により、富士山の植樹活動や柿田川の水質検査を行うなど、柿田川の恵まれた水と緑の保全に努め、良好な環境と調和したまちづくりを進めていきますと。また、昨年来、静岡県と山梨県を含めた富士山周辺地域を中心に進められております、富士山の世界文化遺産登録に向けた活動に賛同し、富士山世界文化遺産推進両県合同会議に参加することといたしました。今後は、柿田川の貴重な水と自然を守り、孫・子の世代に伝えていくことができるよう、柿田川を世界遺産の一部とするための作業を進めていくこととし、その環境として国の文化財指定を目指してまいります。このように述べられております。  そこで、まずは、議員勉強会でも説明がありましたが、おさらいの意味で、富士山世界文化遺産について御質問させていただきます。当時の議員勉強会で私たちに説明があったときは、富士山世界文化遺産の構成資産は50以上あったと記憶しておりますが、今回の静岡と山梨両県の学術委員会の審議前には幾つあったのかお答えをお願いしたいと思います。 297 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 298 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 原議員の御質問にお答えいたします。  富士山世界文化遺産は、富士山及び富士山の顕著な普遍的価値を有する資産として、当初は静岡県と山梨県をあわせて66の候補があり、その1つに柿田川が含まれておりました。  以上です。 299 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 300 ◯3番(原 久一君) わかりました。たしか私の記憶の中では、富士山の湧水、富士宮市の白糸の滝や湧玉池、三島の楽寿園の小浜池、裾野市の五竜の滝、沼津と長泉町の鮎壺の滝などが入っていたことを覚えております。ということから、白糸の滝や湧玉池以外は、柿田川と同じように、今回、構成資産から外れたと理解してよろしいですか。答弁願います。 301 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 302 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 今回、白糸の滝、湧玉池以外は外れたということでございます。  以上です。 303 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 304 ◯3番(原 久一君) 柿田川は富士山世界文化遺産の構成資産から外れたことについて、どういう観点から審査され、66の構成資産が幾つに絞られたのか、お答え願いたいと思います。 305 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を願います。 生涯学習課長 下山君。 306 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 静岡、山梨両県合同の学術委員会において、構成資産についての顕著な普遍的価値を、信仰、景観、芸術の観点から審議した結果、構成資産が36に絞り込まれることになりまして、結果として柿田川はその構成資産から外れたものであります。  以上でございます。 307 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 308 ◯3番(原 久一君) 私が承知しているのは、今回、両県で1個、静岡県10個、山梨県19個の合計30個が構成資産から除外されたようです。当初は、構成資産の候補に採択されたわけですから、今回の審議で柿田川はどんな観点から実証できずに外されたのか、改めて伺います。  また、その後、山梨県の構成資産としていた富士五湖の手続が難行し、推薦書原案の提出が先送りになったということを受け、川勝平太静岡県知事が、柿田川を構成資産に組み入れることをしっかり調べる時間的余裕ができた、このようにコメントをしておりますが、再度構成資産として選定されるにはどうしたらいいのか、このあたりのことについて伺います。 309 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 310 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 柿田川につきましては、当初登録基準のうち、最上級の自然現象、またはたぐいまれな自然美、美的価値を有する地域を包含するという基準で取り上げられてまいりましたが、この基準につきましては、主に自然遺産に適用されるものでありまして、文化遺産を目指す富士山の構成資産という点では基準外であるとして除外されることとなったものであります。その他の29につきましても、文化遺産登録を目指す富士山にとって、普遍的価値を立証するための登録基準である、信仰、景観、芸術との関連性が立証できないとして、構成資産から除外されたものであります。  また、世界文化遺産の構成資産として再度選定されるためには、柿田川に関する詳細な調査を改めて実施し、信仰、景観、芸術の面で顕著な普遍的価値を立証するための衆目が認める証明を見いだすことができるとなれば、構成資産への再選定も可能かと考えております。  以上でございます。 311 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 312 ◯3番(原 久一君) 今の課長の答弁では、普遍的価値が立証できれば構成資産になると受け取りました。さきの勉強会では、国指定文化財の登録が条件と説明を受けましたが、確認の意味で、構成資産になる条件を再度伺います。 313 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 314 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 構成資産としての条件といたしましては、さきにお答えしました、信仰、景観、芸術における普遍的価値を有することはもちろんでありますが、同時に、国指定文化財に登録されることも必要であり、柿田川は現時点では未指定であるため、国指定文化財に登録する必要がございます。  以上でございます。 315 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 316 ◯3番(原 久一君) それでは、構成資産について大体わかりましたが、次の質問項目に移ります。まずは、富士山世界文化遺産登録に向け今まで行ってきた町の活動内容について質問いたします。私たち1年生議員がこの席についたときには、既にそんな話を耳にしておりました。平成19年4月1日からかかわってきたと思いますが、町はいつからこの世界遺産登録に向けて動き出したのか、そして、その後どんな協議をされてきたのか、さらに、私たち議会に対してどのような報告がされたのか、御説明願いたいと思います。 317 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 318 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 町では、平成18年11月に、静岡県が富士山世界遺産暫定リストに柿田川を採択して文化庁に提出した時点で活動を開始いたしました。まず、平成19年5月に登録に向けた作業に入ることについて地権者等に対する説明会を開催し、その後、河川管理者である国土交通省や沼津市水道部、静岡県企業局、自然保護団体との間で、文化財の指定範囲や保存管理のあり方について協議を重ねてきたところであります。  なお、議会に対しましては、一般質問での答弁や、議会全員協議会などで、そのときどきの進捗状況等について御説明させていただいたところでございます。 319 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 320 ◯3番(原 久一君) それでは、次の質問に入りますが、今後の動きの中で本年7月20日に、議員説明会と前後して、柿田川世界文化遺産の構成資産から外れたことで、しばらく新聞紙上を柿田川という文字がにぎわっておりましたが、その後、県や町の動きについて何か変化があれば教えていただきたいと思います。 321 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 322 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 柿田川の保護・保全を図るため、本年7月、県が中心となって保存管理計画策定委員会を設置し、現在、保存管理計画の策定作業が進められております。また、保存管理計画策定に当たって地形測量が必要となることから、県の委託事業として先月中旬より測量作業が行われているところであります。今後、1日も早い国指定文化財登録を目指し、地権者や関係団体との理解を深めるための説明会を開催し、地権者の承認をいただいた後、県を経由して国、文化庁へ申請していく予定でございます。  以上でございます。 323 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 324 ◯3番(原 久一君) 今のお話の中でも、少しずつではありますが、町も県も動いていることが確認できました。今後とも期待していきたいと思います。  それでは、次の質問に移らさせていただきます。新聞によりますと、さきに開催された推薦書原案の提出先送りに伴い、除外資産の再調査の動きもあるようで、柿田川も再調査の対象として挙げられておりました。先ほども紹介いたしましたが、川勝県知事は、県知事に就任する前は、この静岡県学術委員会の委員長をされていたことがあり、特に柿田川に対しては非常に思い入れが強いように感じております。ぜひ、その思いを、町も受けとめていただきたいと思います。私が調べたところ、清水町は、町指定文化財が玉井寺の一里塚をはじめ、16件、町指定の天然記念物は、長沢の智方神社のクスノキ、上徳倉向笠家のカゴノキの2件のみで、国指定文化財はおろか、県指定の文化財も1つもありません。ちなみに、国指定文化財を持たない自治体は、県内では4町のみ、県指定文化財が1つもない自治体は清水町のみであります。いくら町の総合計画で文化財の保護継承とうたっていても、このような現在の町の文化財に対する姿勢ではなかなか難しいというような感じもいたしております。町民にとって、他の町の人に胸を張って自慢できる大切なものを後世に伝えていく、次世代に伝えていくことは、地道なことではあると思いますが、とても大事なところであると私は思っております。  そこで、最後に、再度、柿田川について、文化財の観点から町の取り組みについて伺います。 325 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 生涯学習課長 下山君。 326 ◯生涯学習課長(下山義夫君) 柿田川につきましては、現時点では世界文化遺産候補から除外されましたが、柿田川は天然記念物として国指定文化財の価値は十分にあると認識しております。また、町といたしましては、この自然美を後世に残していくためにも、世界文化遺産の構成資産のいかんにかかわらず、国指定文化財登録と保存管理計画の策定に取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 327 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 3番 原 久一君。 328 ◯3番(原 久一君) ぜひ、再登録に向けた活動を、計画的に、着実に進めていただきたいと、このように思います。ことしの8月8日の8時8分、これについては、静岡県川勝県知事は、二、三カ月前から厳しいトレーニングをされて、富士山の登頂を目指して、その日に登頂を成功されたというようなお話も伺っております。それには、噴火口の周りを、ロータリーの人たちですとか、一般の方、県の職員の方、一斉に手をつないで、「てにて」という歌があるんですけれども、これを大合唱したというお話を伺っております。これについては、県知事の、富士山の世界文化遺産登録が、非常に思いの熱いものがあるというような感じも見受けられております。ぜひ、まだまだハードルの高い仕事、活動が当然あろうかと思いますけれども、ぜひ、悔いの残らないような結果になるように期待していきたいと思います。  以上をもちまして私の質問とさせていただきます。どうもありがとうございました。 329 ◯議長(久保田静輝君) これをもちまして原 久一君の一般質問を終わります。  ここで暫時休憩いたします。  開始時間を2時5分といたします。                                 午後01時55分休憩                                 午後02時05分再開 330 ◯議長(久保田静輝君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。  次に、2番 杉山 貢君の一般質問に入ります。  質問事項、「1 地下水都市日本一の熊本市に学ぶ、柿田川地下水の管理方法は」「2 開発行為により生まれた調整池の所有と管理は」。  以上、2つの質問事項について発言を許します。 2番 杉山 貢君。 331 ◯2番(杉山 貢君) 議長の許可を得ましたので、通告のとおり2件の質問をさせていただきます。  今回は、先輩議員のアクシデントにより、幸か不幸かしんがりの大役を務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  まず、表題1の地下水都市日本一の熊本市に学ぶ柿田川地下水の管理方法はですが、以前にも柿田川の質問が3人重なったことがありました。今回も相談したわけではありませんが、たまたまあけてみますと、3人が柿田川がテーマです。しかも、偶然にも3人の同級生議員です。これも何かの御縁でしょうか。しかし、それだけ柿田川にはとりわけ関心があり、清水町としてやるべきことがあるというあかしではないか、そんなふうに思います。  それでは最初に、この詩を御紹介いたします。「黒潮は吸い上げられ雲となり、降り積もった白雪が1日100万トンの湧水となる、この壮大な輪廻よ。」これは、昨年の国民文化祭五行歌部門で文部科学大臣賞を受賞した澤田 隆さんの歌であります。まだ記憶に新しいと思いますが、清水町ホームページの見出しの部分にも掲載され、清水町と柿田川を象徴する歌として紹介されております。歌の内容としましては、太平洋の黒潮が水蒸気となり吸い上げられ雲となる、それが日本一の富士山にぶつかり、雪や雨となり、富士山一帯に降る。やがて地下水となり、1日100万トンの柿田川の湧水となってあらわれる、この壮大な輪廻よということだと思います。輪廻とは、ものの魂、この場合は水の魂と思いますが、それが転々と水蒸気や雪、雨、地下水、そして地上に出て湧水と姿をかえて移りめぐり、永久に滅びることがない、そんなふうに私は解釈しております。これは、五行歌の文学の上でも輪廻ですが、今回、私は、この水の輪廻を自分の目で確かめたような気がいたします。  7月の視察研修を選定するとき、熊本市のホームページより、熊本市の地下水の仕組みの図を見てびっくりしました。それは、私どもの柿田川のパンフレットに紹介されている構造図とほとんど同じようだったからです。この2つのパンフレットをお見せしたいと思いますが、こちらが柿田川です。こちらが熊本市です。後ろの方には見えませんけれども、構造図としては同じようなものが載っております。つまり、阿蘇山地域に降った雨は地下にしみ込み、水を通しやすい地層と通しにくい地層の間を流れ、砥川溶岩などを抜けて、熊本市内の水前寺公園や江津湖にあらわれます。これは、富士山の雪や雨が三島溶岩流の下をくぐり柿田川となってあらわれる清水町とそっくりだと思います。そして、熊本市へ実際に行ってみますと、いただいたパンフレットに「日本一の地下水都市 熊本市」と見出しが出ています。清水町の柿田川は東洋一の湧水と言っていたのに、日本一と東洋一ではどっちが上なのか、何が違うのか疑問がわいてきます。しかし、熊本市の水保全課の説明と資料を見ているうちに、おぼろげながらわかってまいりました。  熊本市は、周辺市町をあわせて約100万人の水道の水源を100%地下水でまかなっているため、水量の保全には一番の力点を置いています。つまり、その対策として下流から上流に対して地下水の涵養の政策を行っているわけです。熊本市の涵養施策には2つのポイントがあります。1つ目は水源涵養の整備ですが、水保全課の予算も約40%、7,000万円余りをつぎ込んでいます。2つ目は、人口涵養促進事業として、上流の白川中流地域の水田の水はりの助成金や、ビニールハウス、涵養対策として浸透ますの設置など、予算の約30%、5,300万円余りを費やしています。そこで感じたのは、熊本市は周辺13市町としっかりとした組織をつくり、県、国とも連携し、地下水とその涵養の仕組みをよく理解して、下流でくみ上げた分は上流に涵養という形で恩返ししていると思いました。ビジネス的に言えば地下水を管理しているということで、地下水都市日本一とは、地下水を管理できている都市日本一と理解できますと、なるほど日本一であると納得いたします。  ひるがえってみれば、清水町の柿田川の湧水量は確かに東洋一ですが、その仕組みが理解、解明できていないため、自然の恵みに頼り過ぎて管理する必要性を感じなくなっているのが現状かなと思いました。  そこで質問いたします。清水町も熊本市のように下流から上流の地域に涵養の対策をやっていると聞きますが、それはどのようなことなのか、また、熊本市の事例にある人工涵養や水源涵養林の整備についての考えを伺います。 332 ◯議長(久保田静輝君) 杉山君の質問に対する答弁を求めます。 都市計画課長 高嶋君。 333 ◯都市計画課長(高嶋広幸君) 杉山議員の御質問にお答えいたします。  柿田川水源である富士山ろくの地下水の保全につきましては、柿田川みどりのトラストや柿田川湧水保全の会をはじめ、周辺市町の環境保護団体で構成する柿田川・東富士の地下水を守る連絡会が中心となり、周辺市町の協力のもと、富士山ろくの国有林にブナなどの落葉広葉樹の植樹を行っております。  また、議員から御紹介のありました熊本市の地下水保全活動につきましては、水源涵養林整備等に多大な資金を投入していることや、周辺市町との協力体制のもとに行われていることなど、こういうことを伺いますと、地下水が豊富なこの地域においても、将来的に参考にしていかなければならない先進事例であると受けとめているところであります。  以上でございます。 334 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 2番 杉山 貢君。 335 ◯2番(杉山 貢君) 続けて質問いたします。清水町の唯一の対策として、環境ボランティア団体が行っている富士山植樹の内容を、もう少し詳しくお願いいたします。 336 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 都市計画課長 高嶋君。 337 ◯都市計画課長(高嶋広幸君) 富士山植樹につきましては、富士山東南ろく地域で台風により風倒木となった区域約7ヘクタールについて、柿田川・東富士の地下水を守る連絡会が平成9年から本年までの14年間で、ブナ、ヒノキなど約2万2,000本の植樹を行ってまいりました。  以上でございます。
    338 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 2番 杉山 貢君。 339 ◯2番(杉山 貢君) 今の柿田川の現状を熊本市と比較しやすいように、水源涵養林の対策を1年間に換算してみます。柿田川の連絡会では、1年で面積0.5ヘクタールの土地に植樹は約1,600本です。熊本市は1年で20ヘクタールで6万本です。面積も本数も両方とも約40倍となります。この差は組織力、資金力、そして、地下水を守る熱意とか信念の差ではないかと思いました。ここで、熊本市の白川中流域水田を活用した地下水涵養事業のパンフレットで、地下水の仕組みの一部を紹介してみたいと思います。  この豊かで良質な地下水をはぐくむ仕組みは、世界有数のカルデラ火山、阿蘇と、土木の神様、加藤清正が深くかかわっています。約27万年前から9万年前にかけて、4度にわたる阿蘇の大火砕流噴火は、水を通しやすい熊本の大地を形成しました。これが地下水をはぐくむ土台となります。それから約400年、加藤清正が熊本に入り、普通でさえ水が浸透しやすい白川中流域に、井戸やせきを築いて水田を開き、水田から大量の水が地下に供給されるとあります。ここを読んだとき、同じようなことが柿田川にも当てはまるのではないかとピンときました。それは、裾野の深良村、大庭源之丞が今から約340年前につくった箱根用水です。箱根用水の流域は、柿田川の上流域である御殿場の南部地区、裾野市、長泉の一帯約530ヘクタールを潤すと言います。また、多少、柿田川との水脈は違うでしょうが、丸池かんがい用水のころの話では、上流地域である長泉町の田植えが終わるころ丸池の湧水量が増えたと言います。これらを総合いたしますと、熊本と同じように柿田川流域にも涵養に通ずる仕組みがあるのではと想像するわけです。これを大きな課題として、熊本市と同じような涵養に関する調査が必要ではないかと思います。  そこで質問いたします。柿田川の広域組織である黄瀬川地域地下水利用対策協議会の現状と、将来の課題について伺います。 340 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 地域振興課長 河原崎君。 341 ◯地域振興課長(河原崎尊親君) 杉山議員の御質問にお答えをいたします。  黄瀬川地域地下水利用対策協議会は、黄瀬川地域における用水の安定した供給を図るため、水源の保全、涵養及び地下水の適正かつ合理的な利用を推進し、地域の健全な発展と自然環境の保全に資することを目的に昭和49年に設置されたものであり、沼津市、三島市、清水町、及び長泉町内の地下水採取者をはじめ、市町、市町議会、並びに商工団体等で組織されております。本協議会の具体的な事業は、地域内での地下水採取のための井戸の設置等における事前審議や、地下水位の調査、湧水量の調査のほか、水源涵養のための富士山植樹に対する苗木の購入補助などを行っております。  なお、柿田川地下水の管理方法における課題といたしましては、静岡県地下水の採取に関する条例の対象地域ではなく、いわゆる自主規制地域であり、黄瀬川上流部の中北駿地域においては別の協議会も設立されておりますので、両協議会が1つになって取り組むことができればより良くなるのではないかと考えております。  以上であります。 342 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 2番 杉山 貢君。 343 ◯2番(杉山 貢君) 熊本市に行く前に私も予習させてもらい驚きましたが、黄瀬川地域の地下水を分水嶺で区分した地図があります。それで見ますと、柿田川の上流地域で肝心な大きな地域がこの組織から抜けておりました。上流地域に関してはもぬけの殻といった状態ではないかと感じました。  ところで、黄瀬川地域地下水利用実態調査というのがあるのを皆さん御存知でしょうか。これは県の地下水総合対策事業の中で行われているものです。これに私が気づいたのは8月の中旬ころですが、たまたま同僚議員が県民の代表として県の事業仕分人に選ばれ、そのお手伝いをしていたときに、その事業仕分けの分野に地下水の項目が入っていたわけです。この報告書は平成20年3月の日付で地域振興課に保管してありましたので、お借りして、食い入るようによく見せていただきました。このグリーンのファイルがそうです。静岡県が約650万円の予算でつくったものです。地下水利用実態調査というのは、県内10の地下水対象地域があり、2年間で1つの地域を調査しますので、次に回ってくるのは20年後ということになります。  そこで質問いたします。県が実施した黄瀬川地域地下水利用実態調査の報告書についてと、また、その中にある水収支シミュレーション解析の概要について説明を求めます。 344 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 地域振興課長 河原崎君。 345 ◯地域振興課長(河原崎尊親君) お答えいたします。平成19年8月から平成20年3月に県が実施いたしました黄瀬川地域地下水利用実態調査の水収支シミュレーション解析の概要についてでありますが、報告書では、まず、水循環の基本概念に関し、水循環経路として雨水や雪解け水は川へ流出、または地下へ浸透し、やがて一部が柿田川湧水など地表にあらわれる。また、黄瀬川・大場川流域の下流には、柿田川湧水や楽寿園の小浜池などの三島湧水群が分布し、中でも柿田川湧水は平成16年の平均湧水量が日量112万トンと、これら湧水の中で最大である。  次に、地下水利用量と湧水量の経年変化を見ると、昭和38年に柿田川湧水と三島湧水群の湧水量はあわせて日量約160万トンあったものが、昭和53年ごろには日量30万程度減少し、一方、地下水利用量は日量30万程度増加していることから、地下水利用量と湧水量の間に相互の関連性が伺えると記載されております。  以上であります。 346 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 2番 杉山 貢君。 347 ◯2番(杉山 貢君) もう一度確認しますと、柿田川の30万トン湧水量が減ったのは、揚水量が30万トン増えたからと、その関係を指摘してあるものです。今まで推定では思っておったんですが、こういう文書に書かれているのは、皆さんに聞いても初めてだというのがよく伺えます。この報告書の調査のポイントをもう少しつけ加えてみますと、水循環モデルとして図で示されていますが、地下水プールに水が入ったり出たりするのは、家計の収入と支出に見立てたものです。つまり、入るのは雨水や涵養水です。出るのはくみ上げた揚水や、わき出る湧水となります。入る量が減ればプールの水位が下がり湧水も減る理屈です。これは全く熊本市の水モデルと同じです。後半の部分で、この水循環モデルを使い、柿田川の10年後の姿をシミュレーションしており、16通りほど示されていました。つまり、今までの22年あまりのデータの傾向を見まして、平成30年までの地下水への影響を見るわけです。各データの傾向の一例を見ますと、涵養のための水田面積は減少する傾向です。住宅などの不浸透面積は増加し、揚水量は経済の低成長で減少します。降水量は平年並み、そうしますと、柿田川の湧水量は1日当たりマイナス3万トンからプラス4万トンまで変化します。ただし、平成17年のように降水量が平年の70%と少ない渇水年が10年あまり続くとしますと、湧水量は極端に減り、1日当たり約30万トンの減少となります。これから何がわかるかといえば、原因が判明し仕組みを解明しておけば打ち手がすぐにできるということです。湧水量の減少がわかってから仕組みの解明に手をつけているようでは、対策の効果があらわれるまで何十年かかるかわかりません。  次に、この報告書にある水道用水の使用量について解明したいと思います。1人当たり1年間に使う量を、平成17年のデータですがグラフから読み取りましたので、およその値ということになりますが、沼津、清水町というのは、上水道一緒なものですから一緒のデータになりますが、そこでは約180立方です。三島市は85立方、何と半分以下というのにはびっくりしました。ほかの市町を見ますと、御殿場市150立方、裾野市165立方、長泉町155立方といった状態です。そこで、なぜ三島とこんなにも差があるのか疑問がわいてきます。報告書のまとめの部分にそれが書いてありましたので、紹介します。三島市では、地下水保全や節水目的の施策が導入されており、雨水浸透や雨水貯留施設の設置に対する補助金交付、節水こまの無償配布などがあり、当地域での先進事例と言えるとありました。熊本市でも、涵養と節水はセットで一体となって進められていました。いずれもやればできる範囲のもので、立派な実績を残しています。清水町もぜひ見習いたいものです。  次に、先ほどの報告書にまた戻りますが、黄瀬川地域6市町における地下水・水循環保全対策の取り組み状況の一覧表に載っております。一覧表というのはここにあるんですが、巻末の例えばこのような状況です。こちらが御殿場で、だんだん下がって、清水町は一番こちら側になります。ちょっと見てわかるように、対策が書いてあるところと書いていないところが載っているわけですけれども。項目は、くみ上げ量の指導とか、地下水涵養や節水対策など11項目ありますが、内容の深い浅いは別にしまして、何らかの対策をやっていればいいという、私流でカウントしてみますと、御殿場市は11分の8、これは11項目中8項目をやっているという意味です。裾野市は11分の9、沼津市11分の7、三島市11分の9、長泉町11分の6、そして清水町は11分の4ということで、地下水保全の取り組み部門では清水町は最下位でした。最下位とは、地下水に対して清水町は関心が低いことを示していると思いました。  次に、柿田川と熊本市でデータの使い方を見てみます。この報告書の中で、柿田川下層での涵養対策の例がありました。くみ上げ量を現状維持とし、水田10キロ平方に1年間かん水することにより、地下水は1日当たり5,900トン供給が増加するとあります。1ヘクタール当たりに直しますと、1年間で2,200トンです。熊本市は1ヘクタール当たりですと1年間で3万トンです。約13倍ほど水田涵養の効率に違いがあるわけです。このデータがどこにあるかといえば、熊本市はこのパンフレットのこのグラフにそれが出ているわけです。柿田川は県の資料としてこのグリーンのファイルの中にあるわけです。同じようなレベルの情報だと思いますが、どちらが一般的に活用されているデータかといえば一目瞭然です。熊本市では、市民がふだん目にするパンフレットに使われ、涵養の施策として実施されているものです。データの使われ方も、保管しておくだけではなくて、活用するというところを学びたいものです。  先ほどの柿田川下層涵養対策の数字を追ってみますと、必要な水田面積は10キロ平方と言います。清水町全体が8.8キロ平方ですから、それよりももっと広い面積が必要というわけです。これは考えてみても不可能に近い数字だと思います。しかし、熊本市の涵養水田の効率は他の地域より約10倍となっています。すると、涵養水田の面積は10分の1で済むわけです。柿田川上流地域が熊本市のような10倍の効率の良い涵養水田ならば熊本市と同じ面積でよいわけです。そして、最初に指摘しましたように、熊本市は加藤清正の涵養の仕組みを発見して水田涵養を始めました。もし柿田川上流地域の箱根用水にも同じような涵養の仕組みを発見できれば、熊本市と同じように少ない面積で柿田川の涵養対策が可能な範囲になってくるわけです。近い将来を考えれば、10キロ平方の涵養田のような大変なことになる前に、少しずつ、地道ですが確実にできる対策をまずやってみることではないでしょうか。  そこで、この報告書を私なりにまとめてみますと、1つ目に、静岡県の地下水データは情報レベルでは熊本市と同じような項目の情報を持っている。しかし、その頻度を見れば、熊本市は常時監視体制に対して、静岡県は20年に1度の頻度である。2つ目に、清水町の地下水対策は6市町の中でも最下位である。3つ目に、涵養に関して、柿田川は仮想データであり、実際に対策するためのものは再度大がかりな調査を必要とし、柿田川は涵養の仕組みの解明が今最初にやっておくべきことである。以上のことを踏まえて、町長に質問したいと思います。柿田川地下水対策を広域で実現するための、町長の柿田川ビジョンというものをつくるべきだと思いますが、いかがでしょうか。 348 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 町長 山本博保君。               (町長 山本博保君登壇) 349 ◯町長(山本博保君) 杉山議員の御質問にお答えをいたします。  私は、柿田川の豊かな湧水と緑は、まさに人里の秘境と言っていいほど、都市部に残されたすばらしい自然環境であるとともに、わが町とってはかけがえのない宝であり、次の世代に継承していかなければならない貴重な財産である、かように考えております。柿田川の自然環境の保全につきましては、これまでさまざまな意見や考え方が示されており、一定の方向性を示した計画がありませんでしたが、昨日の佐野議員の一般質問にもお答えいたしましたように、今後策定が進められている柿田川保存管理計画を中心に、柿田川の保全管理に努めていかなければならない、かように思っております。  また、柿田川の地下水につきましては、東部地域35万人の貴重な飲料水となっていることから、その貴重な水源、いわゆる水がめの保全に努めていくために、地下水の涵養となる富士山の植樹を、関係団体と協働して引き続き進めていくこととし、関係機関に対し地下水の適切な利用と水源の涵養について、さらなる協議を切望してまいります。21世紀は水の時代だと、かように言われております。杉山議員の説得力のある科学的な分析の御発表に私も学び、今後、町としてもこの問題に取り組んでまいりたい、かように思っているところであります。非常に貴重な御意見を承り感謝を申し上げます。よろしく御理解を賜りますようお願い申し上げて答弁といたします。ありがとうございます。 350 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 2番 杉山 貢君。 351 ◯2番(杉山 貢君) ありがとうございました。ここでもう一度周りを見てみますと、国の政権は民主党、県は川勝平太知事、清水町はパフォーマンス力のある山本町長です。山本町長の描く柿田川ビジョンの図で、川勝知事を引き込み、静岡県と国とも力を合わせて周辺市町に示したいものです。熊本市を見た場合、今の柿田川地下水対策はそれくらい大きいものでなければ効果があらわれないと思いました。例えば、このビジョンを描くのが沼津市長がやったらどうでしょうか。三島市長でしょうか、周辺市町の誰がやってもおかしなものではないでしょうか。やはり柿田川ビジョンを描くのは清水町長でなければならないと私は確信いたします。  そこで、もう一度、町長に伺いたいと思います。今までのことを総合的に見て、今何をやるべきか、お考えを伺いたいと思います。 352 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 町長 山本博保君。               (町長 山本博保君登壇) 353 ◯町長(山本博保君) 身に余るすぎたお言葉をちょうだいし、私も感激をしているところであります。ありがとうございます。しかし、この柿田川を守っていくということは、東部全域の、特に富士山ろくの中心の市町一体となることが大きな課題でありますので、いやしくも旧駿東、三市三町の首長にそうした思いを訴えながら、今後この問題が大きく前進するよう努めてまいることを、ここにお答えいたします。よろしく御理解をお願いします。ありがとうございます。 354 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 2番 杉山 貢君。 355 ◯2番(杉山 貢君) ありがとうございました。何事も行動を起こすときは予算が必要です。柿田川対策をするときの予算の原資について、私の意見を伝えたいと思います。柿田川の対策は、自然をそのままに保存するという条件が必ずつくと思いますが、第1案は、現在自然放流している日量約80万トンと言われる水を売って原資にする、第2案は、上流部の今くみ上げている30万トンの水をそのまま譲り受けて首都圏などに売る、そのかわりは、現在の工業用水の要領で、下流部から上流部へ日量30万トンの水を送ってやることです。いずれにしても、しっかりとした技術方の裏付けと原資が必要であること。その原資は水を売ることで涵養対策に還元する。柿田川の自然保存はまず水の量を守り、その必要性を目に見える形にすること、それが柿田川ビジョンだと私は考えるものです。  もう一度、町長に質問いたします。この柿田川ビジョンに向かうためにも、先ほど指摘しました柿田川涵養の仕組みを解明する調査のアクションを山本町長から発してほしいわけです。3回目になりますが、もう一度、町長の熱意ある答弁をお願いしたいと思います。 356 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 町長 山本博保君。               (町長 山本博保君登壇) 357 ◯町長(山本博保君) 杉山議員の御質問にお答えをいたします。  大変期待のあるお言葉であり、私もそのことを受けとめてまいりますが、ただ、非常にこれは言うはやすく、易しい問題ではないというふうに思います。特に水を財源とするそのあり方等々についても、十分これから庁舎内で研究し、さらには、このことを近隣自治体の思いと一致させていくということについて研究をしてまいりたいと思います。  以上、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。 358 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 2番 杉山 貢君。 359 ◯2番(杉山 貢君) ありがとうございました。大きな期待を持って朗報をお待ちしております。  次の質問に移ります。表題2の、開発行為により生まれた調整池の所有と管理はに移ります。開発行為とは、3平米以上の宅地造成した場合ですが、このような調整池に生えた雑草や虫の発生などの苦情の話を周辺住民から聞きましたので、質問いたします。開発行為により生まれた調整池の所有はどこか。また、経緯・経過、及びその数と面積はどのようになっておりますか。 360 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 都市計画課長 高嶋君。 361 ◯都市計画課長(高嶋広幸君) 都市計画法に基づく開発許可に際しましては、技術的な基準を満たすことが必要であり、開発区域内で発生する排水により周辺地域での水害を防止するため、必要に応じて調整池を設置し、排水量を調整して放流することとなっております。こうした中で、宅地分譲の開発行為により新設される調整池については、都市計画法第32条の規定により、河川管理者の同意を得ることを求められており、あらかじめ管理者と調整池の構造や管理体制、用地の帰属等について協議を行い、同意の得られた調整池は町の帰属となり、適切な維持管理に努めていくこととしております。  また、現在町で管理している調整池は、外原、伏見、玉川、堂庭にそれぞれ1カ所ずつあり、面積は約853平方メートルであります。  以上です。 362 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 2番 杉山 貢君。 363 ◯2番(杉山 貢君) 続けて質問します。調整池の管理は今後どのように進むのか、また地元への協力の事例などはあるでしょうか。 364 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を求めます。 建設課長 渡邊君。 365 ◯建設課長(渡邊章則君) 杉山議員の御質問にお答えいたします。  開発に伴い町が帰属を受けた調整池につきましては、降雨時の雨水流出抑制施設としてその調整機能が損なわれないよう、河川や水路、道路側溝と同様に町が管理を行っております。また、調整池には一般的なオープンの掘り込み式の調整池や、地下に雨水をためる地下式の調整池があり、それぞれ管理の方法が異なり、現在は開発者の協力が1カ所ある以外は地元の協力は得ておりません。今後、施設の管理に当たっては、危険性や専門性が伴わない範囲内で、清掃や点検等の比較的容易な部分は、道路愛護、河川愛護の観点からも、地元の皆様に御協力をいただき、適正な維持管理をしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 366 ◯議長(久保田静輝君) 答弁を終わります。 2番 杉山 貢君。 367 ◯2番(杉山 貢君) いろいろ工夫しながら、町の負担を減らし、もっと町としてやるべきことに目を向けていきたいものです。  以上をもちまして私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 368 ◯議長(久保田静輝君) これをもちまして、杉山君の一般質問を終わります。  以上で本日の日程は全部終了いたしました。  本日はこれをもって散会いたします。  御苦労さまでございました。                                 午後02時43分散会       ──────────────────────────── ○地方自治法第123条第2項の規定により署名する。   平成22年9月9日                清水町議会議長     久保田 静 輝                署名議員(3番)    原   久 一                署名議員(4番)    鈴 木 勝 一 Copyright © Shimizu Town, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...